働きながらの転職活動はどう進める?応募から内定・退職までの流れ

仕事を続けながら手帳とノートパソコンで転職活動の予定を整理する会社員 転職活動

働きながらの転職活動は、入社希望日から逆算し、準備→複数応募→面接→内定→退職・入社の順で進めるのが基本です。

応募から内定までは2〜3カ月程度が一つの目安。仕事と両立するなら、面接できる時間帯や退職までの流れまで先に決めておくと、忙しい中でも迷いにくくなります。

こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!

働きながらの転職活動はどれくらいかかる?全体の流れと期間

働きながらの転職活動はどうやって進める?応募から内定までの流れ の内容に合う挿絵(追加1枚目)
※画像はAIによるイメージ

在職中の転職活動は、応募から内定まで2〜3カ月を一つの目安にし、退職や引き継ぎまで含めて余裕を持って計画するのがおすすめです。

dodaの「転職活動の進め方 完全ガイド」では、応募から内定を得るまでの期間について2〜3カ月程度を目安としています。

転職活動を「事前準備」「書類作成・応募」「面接」「内定・退職・入社準備」に分け、入社希望日から逆算する考え方です。

一方、JAC Recruitmentが2024年5月22日に公開し、2026年2月19日に最終更新した「働きながら転職活動を成功させる方法」では、転職活動全体の目安を3カ月〜半年程度としています。

「2〜3カ月」と「3カ月〜半年」ではずいぶん違うように見えますよね。

数字に幅があるのは、どこまでを「転職活動」と考えるかが違うからです。

応募から内定までなら2〜3カ月程度でも、その前の自己分析や書類作成、内定後の退職交渉、引き継ぎまで含めれば、さらに時間が必要になることがあります。

そのため、「3カ月で絶対に転職しなければ」と焦る必要はありません。

初めて働きながら転職する人は、まず次の流れを頭に入れておくと分かりやすいです。

  • 転職理由と希望条件を整理する
  • 履歴書・職務経歴書を作る
  • 複数の求人を比較して応募する
  • 書類選考と面接を並行して進める
  • 内定後に労働条件と入社日を確認する
  • 現職へ退職意思を伝え、引き継ぎ後に入社する

たとえば「4カ月後くらいに新しい会社へ入れたらいいな」と考えているなら、4カ月後から逆算して、今月中に条件整理と書類作成、翌月から応募・面接、内定後に退職手続きという形で予定を置いてみます。

大切なのは、応募を始めてから入社時期を考えるのではなく、最初にゴールから逆算することです。

働きながらだと、本業の繁忙期や有休を取りにくい時期が必ずあります。

それらを先に確認しておくだけでも、「面接が重なってどうにもならない」という事態を減らせます。

ここで私が最初に伝えたいのは、働きながら活動できるのであれば「退職」を最初の一手にしなくてもいいということです。

私自身、激務と人間関係に疲れ切って転職を考えた頃は、「次を選びたい」より先に「もう明日から会社へ行きたくない」という気持ちが強くなっていました。

でも、在職したまま求人を見ると、「今の会社より本当に良くなるのか」を比較できます。

転職活動は必ず退職するためのものではありません。

外の会社を知った結果、「今の職場にも意外と良いところがあった」と気づいて残る判断をすることも含めて、自分の働き方を選び直す活動だと私は考えています。

なお、dodaが20〜59歳の正社員8,955人を対象に2024年8月5日〜13日に実施した調査では、転職成功者のうち働きながら転職活動をした人が55%、辞めてから活動した人が45%でした。

調査時期と対象が明示されているため、「在職中の転職は珍しいのでは」と不安な人にも参考になる数字です。

つまり、働きながら活動するのは特別な方法ではありません。

むしろ重要なのは、「在職中か退職後か」という形式よりも、自分が求人を比較し、面接準備をし、冷静に判断できる状態を保てるかです。


働きながら転職活動を進める6ステップ|何から始めればいい?

