在職中の履歴書は、職歴の最後に「現在に至る」または「在職中」と書き、未確定の退職予定日は書かないのが基本です。
マイナビ転職が転職活動経験者774人を対象に2025年5月20日~26日に行った調査では、74.8%が「在職中に転職活動をしたことがある」と回答しています。働きながら履歴書を書くことは、決して珍しいケースではありません。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
在職中に初めて転職活動をすると、「今の会社は職歴欄にどう書けばいい?」「退職予定日まで書く?」「入社可能日は本人希望欄でいいの?」と、細かな部分で手が止まりやすいですよね。
でも、考え方はシンプルです。
履歴書には、現時点で確定している事実を正確に書き、まだ決まっていない未来を確定事項のように書かない。
この原則を押さえておけば、「現在に至る」「退職予定日」「入社可能日」「連絡可能時間」の扱いも整理しやすくなります。
この記事では、働きながら転職活動をする人が履歴書を書くときに迷いやすいポイントを、具体的な記載例とともに順番に整理します。
在職中の履歴書はどう書く?「現在に至る」と「以上」が基本

在職中の履歴書では、現在勤務している会社の職歴を書いたあと、「現在に至る」または「在職中」と記載し、職歴全体の最後を「以上」で締めるのが基本です。
2025年8月21日更新のマイナビ転職では、在職中であることを「現在に至る」または「在職中」で示し、職歴欄の最後に「以上」を記載する方法が案内されています。
タウンワークマガジンも2025年2月27日更新の記事で、「現在に至る」と「在職中」は、履歴書を作成した時点でその勤務先に所属していることを示す表現として説明しています。
たとえば、2022年4月に株式会社○○へ入社し、現在も営業部で働いている場合は、次のように書けます。
- 2022年4月 株式会社○○ 入社
- 営業部に配属 法人営業を担当
- 現在に至る
- 以上
「現在に至る」の代わりに「在職中」と記載しても構いません。
「以上」は、学歴・職歴の記載がここで終わることを示す言葉です。一般的には職歴の最後の次の行に右寄せで記載します。
履歴書のスペースが足りない場合には、「現在に至る」を左側に、「以上」を右側にして同じ行へ記載する形もあります。
大切なのは、細かなレイアウトだけに神経質になりすぎず、今もその会社に在籍していることが採用担当者へ明確に伝わる状態にすることです。
「現在に至る」がないと何が分かりにくい?
「今の勤務先が一番下に書いてあるなら、わざわざ『現在に至る』と書かなくても分かるのでは?」と思うかもしれません。
ただ、採用担当者からすると、職歴の最終行だけでは今も勤務中なのか、すでに退職しているのかを判断しにくい場合があります。
dodaでも、「現在に至る」がないことで離職中と受け取られる可能性があることや、現在の就業状況は採用時期を考える材料になることが説明されています。
私は転職支援の立場からも、この一言は単なる履歴書マナーではないと考えています。
企業が知りたいのは、「書式を知っているか」だけではありません。
現在も勤務しているのであれば、内定後に退職交渉や引き継ぎが必要になる可能性があります。つまり「現在に至る」は、あなたの現在の雇用状況を短く正確に伝える情報でもあるんですね。
「現在に至る」と書くことで、採用担当者も「この人は在職中なので、入社まで一定の調整期間が必要かもしれない」と前提を置いて選考を進められます。
これは応募者側にとってもメリットがあります。最初から在職中だと分かっていれば、「なぜすぐ入社できないのか」と誤解されにくくなるからです。
現在の会社名・入社年月も改めて確認する
働きながらの転職活動では、履歴書を書く時間が仕事後の夜や休日になりがちです。
疲れた状態で作成すると、「株式会社」を省略する、入社年月を1年間違える、昔の部署名を書く、といった小さなミスも起こりやすくなります。
現在の勤務先についても、会社名や部署名はできるだけ正式名称を確認しましょう。
合併や社名変更があった場合などは、履歴書を見た人が経歴を追いやすいように整理することも大切です。
一方で、履歴書に担当業務を何行も詳しく書き込む必要はありません。
仕事内容や実績を詳しくアピールするのは職務経歴書の役割です。履歴書では、いつ、どの会社へ入り、現在どのような在籍状況なのかがひと目で分かることを優先すると、読みやすくなります。
働きながら転職活動する人の履歴書で確認したい基本項目
提出前には、現在の勤務先だけを見るのではなく、職歴欄全体のつながりも確認してください。
特にチェックしたいのは次のポイントです。
- 入社年月と退職年月に間違いがないか
- 会社名を正式名称で書いているか
- 現職について「現在に至る」または「在職中」と記載しているか
- 職歴の最後に「以上」を記載しているか
- 履歴書と職務経歴書で在籍期間が食い違っていないか
- 退職予定日を記載する場合、その日付が本当に確定しているか
採用担当者は履歴書だけでなく、職務経歴書や応募フォームの内容もあわせて確認することがあります。
そのため、書類ごとに年月がズレていると、単純な入力ミスであっても確認が必要になります。仕事で疲れているときほど、完成直後ではなく、少し時間を置いてから見直すのがおすすめです。
退職予定日は履歴書に書く?確定している場合だけでOK
在職中の履歴書で特に迷いやすいのが、「退職予定日」です。
結論から言えば、退職日が確定しているなら記載できますが、自分の希望だけで決めている段階なら無理に書く必要はありません。
タウンワークマガジンでは、退職予定日が決まっている場合に「現在に至る」の後ろへカッコ書きで補足する方法や、本人希望欄に記載する方法が紹介されています。
たとえば、正式な退職日が2026年10月31日に決まっているなら、
「現在に至る(2026年10月31日退職予定)」
と書く方法があります。
本人希望欄を使うなら、
「退職予定日:2026年10月31日
2026年11月1日より就業可能」
のように、退職日と入社可能日を分けて整理しても分かりやすいでしょう。
ここでのポイントは、退職予定日と入社可能日を同じ意味として扱わないことです。
退職日は現職との雇用関係が終了する日で、入社可能日は応募先で実際に勤務を始められる日です。結果的に連続することもありますが、必ず同じになるわけではありません。
まだ上司に伝えていない退職希望日は書かない
ここは、とても大切です。
「10月末には辞めたい」と自分で考えていることと、「10月31日に退職することが決まっている」ことは同じではありません。
まだ上司へ退職意思を伝えていない、退職日について会社と話し合っていない、引き継ぎによって時期が変わる可能性がある。
その段階なら、「10月31日退職予定」と確定事項のように書くのは避けたほうがよいでしょう。
dodaでも、応募者自身の予想や希望だけで未確定の退職時期を書くことは避け、退職するかどうかや具体的な日程が決まっていなければ、無理に記載する必要はないという考え方が示されています。
たとえば応募時に「11月1日入社可能」と記載し、選考が進んでから現職との調整で退職日が11月30日になったら、応募企業にも予定変更をお願いすることになります。
もちろん事情が変わること自体はあります。
ただ私は、転職支援をするうえで「早く入社できます」と見せることより、どれだけ確度の高い予定を伝えられるかのほうが大切だと考えています。
採用担当者に良く見せようとして無理な日程を書く必要はありません。
「現在は在職中」「退職日はまだ確定していない」という事実を正しく伝え、選考が進む中で現実的なスケジュールを相談するほうが、結果的にお互い安心して話を進めやすくなります。
「退職日未定だと不利なのでは」と心配になる人もいると思います。
しかし、在職中の転職では応募時点で退職日が決まっていないこと自体は不自然ではありません。むしろ内定前に退職を確定させていない人もいるため、未確定なら未確定のまま、面接で入社可能時期の目安を説明できる状態にしておくほうが現実的です。

「退社予定」より「退職予定」が分かりやすい
会社を辞める予定を示す場合は、「退社予定」より「退職予定」と書くほうが意味を誤解されにくいでしょう。
「退社」は会社を辞める意味でも使われますが、「その日の仕事を終えて会社を出る」という意味でも使われます。
タウンワークマガジンでも、履歴書では分かりやすさを考えて「退職」を使う方法が案内されています。
履歴書では難しい表現を選ぶことより、採用担当者が一度読んで意味を理解できる表現のほうが大切です。
退職予定日が変わったらどうする?
応募後に現職との話し合いが進み、退職予定日が変わるケースもあります。
その場合は、履歴書を提出した時点の情報を無理に守ろうとするのではなく、選考中の企業へ状況が変わったことを早めに伝えるほうが誠実です。
たとえば「応募時には10月31日退職予定でしたが、引き継ぎの調整により11月15日退職となる見込みです」と、変更後の状況を簡潔に説明します。
予定変更そのものより、変更を把握しているのに伝えず、直前になって入社日を変えてもらうほうが相手への影響は大きくなります。
在職中の転職活動では、履歴書を提出した日から入社日まで数カ月空くこともあります。だからこそ、履歴書は提出時点の情報、変更があれば選考過程で更新する情報と考えておくと整理しやすいです。
入社可能日と連絡可能時間はどこに書く?