結論からいうと、求人を探し続ける前に「転職理由の整理」と「職務経歴書の土台作り」を済ませ、その後に複数応募へ進むと動きやすくなります。

仕事が忙しい人ほど、毎日すべてを進めようとしないことがポイントです。

求人検索、書類作成、企業研究、面接準備を毎晩全部やろうとすると、ほとんどの人が疲れて止まってしまいます。

順番を決めて、一つずつ進めていきましょう。

1. 辞めたい理由と次の会社で変えたいことを分ける

最初に、「今の会社の何がつらいのか」と「次ではどうしたいのか」を書き出します。

立派なキャリアプランを作る必要はありません。

たとえば、

  • 残業時間を減らしたい
  • 人間関係による負担を小さくしたい
  • 年収はできるだけ維持したい
  • 通勤時間を短くしたい
  • 今の職種や経験は活かしたい
  • 将来につながるスキルを身につけたい

といった内容で十分です。

さらに「絶対に譲れない」「できれば実現したい」「優先度は低い」の3段階に分けてみてください。

たとえば「残業がつらい」が転職理由なら、「残業月20時間以内を優先する」のように求人選びの条件へ変換します。

「人間関係がつらい」であれば、単純に「人間関係の良い会社」を探そうとしても判断できません。

面接で配属部署の人数、上司とのコミュニケーション方法、評価制度、チームの働き方を確認するなど、確かめられる条件へ変えるのがポイントです。

転職支援でよくあるのが、「今の会社が嫌」という理由ははっきりしているのに、求人を比較する基準がないケースです。

その状態では、給与の高い求人を見れば給与に惹かれ、休日の多い求人を見れば休日に惹かれ、判断軸が毎回動いてしまいます。

すると、せっかく内定を取っても「本当にここでいいのかな」と迷いやすくなります。

転職理由は、不満を書き出して終わりではなく、求人を選ぶ基準まで変換する。

ここまでできると、転職活動の迷いがかなり減ります。

2. 職務経歴書を先に作り「応募できる状態」にする

次に、職務経歴書の土台を作ります。

JAC Recruitmentも、働きながら転職活動を進めるコツとして、先に職務経歴書を完成させることを挙げています。

気になる求人が出たときに、書類作成から始めず応募へ進めるからです。

求人には募集期間があります。

「良さそうな会社を見つけた。週末に職務経歴書を作ろう」と思っているうちに、募集状況が変わる可能性もあります。

だからこそ、応募先が決まる前に「いつでも応募できる共通版」を作っておくのが効率的です。

職務経歴書では仕事内容を並べるだけでなく、

「どんな課題があり、自分が何をして、どんな結果につながったか」

まで整理してみましょう。

売上、件数、担当人数、達成率、作業時間の削減など、事実として出せる数字があれば具体的に書きます。

たとえば「法人営業を担当」とだけ書くより、「○○業界の法人顧客を担当し、既存顧客への提案と新規開拓を行った」と仕事内容を具体化したほうが、採用側は経験をイメージしやすくなります。

数字にしにくい仕事でも大丈夫です。

顧客対応、社内調整、後輩育成、業務改善、トラブル対応など、「自分が周囲へどんな価値を提供したか」を言葉にしてください。

事務職なら、ミスを防ぐ仕組みを作った経験や、複数部署との調整を円滑にした経験も立派な実績です。

販売職なら、売上だけでなく新人教育、在庫管理、クレーム対応なども評価材料になります。

最初から企業ごとに完璧な書類を何枚も作る必要はありません。

経歴と実績をまとめた共通の土台を1本作り、応募先によって自己PRや強調する経験を変えるほうが、働きながらでは続けやすいです。

また、職務経歴書を作る過程は面接対策にもなります。

過去の仕事について「なぜそうしたのか」「結果はどうだったのか」まで整理しておけば、面接で実績を聞かれたときにも答えやすくなるからです。

※画像はAIによるイメージ

3. 1社に絞らず複数の求人へ応募する

書類ができたら求人へ応募します。

ここで、「本当に入りたい1社が見つかるまで応募しない」という進め方はおすすめしません。

dodaが2026年5月25日に公開したデータでは、2025年4月〜2026年3月にdodaエージェントサービスを利用して内定を得た人の平均応募社数は31.9社でした。