在職中の履歴書では、本人希望欄や備考欄を上手に使うと、採用担当者とのやり取りがスムーズになります。
特に伝えておくと役立つのが、「入社可能日」と「連絡可能時間」です。
マイナビ転職では、在職中の応募者は仕事中に採用担当者からの電話へ対応できない場合があるため、連絡のつきやすい時間帯を本人希望欄などに記載する方法が紹介されています。
たとえば、
「現在就業中のため、平日日中は電話に出られない場合があります。12時30分~13時30分、または19時以降は比較的連絡可能です。応答できない場合は確認後、折り返しいたします」
といった書き方です。
大切なのは、「この時間以外は連絡しないでください」と命令するように書くのではなく、連絡を取りやすくするための補足として伝えることです。
採用側とのやり取りを考えると、在職中の応募者について分かると助かるのは、主に次の情報です。
- 現在も勤務しているか
- 退職日が決まっているか
- 実際にいつから入社できるか
- 日中に電話へ出られない場合、いつなら連絡しやすいか
もちろん、履歴書に長々と事情を書く必要はありません。
職歴欄では在職状況、本人希望欄では必要に応じて入社可能日や連絡可能時間というように、情報を置く場所を分けると読みやすくなります。
本人希望欄に何も希望がない場合はどうする?
本人希望欄は、「給与を上げてほしい」「勤務地はここだけ」と希望を大量に書く欄ではありません。
企業指定の書き方がなければ、特に伝えるべき条件がない場合は「貴社の規定に従います」と記載する方法があります。
ただし在職中で、平日日中の電話対応が難しい場合など、採用担当者との連絡に影響する事情は書いておくと実務的です。
たとえば、
「現在就業中のため、平日9時~18時は電話対応が難しい場合があります。メールは随時確認いたします」
のように短くまとめれば十分です。
会社への不満や転職理由を本人希望欄へ書く必要はありません。
「人間関係が悪いため早期入社希望」「残業が多いため退職予定」といった事情は、履歴書の事務的な情報とは分けて考えましょう。
入社可能日は「○月以降」でもいい?
具体的な日付まで決められない場合には、「2026年11月以降、入社可能」など、一定の幅を持たせて伝える考え方もあります。
ただし「いつでも可能」「なるべく早く」だけでは、採用担当者が具体的な採用スケジュールを組みにくいことがあります。
現在の退職手続きや引き継ぎにどれくらいかかりそうかを確認し、できる範囲で目安を持っておくと、面接でも答えやすくなります。
退職日と入社可能日は別の日になることもある
ここも混同しやすいポイントです。
退職日と入社可能日は、必ずしも同じではありません。
たとえば10月31日に退職しても、引っ越しや家庭の事情などによって11月4日から勤務したいというケースはあり得ます。
反対に、最終出社日が10月15日で、その後は有給休暇を使っていたとしても、正式な退職日が10月31日なら、10月31日までは現在の会社に在籍しています。
タウンワークマガジンでも、有給消化中で正式な退職日を迎えていなければ「現在に至る」「在職中」として扱う考え方が紹介されています。
つまり、最終出社日=退職日ではありません。
たとえば9月15日が最後の出勤日でも、退職日が9月30日なら、雇用関係は9月30日まで続きます。
この期間に次の会社へ入社すると、在籍期間が重なるケースがあります。
厚生労働省の副業・兼業に関する考え方でも、安全配慮や秘密保持、競業など複数の点への留意が示されています。
そのため、「もう会社には出勤していないから大丈夫」と自己判断するのではなく、退職日前に次社へ入社する予定がある場合は、双方の就業規則や必要な手続きを確認しておくほうが安心です。

在職中の入社可能日はどう決める?法律・就業規則・引き継ぎを分けて考える
履歴書へ入社可能日を書くなら、今の会社をいつ退職できそうなのかも整理しておく必要があります。
ただし、ここで注意したいのが、法律上の扱い、会社の就業規則、実務上の引き継ぎ期間を同じものとして考えないことです。
マイナビ転職では、円滑な引き継ぎなどを踏まえた実務上の考え方として、退職予定日の1~3カ月前に上司へ相談する方法が紹介されています。
また、会社によっては就業規則で「退職の申し出は○カ月前まで」などと定めている場合があります。
一方で、法律上のルールは別です。
民法第627条第1項では、期間の定めのない雇用について、解約の申し入れから2週間を経過することで雇用が終了するという原則が定められています。
大阪労働局もこの規定を案内しつつ、会社の就業規則に退職手続きの規定がある場合には、その内容も確認するよう説明しています。
つまり、
「法律上どう扱われるのか」
「勤務先ではどのような手続きになっているのか」
「実際の引き継ぎにはどの程度必要なのか」
は分けて整理したほうがよいということです。
ネットで「2週間」と見たからといって、「では2週間後から確実に次の会社へ入れます」と履歴書へ書いてしまうのはおすすめできません。
逆に、就業規則に「2カ月前までに申し出」と書かれているからといって、「法律上も例外なく2カ月間は退職できない」と単純化するのも避けたいところです。
また、民法第627条の原則は期間の定めのない雇用契約についてのものです。
有期雇用契約では契約期間などによって扱いが異なるため、「正社員だから」「契約社員だから」という肩書だけではなく、自分の労働契約の内容を確認する必要があります。
個別事情によって法的な判断は異なりますが、履歴書を作成する段階で一番実務的なのは、法律上可能と考えられる最短日ではなく、自分が実際に守れる入社可能日を書くことです。
入社可能日を決める前に確認したい順番
働きながら転職活動をしている人は、入社可能日をいきなり決めるのではなく、次の順番で整理すると無理が出にくくなります。
- 自分の雇用契約が期間の定めのない契約か、有期契約か確認する
- 就業規則の退職手続きに関する項目を確認する
- 現在抱えている業務や引き継ぎ内容を洗い出す
- 有給休暇をどのように扱うか確認する
- 退職後に引っ越しなどの予定がないか確認する
- 以上を踏まえ、実際に勤務開始できる時期を考える
この順番で考えると、「法律では2週間だから2週間後」と短絡的に決めるのではなく、自分の状況に合った日程を組みやすくなります。
特に初めての転職では、退職届を出せばすぐ退職できるように感じるかもしれません。
しかし実際には、後任への引き継ぎ、貸与品の返却、社内手続き、最終出社日の調整など、複数の作業が発生することがあります。
だからこそ、履歴書へ日付を書く前に、退職日そのものだけでなく、退職までに何を終わらせる必要があるかまで考えてみてください。
入社可能日を早く見せることが有利とは限らない
初めて転職活動をしていると、「少しでも早く入社できる人のほうが採用されるのでは」と焦ることがあります。
確かに、企業側の採用事情によっては入社時期が選考材料になることもあります。
でも、無理な日程を約束し、あとから「やっぱり1カ月延ばしてください」となるほうが、双方の負担は大きくなります。
私自身も転職活動をしていた頃、「内定さえもらえれば、今の会社はすぐ辞められるだろう」とかなり楽観的に考えていました。
ところが、実際に退職を考えると、通常業務を続けながら上司との相談、引き継ぎ、書類手続きなどを進めなくてはいけません。
だからこそ、履歴書を書く段階では勢いで日付を決めないでください。
「いつなら本当に働き始められるか」を現実ベースで考えることは、応募企業への誠実さだけでなく、転職後の自分を守ることにもつながります。
今の職場がつらいと、「一日でも早く辞めたい」という気持ちから最短の日付を書きたくなることもありますよね。
でも、転職は「今の会社から離れる日」を決めるだけではなく、「次の会社で無理なく働き始める日」を決める作業でもあります。
退職直後から新しい環境へ入ることが自分にとって良いのか、数日の余裕が必要なのかも含めて考えて構いません。
働きながら転職活動する人の履歴書で失敗しないコツは?「予定の確度」で整理する