さらに94.9%が2社以上、66.4%が11社以上へ応募しています。

これは「31社応募すれば成功する」という意味ではありません。

職種、年齢、経験、希望条件によって必要な応募数は大きく変わりますが、転職成功者の多くが複数社の選考を経験していることは分かります。

私は、複数応募の本当の価値は内定確率だけではなく、比較材料が増えることだと考えています。

求人票では第一志望だったのに、面接で仕事内容を詳しく聞くとイメージが変わることがあります。

逆に、最初は第二・第三候補だった会社でも、面接官の説明や評価制度、任される仕事を知って志望度が上がるケースがあります。

応募は入社の約束ではありません。

応募や面接そのものを、会社を見極める情報収集の場として使うくらいの感覚で大丈夫です。

また、1社だけ受けていると、その会社から内定が出た瞬間に「受かったのだから入るしかない」と考えやすくなります。

複数社を並行していれば、給与、仕事内容、働き方、勤務地などを比較して決められます。

ただし、31.9社という平均を見て、無理に大量応募する必要もありません。

忙しい在職者が一気に何十社も応募すると、企業研究や面接準備が追いつかなくなることもあります。

たとえば最初は3〜5社程度を候補として動かし、書類選考の通過状況を見ながら追加する方法もあります。

大切なのは「平均に合わせること」ではなく、自分が選考を管理できる範囲で複数社を比較できる状態にすることです。

4. 選考予定を一つのカレンダーへまとめる

複数社へ応募すると、仕事以外の締め切りが一気に増えます。

最低でも、

  • 応募日
  • 書類選考の結果
  • 一次・二次・最終面接の日程
  • オンラインか対面か
  • 他社の選考状況
  • 有休・半休を使える日
  • 内定後の回答期限

は一つの場所へ集約しましょう。

スマートフォンのカレンダー、手帳、表計算ソフトなど何でも構いません。

企業ごとに情報を別々のメールだけで管理していると、「この会社は次が二次面接だった?」「回答期限はいつだっけ?」と混乱しやすくなります。

できれば企業名だけでなく、「現在の選考段階」と「自分が次にやること」まで書いておくと便利です。

たとえば「A社・一次面接待ち・企業研究」「B社・最終面接・逆質問準備」という形です。

特に大切なのは、第一志望だけ選考が大きく遅れないよう、できるだけ応募時期をそろえることです。

A社から内定が出て回答期限が迫っているのに、本命のB社はまだ一次面接前では、十分に比較できません。

応募時期を完全にそろえるのは難しくても、興味のある企業群を同じ1〜2週間程度に応募すると、選考時期を近づけやすくなります。

働きながらの転職活動では、「何社応募するか」と同じくらい「いつ進めるか」が重要です。

5. 面接は業務時間外・オンライン・有休を組み合わせる

在職中の最大の難所が面接です。

面接が決まってから時間を作るのではなく、最初から自分の「面接可能枠」を決めておくと調整しやすくなります。

たとえば、

  • 火曜・木曜は18時30分以降
  • 水曜は比較的定時で帰りやすい
  • 金曜は半休を取りやすい
  • 一次面接はオンラインを希望
  • 日中の最終面接用に有休を残す

という具合です。

dodaは、転職面接は一般的に平日の応募先企業の就業時間内に行われるとしつつ、企業によっては平日夜間やオンラインで調整できる場合があり、有休や半休を使う方法も紹介しています。