ここからは、若手専門転職アドバイザーとしての私の考察です。
在職中の履歴書では、「現在に至るは左に書く?」「以上は右?」「退職予定日は職歴欄?」と、どうしても書式ばかり気になってしまいます。
形式を整えることはもちろん大切です。
ただ私は、それ以上に履歴書を「現在の状況と採用後の予定を企業とすり合わせるための情報シート」として考えることが重要だと思っています。
「現在」「確定予定」「勤務開始」「連絡」の4つに分ける
在職中ならではの情報は、次の4つに分けると整理しやすくなります。
1.現在
今もその会社で働いているという確定事実です。
履歴書では「現在に至る」または「在職中」で示します。
2.確定予定
会社と調整し、本当に決まっている退職日です。
日付まで確定しているなら「退職予定日」として書けます。自分の希望段階なら確定情報としては書きません。
3.勤務開始
応募先で実際に働き始められる日です。
退職日の翌日とは限らないため、自分の予定も含めて判断します。
4.連絡
応募企業とスムーズに連絡を取るための情報です。
在職中で日中の電話へ出づらいなら、本人希望欄などへ連絡可能時間を簡潔に補足します。
この4つに分けると、在職中の履歴書で迷いやすい情報がかなり整理できます。
特に重要なのは、「予定」を全部同じ確度で扱わないことです。
退職したい日、会社と合意した退職日、応募先へ入社できる日は、それぞれ別の情報なんですね。
私は、この「予定の確度」を意識することが、在職中の履歴書で起こりやすい行き違いを防ぐ一番のポイントだと考えています。
さらに言えば、予定は「希望」「見込み」「確定」の3段階に分けると、もっと分かりやすくなります。
「10月末に辞めたい」は希望、「上司へ相談して10月末を軸に調整中」は見込み、「会社と10月31日退職で合意した」は確定です。
この3段階を頭の中で区別しておけば、履歴書へ書いてよい情報と、面接で相談すべき情報を切り分けやすくなります。
採用担当者が欲しいのは「勢い」より変更の少ない情報
転職への気持ちが強くなるほど、「来月には辞めます」「すぐ入社できます」と書きたくなる人もいるでしょう。
特に今の職場がつらいと、「一日でも早くここを出たい」という気持ちになりますよね。私自身、その気持ちはよく分かります。
でも、履歴書で大切なのは転職への覚悟を大きく見せることではありません。
採用担当者が予定を組むときに使える、信頼性のある情報を出すことです。
たとえば、まだ会社と何も話していないのに、
「2026年10月31日退職予定、11月1日入社可能」
と断定するより、
「現在在職中で退職日は未確定。就業規則や必要な手続きを確認し、入社時期は選考の中で相談する」
という状態のほうが、予定の確度は明確です。
もちろん、後者の説明をそのまま長文で履歴書へ書く必要はありません。
履歴書では確定情報だけを簡潔に伝え、細かな事情や日程は面接などで説明すれば十分です。
この考え方は、履歴書だけでなく面接でも役立ちます。
「いつ入社できますか?」と聞かれたとき、自分の希望だけで答えるのではなく、「退職手続き」「引き継ぎ」「正式な退職日」まで考えた回答ができれば、採用担当者とも現実的な相談がしやすくなります。
在職中であることを隠す必要はない
転職活動を会社に知られたくない気持ちから、応募先にも「在職中と書かないほうがいいのでは」と考える人がいます。
ですが、応募先企業に対して現在の就業状況を曖昧にする必要はありません。
在職中であることと、現在の勤務先に転職活動を知らせることは別の話です。
履歴書には事実として「現在に至る」と記載し、応募先には「現職には転職活動を伝えていません」と必要に応じて説明すれば整理できます。
むしろ在職中であることが分かれば、企業側も面接時間や入社時期について一定の配慮を検討しやすくなります。
私は、働きながら転職する人ほど、隠す情報と伝える情報を混同しないことが大切だと考えています。
現職へ転職活動を知らせないことはあっても、応募先に自分の現在の雇用状況まで曖昧にする必要はありません。
「以上」を書き忘れたら不採用になる?