ここで意識したいのは、「平日は仕事なので無理です」とだけ伝えないことです。

採用担当者も日程を組まなければならないため、候補日時を2〜3個出したほうが調整しやすくなります。

たとえば「火曜・木曜の18時30分以降、または金曜午後であれば調整可能です」と伝えれば、相手も選びやすくなります。

私は特に、有休を最初から全部の面接へ使わないことをおすすめしています。

オンラインや仕事後で対応できる一次面接は休暇を使わず、対面の最終面接など重要度の高い場面へ残しておく。

休みを取りにくい職場ほど、この「有休の配分」が効いてきます。

私なら面接調整を次の4段階で考えます。

  • 第1段階:始業前・終業後など勤務時間外
  • 第2段階:オンライン面接
  • 第3段階:半休・時間単位の休暇など
  • 第4段階:重要な対面選考で1日休暇

最初から全休を使うのではなく、必要性に応じて選択肢を広げていくイメージです。

また、オンライン面接だから準備が不要というわけではありません。

接続環境、カメラ、マイク、背景、周囲の音を事前に確認し、開始直前まで仕事をして慌てて入室する状況は避けたいところです。

可能であれば面接前後に15〜30分程度の余裕を作り、頭を仕事モードから面接モードへ切り替えましょう。

※画像はAIによるイメージ

6. 内定後に条件を確認してから退職・入社日を調整する

内定が出たら、すぐ退職届を出すのではなく、まず応募先の労働条件を確認します。

確認したいのは年収だけではありません。

  • 仕事内容
  • 勤務地・転勤の可能性
  • 就業時間
  • 休日
  • 雇用形態
  • 試用期間などの条件
  • 入社予定日

を確認し、最初に整理した「転職で変えたいこと」と照らし合わせましょう。

特に給与については、「年収○万円」という数字だけではなく、月給、賞与、固定残業代などの構成も確認することが大切です。

仕事内容も、求人票に書かれていた内容と面接で説明された内容、提示された条件に違いがないか確かめましょう。

在職中転職では、一般的には内定と条件を確認したあとに、現職の退職手続きへ進むほうがリスクを抑えやすいです。

dodaでは、在職者の内定から入社までについて1〜3カ月以内が一般的と説明しています。

4カ月以上先になる場合などは、応募先との調整が必要になる可能性があります。

入社可能日を聞かれたときは、「来月から行けます」と希望だけで即答せず、自社の就業規則、担当業務、引き継ぎに必要な期間を確認してから回答しましょう。

また、現職へ退職を申し出る前に、入社先との条件がどこまで確定しているのかを確認しておくことも重要です。

「内定」という言葉だけで安心せず、働く条件を自分の目で確認する。

転職活動の最後だからこそ、焦らず丁寧に判断してください。


働きながら転職活動するとき、会社への退職報告やバレ対策はどうする?

退職を伝える時期は、内定・労働条件・入社予定日を確認したあとに、現職の就業規則や契約内容を確認して決めるのが現実的です。

これは法律で「必ず内定後に退職を申し出なければならない」と決められているわけではありません。

あくまで、転職先が決まらないまま収入を失うリスクを抑えるための実務的な進め方です。

また、日本国憲法第22条は職業選択の自由を定めていますが、だからといって勤務時間や会社の設備を自由に転職活動へ使ってよいわけではありません。

在職中は雇用契約や就業規則との関係もあるため、現職の業務と転職活動を明確に分けることが大切です。

具体的には、

  • 社用パソコン・社用スマートフォンで求人検索や応募をしない
  • 応募先との連絡には個人端末と個人メールを使う
  • 勤務時間中に私的な転職活動を進めない
  • 同僚へ不用意に選考状況を広めない
  • SNSへ応募企業や面接予定を書き込まない
  • 転職予定を理由に現在の仕事を雑にしない

といった線引きをしておくと安心です。

意外と見落としやすいのが、通知画面やカレンダーです。

職場でスマートフォンの画面が見える環境なら、「○○株式会社 面接」という予定や採用担当者からの通知が表示されないよう設定しておくと余計な心配を減らせます。

オンライン面接を会社付近のカフェなどで受ける場合も、同僚と偶然会う可能性まで考えるなら場所選びには注意したほうがいいでしょう。

ただし、「バレない方法」を考えすぎて、転職活動そのものが苦しくなる必要はありません。

退職時期についても、正社員など期間の定めのない契約と有期契約では扱いが同じとは限りません。

会社独自の就業規則や契約内容、個別事情も関係するため、退職日をめぐってトラブルになった場合は自己判断で断定せず、労働局などの相談窓口を利用する方法があります。

厚生労働省の「確かめよう労働条件」では、労働関係法令の情報や相談先を案内しており、「労働条件相談ほっとライン」なども設けられています。

転職活動を会社に知られたくない人ほど、「隠すテクニック」を探したくなるかもしれません。

でも私が重視したいのは、会社の時間・端末・情報を転職活動へ持ち込まないことです。

秘密にすることより、現職と転職活動の境界線をきちんと引く。

そのほうが結果として余計なトラブルを防ぎやすいと考えています。

そして、内定後に退職を伝える段階では、転職先の会社名や詳しい転職理由まで、必要以上に説明する必要があるとは限りません。

まずは自社のルールを確認し、退職希望日と引き継ぎについて落ち着いて相談することを優先しましょう。


働きながら転職するメリット・デメリットは?長引かせないコツも解説

働きながら転職する最大のメリットは、収入を維持したまま次の会社を比較できることです。

反対に、最大の弱点は時間不足です。

進め方 主なメリット 主なデメリット
働きながら転職 収入が続く/現職に残る選択肢がある/空白期間を作りにくい 活動時間が少ない/平日の面接調整が難しい/入社時期を調整する必要がある
辞めてから転職 活動時間を確保しやすい/平日の面接へ対応しやすい/早く入社しやすい 収入が途切れる/長期化すると焦りやすい/離職期間が生じる

JAC Recruitmentも、働きながら転職するメリットとして経済的な余裕や現職に残れることを挙げる一方、時間の確保、面接調整、入社時期の制約、活動を先延ばししやすい点などをデメリットとして挙げています。

では、働きながらなら安心だから、のんびり進めればいいのでしょうか。

ここにも落とし穴があります。

仕事が忙しいと、

「今週は残業が多かったから来週」

「職務経歴書がもう少し完璧になってから」

「もっと良い求人が出てから」

と、応募しないまま時間だけが過ぎやすいんです。

そこで私は、毎日転職活動をするより「毎週一つ進める」方式をおすすめしています。

1週目は希望条件を整理する。

2週目は職務経歴書を作る。

3週目は求人を調べて応募する。

応募後は面接準備と選考管理へ移る。

この進め方なら、平日に疲れ切っていても転職活動全体が止まりにくくなります。

さらに、在職中の転職活動は「時間」ではなく「役割」で分けると続けやすくなります。

たとえば平日の通勤時間は求人チェック、平日夜は応募企業への返信だけ、週末の午前中に職務経歴書と企業研究をする、といった形です。

「毎日2時間やる」と決めるより、「この時間帯にはこれだけ」と作業を固定したほうが、忙しい会社員には現実的だと私は感じています。

また、選考につまずいたときは「転職できない」と考えるのではなく、どの工程で止まっているかを見てください。

応募できていないなら、条件設定や書類作成で止まっている。

応募しても書類が通らないなら、応募先と経験の一致度や職務経歴書を見直す。

面接へ進むのに内定が出ないなら、転職理由、志望理由、実績の説明を振り返る。

最終面接まで進むのに決まらないなら、入社意欲の伝え方や企業との相性、条件のすり合わせまで含めて振り返ります。

転職活動は一回の合否ではなく、工程ごとに改善できる活動です。

支援側で相談を受けていると、書類選考で苦戦しているのに面接テクニックばかり調べていたり、逆に求人選びが合っていないのに職務経歴書だけを何度も書き直したりする方がいます。

だからこそ、「今どこで止まっているのか」を切り分けることが大切なんです。

転職活動が長引いたと感じたら、次のように整理してみてください。

  • 求人を見ているだけで応募できていない
  • 応募しているが書類選考を通過しない
  • 一次面接で落ちることが多い
  • 最終面接までは進むが内定にならない
  • 内定は出るが条件が合わず辞退している