すでに履歴書を提出したあとで、「『以上』を書き忘れた……」と気付くこともあると思います。
マイナビ転職では、「現在に至る」や「以上」の書き忘れだけで採用担当者から大きなマイナス評価を受けることはほとんどないと説明されています。
ただし、「現在に至る」がないと在職しているのか退職済みなのか分かりづらくなるため、これから提出するのであれば記載しておくほうが丁寧です。
私は、履歴書の小さなミスを見つけたときほど、全体を見ることが大切だと思っています。
私自身、転職活動に苦戦していた頃は、誤字を一つ見つけただけで「もう全部ダメかもしれない」と落ち込むことがありました。
でも、転職活動は一問でも間違えたら失格になる試験ではありません。
もちろん、会社名や勤務期間などの事実誤認はきちんと直す必要があります。
一方で、「以上を書き忘れた」という形式上の小さなミスだけを理由に、必要以上に自分を追い込む必要はありません。
経歴、現在の就業状況、応募意思が採用担当者へ正確に伝わっているか。
まずはそこを確認してくださいね。
履歴書と職務経歴書は役割を分ける
在職中の転職では、現職の仕事内容をたくさん伝えたいあまり、履歴書の職歴欄が長くなってしまうことがあります。
ただ、履歴書と職務経歴書には役割の違いがあります。
履歴書は、学歴、職歴、資格、連絡先、現在の就業状況など、応募者の基本情報を確認するための書類です。
一方、職務経歴書では、担当業務、役割、実績、工夫したこと、身につけたスキルなどを詳しく説明できます。
たとえば履歴書では、
「2022年4月 株式会社○○入社
営業部に配属
現在に至る」
と簡潔にし、職務経歴書で「法人営業として○○を担当」と詳しく説明する形です。
働きながら書類を作っていると、つい一つの書類に全部詰め込みたくなります。
でも、履歴書は経歴を追いやすく、職務経歴書は仕事内容を理解しやすくと役割を分けたほうが、採用担当者にも伝わりやすくなります。
まとめ|在職中の履歴書は「確定している情報」から書けば迷いにくい
在職中の履歴書では、現在の勤務先の職歴を書いたあとに「現在に至る」または「在職中」と記載し、職歴の最後を「以上」で締めるのが基本です。
退職予定日は、会社との調整などによって日付が確定している場合に記載できます。
一方、「10月ごろには辞めたい」という自分の希望だけで、確定した退職予定日のように書く必要はありません。
入社可能日も、単純に「退職したい日の翌日」と考えるのではなく、労働契約、就業規則、退職手続き、引き継ぎ、自分の予定などを確認したうえで、実際に守れる日程を伝えることが大切です。
在職中で日中に電話へ出にくい場合は、本人希望欄などへ連絡可能時間を簡潔に書いておくと、採用担当者との日程調整もしやすくなります。
そして私が一番伝えたいのは、履歴書は未来を良く見せるための書類ではない、ということです。
「現在」「確定予定」「勤務開始」「連絡」の4つに分け、確定していることと希望していることを混ぜない。
さらに、「希望」「見込み」「確定」の違いを自分の中で整理しておくと、何を履歴書へ書き、何を面接で相談するのか判断しやすくなります。
この考え方ができれば、「退職予定日を書いたけれど辞められない」「入社可能日を早く書きすぎた」といった在職中ならではの行き違いも防ぎやすくなります。
仕事を続けながら履歴書を作るのは、思っている以上に疲れます。
一度に完璧に仕上げようとせず、まずは「会社名」「入社年月」「現在に至る」「以上」まで確認してください。
そのあと、退職予定日が本当に決まっているか、いつから働けるか、連絡時間を補足する必要があるかを一つずつ整理すれば大丈夫です。
私は、在職中の履歴書で一番大切なのは「立派に見せること」よりも、今の自分の状況を、相手が判断できる形で正確に伝えることだと考えています。
焦って未来の日付を決めなくても大丈夫です。まずは確定している現在から書き始めてくださいね。
よくある質問
在職中の履歴書は「現在に至る」と「在職中」のどちらが正しい?
どちらも、履歴書作成時点でその会社に勤務していることを示す表現として使えます。
一般的には現在の勤務先の職歴の最後に「現在に至る」または「在職中」と記載し、その後を「以上」で締めます。
迷う場合は「現在に至る」と記載しておけば、職歴の流れの中でも自然に読みやすくなります。
会社にまだ退職を伝えていない場合、退職予定日は書く?
退職日が確定していないなら、無理に書く必要はありません。
「現在に至る」としておき、選考を進めながら就業規則や必要な退職手続きを確認し、現実的な入社可能時期を説明できるようにしておきましょう。
自分の中で「○月に辞めたい」と考えているだけの段階では、確定した退職予定日として履歴書に書かないほうが、後の行き違いを防ぎやすくなります。
有給消化中でも履歴書は「在職中」と書いていい?
正式な退職日を迎えていなければ、基本的には在職中として扱います。
最終出社を終えて有給休暇を消化している場合でも、「現在に至る」または「在職中」と記載し、退職日が確定しているなら退職予定日を補足できます。
退職日前に次の会社へ入社する予定がある場合は、在籍期間が重なる可能性があるため、双方の就業規則なども確認しておきましょう。


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