原因はそれぞれ違います。

求人を見ているだけなら、応募条件を厳しくしすぎていないか確認する。

書類で止まるなら、求人で求められている経験と職務経歴書の見せ方を見直す。

面接で止まるなら、転職理由・志望動機・実績説明の一貫性を確認する。

内定を辞退し続けているなら、そもそもの希望条件が求人市場と合っているのかを見直す。

こうして工程を分けると、「転職活動が全部うまくいっていない」という漠然とした焦りから抜け出しやすくなります。


働きながら転職活動を成功させる鍵は「内定数」より現職との差分

ここからは筆者としての考察です。

私は、働きながら転職活動をする大きな強みは、今の職場という比較対象を持ったまま次を選べることだと考えています。

転職活動では、魅力的な条件に目が向きやすくなります。

年収が高い。

有名な会社。

面接官が優しかった。

仕事が面白そう。

もちろん、どれも大切です。

ただ、転職で一番避けたいのは、今抱えている問題とは別の問題を大きくしてしまうことです。

残業を減らしたくて転職したのに通勤時間が倍になる。

給与を上げたくて転職したら休日が減る。

人間関係から離れたくて急いで決めたら、仕事内容そのものが合わなかった。

こうしたズレを減らすために、私は応募先を「良い会社かどうか」だけで判断せず、現職との変化量を見ることをおすすめしています。

たとえば、

  • 給与・賞与
  • 残業・勤務時間
  • 休日
  • 仕事内容
  • 勤務地・通勤時間
  • 組織や上司との働き方
  • 将来身につく経験

を現職と応募先で同じように並べます。

そして、「良くなる」「ほぼ同じ」「悪くなる」を確認する。

これだけでも、求人票の一番魅力的な部分だけで決めにくくなります。

さらに私なら、「転職理由と直結する項目」には優先度を付けます。

たとえば残業が一番の転職理由なのに、年収が上がるからという理由で長時間労働の会社を選んだら、転職後に同じ悩みへ戻る可能性があります。

逆に、年収が多少変わっても残業や通勤時間が大幅に減り、生活の余裕が生まれるなら、その人にとっては意味のある転職かもしれません。

ここは他人の正解ではなく、自分が転職を考えた理由から判断することが大切です。

現在の転職市場も、全職種が同じ難易度ではありません。

dodaが2026年8月20日に発表した2026年7月の転職求人倍率は全体で2.71倍でしたが、職種別ではIT・通信系エンジニア11.26倍、営業3.04倍に対し、事務・アシスタントは0.58倍でした。

求人倍率はdoda独自の指標であり転職成功率そのものではありませんが、「求人が多そうだからすぐ決まる」と一括りにはできないことが分かります。

だから、他人の「1カ月で決まった」「30社応募した」という数字だけを自分へ当てはめなくて大丈夫です。

職種、経験、勤務地、希望条件によって進み方は変わります。

これは働きながら転職するときに、とても大事な視点です。

SNSや知人の転職談では結果だけが目に入りやすく、「3社受けて年収が上がった」「1カ月で内定した」といった話と自分を比べてしまいがちです。

でも、その人とあなたでは経験も職種も応募企業も希望条件も違います。

見るべきなのは応募社数そのものではなく、自分の選考が前月より一段でも前へ進んでいるかです。

また、働きながら転職活動を続けること自体が目的にならないようにも注意してください。

仕事を終えたあと、求人を比較する判断力も残っていない。

休日も回復だけで終わる。

面接準備以前に日常生活を維持することさえ難しい。

そんな状態なら、「在職中のほうが安心だから」と無理を重ねることが最適とは限りません。

私は、「働きながら活動できるか」より「働きながら冷静に次の会社を選べるか」を判断基準にしてほしいと思っています。

状況によっては活動ペースを落としたり、生活面を整えたり、公的な相談先や専門家を頼ったりすることも選択肢です。

在職中の転職が一般的だからといって、誰もが同じ進め方をする必要はありません。

そして、もう一つ意識してほしいのが、転職活動を「選考」ではなく小さな検証の連続として見ることです。

求人を見ることで、自分の経験がどんな企業に求められているのか分かる。

応募すると、どの経歴に反応があるのか分かる。

面接すると、自分が大切にしている働き方や、企業から見た強みが見えてくる。

つまり、内定が出る前から転職活動によって得られる情報はたくさんあります。

だから「転職すると決めてから始める」のではなく、「今の働き方以外を知りたい」という段階で求人を確認してもいいんです。

転職のゴールは内定を取ることではありません。

今の会社から逃げ切ることでもありません。

自分が転職を考えた理由を、今より納得できる形で改善できる会社を選ぶこと。

この目的さえ忘れなければ、求人を見ることも、応募することも、転職しないと決めることも、すべて意味のある判断になります。


まとめ|働きながらの転職活動は6ステップで進めよう

働きながらの転職活動は、転職理由の整理→職務経歴書作成→複数応募→面接→内定・条件確認→退職・入社調整の6ステップで進めると整理しやすくなります。

期間は応募から内定まで2〜3カ月程度を一つの目安とし、退職交渉や引き継ぎまで考えて余裕のあるスケジュールを組みましょう。

準備から入社まで含めれば3カ月〜半年程度かかることもあるため、「○カ月で決めなければ失敗」と考える必要はありません。

面接は「平日に入ったら考える」のではなく、業務時間外・オンライン・半休・有休をどう組み合わせるか先に決めておくと負担を減らせます。

退職については、一般的には内定と労働条件を確認したあと、現職の就業規則や契約内容、引き継ぎ期間を確認して進めるほうがリスクを抑えやすいでしょう。

そして何より大切なのは、転職先を「良さそう」で選ばず、今の職場と何が変わるのかを比べることです。

毎日転職活動を頑張らなくても大丈夫です。

今週は転職理由を整理する。

来週は職務経歴書を作る。

その次に2〜3社調べてみる。

小さくても毎週一つ進めれば、転職活動はちゃんと前へ動きます。

忙しい中で転職を考えていると、「もっと本気でやらなきゃ」「早く応募しなきゃ」と焦ることもあると思います。

でも、疲れ切った状態で急いで次の会社を選んでしまったら、本来変えたかったはずの働き方を見失いかねません。

「今の会社を辞める」と最初から決めなくても構いません。

まずは、自分が何を変えたいのかを言葉にして、今の職場以外にどんな選択肢があるのか確かめるところから始めてみてください。


よくある質問

働きながらの転職活動は何カ月くらいかかる?

応募から内定までは2〜3カ月程度が一つの目安です。

JAC Recruitmentでは転職活動全体について3カ月〜半年程度を目安としており、準備期間や退職交渉、引き継ぎ、面接日程によって前後します。

そのため、希望入社日がある人は、応募開始日だけではなく退職・引き継ぎまで含めて逆算しておくと安心です。

働きながら転職する場合、会社へ退職を伝えるのはいつ?

在職中転職でリスクを抑えるなら、内定を得て労働条件と入社予定日を確認したあとに、現職の就業規則や契約内容を確認して退職手続きを進めるのが一般的です。

ただし、契約形態や会社の就業規則、個別事情によって扱いが異なることがあります。

退職時期をめぐって不明点やトラブルがある場合は、自己判断だけで進めず、労働局など公的な相談窓口へ確認する方法があります。

働きながらだと平日の面接はどうすればいい?

まず業務時間外やオンラインで対応できないか相談し、難しい面接では半休・有給休暇を使う方法があります。

「平日は無理です」とだけ伝えるより、「火曜・木曜は18時30分以降、金曜は午後なら可能です」のように複数候補を提示すると調整しやすくなります。

一次面接ではオンラインや業務時間外を活用し、対面の最終面接などに有休を残しておくと、働きながらでも日程を組みやすくなります。

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