転職活動で会社を休めないなら、日程変更→オンライン→半休・時間休→全休の4段階で面接を調整するのが現実的です。
平日日中の面接が続くからといって、最初から有給を何日も使う必要はありません。応募先との日程調整と会社の休暇制度を組み合わせれば、在職中でも転職活動は進められます。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
転職活動で会社を休めないときはどうする?4段階で調整しよう

会社を休みにくい人は、面接が決まるたびに有給を取るのではなく、「休まなくて済む方法」から順番に試すのがおすすめです。
基本の考え方は次の4段階です。
- 応募先へ勤務時間外・別日の面接を相談する
- オンライン面接へ変更できないか確認する
- 半休・時間単位年休で必要な時間だけ空ける
- 動かせない重要な面接だけ1日有給を使う
例えば企業から「水曜日14時はいかがでしょうか」と連絡が来ても、その日時をそのまま受け入れる必要はありません。
現職があることを伝えたうえで、「火曜日18時30分以降」「木曜日19時以降」「金曜日なら午後から調整可能」といった複数候補を出せます。
ポイントは、「無理です」と断るのではなく、こちらから代替案を出すことです。
中途採用では、現職を続けながら選考へ参加する応募者がいることは企業側も想定しています。もちろん企業や面接官によって対応可能な時間は異なりますが、日程相談そのものを必要以上に怖がる必要はありません。
マイナビが全国企業の中途採用担当者を対象に行った「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」では、中途採用面接のうちWEB面接が50%以上を占める企業は48.1%でした。
同調査の対象は、2024年に中途採用業務と採用費用の管理・運用に携わった人事担当者1,500人です。少なくともオンライン面接は、一部の特殊な会社だけが使う選考方法ではありません。
さらに、リクルートワークス研究所が2026年6月12日に公表した「中途採用実態調査(2025年度実績)」では、2025年度下半期に正規社員の中途採用を実施した企業の割合は84.4%で過去最高となりました。
採用市場が動いているからこそ、「会社を休めないから応募できない」と入口で諦めるのではなく、まず調整できる企業から選考へ進む意味はあると私は考えています。
特に初めての転職活動では、「企業が提示した日時=絶対に変更できない日時」と感じやすいものです。でも、面接候補日はあくまで企業側からの最初の提案であることも少なくありません。
在職中であることを簡潔に伝え、こちらも調整する姿勢を見せながら複数候補を提示する。このやり方なら、現在の仕事への責任と転職活動を両立しやすくなります。
面接候補日は「性質の違う3つ」を出す
転職相談でよくもったいないと感じるのが、面接候補を1つだけ送ってしまうケースです。
「来週火曜日18時なら可能です」と1候補だけ提示すると、面接官が空いていなかった場合、再びメールを往復することになります。
できれば、次のように候補の性質を変えておきましょう。
- 火曜日18時30分以降
- 水曜日19時以降
- 金曜日は午後半休を取れるため14時以降
このように、勤務後・別日・休暇取得可能日を混ぜた3候補程度を用意しておくと調整しやすくなります。
これは企業へ無理をお願いするテクニックではありません。自分と企業の「予定が重なる場所」を増やすための工夫です。
候補日を3つ出すときは、すべてを「19時以降」にするより、1つだけ平日日中に動ける日を含めるほうが、採用担当者も社内調整しやすくなる場合があります。
もちろん、どうしても有給を取れない週に無理をする必要はありません。重要なのは、候補の幅を持たせることと、できないことを曖昧にしないことです。
面接日程の変更をお願いするときの伝え方
面接日程を変更してもらうときは、長い事情説明をする必要はありません。
「現職の都合によりご提示いただいた時間の調整が難しいため、恐れ入りますが別日時でご相談できますでしょうか」と伝え、その後に複数候補を並べれば十分です。
転職理由や職場の人間関係、上司との関係などまで説明する必要はありません。
私は支援する側としても、面接の日程調整では「事情を詳しく語ること」より、相手が次の判断をしやすい情報を渡すことのほうが大切だと考えています。
つまり、「行けません」で終わらず、「この日時なら行けます」とセットで返すことです。
どうしても候補日が合わない場合は優先順位を決める
複数社へ応募すると、同じ週に2社、3社と面接が重なることもあります。
すべてに有給を使おうとすると、休暇残日数だけでなく、職場への申請回数まで増えてしまいます。
そんなときは、選考ごとに「日程を動かしやすいか」「オンラインにできるか」「志望度は高いか」「次の選考へ進んだ場合も平日日中が必要か」を確認して優先順位をつけましょう。
一次面接を勤務後のオンラインへ移せる企業と、役員が参加する最終面接で平日日中しか設定できない企業では、休暇を使う価値が違います。
休めないから応募数を減らすのではなく、休暇を使う場面を絞る。この発想に変えるだけでも、在職中の転職活動はかなり整理しやすくなります。
転職活動の面接に有給を使ってもいい?
転職活動の面接に年次有給休暇を使うことは可能です。年休は原則として利用目的を問わず取得できる制度だからです。
年次有給休暇は労働基準法第39条に定められています。
厚生労働省によると、原則として雇い入れから6カ月継続勤務し、全労働日の8割以上を出勤した労働者には10日の年次有給休暇が付与されます。
そして年休は、休養やレジャーなどを含め、原則として利用目的を問わず取得できます。
そのため、「転職活動の面接だから有給を使ってはいけない」という制度ではありません。
「転職するかもしれない会社のために、今の会社を休んでいいのかな……」
そう申し訳なく感じる人は本当に多いです。
ですが、職場へ配慮することと、自分のキャリアを考える時間まで放棄することは別だと私は考えています。
転職活動の面接に有給を使うことへ罪悪感を抱きすぎると、「今の会社へ迷惑をかけないこと」が目的になり、本来考えるべき自分の働き方が後回しになってしまいます。
もちろん、引き継ぎを放置したり繁忙日に無理な休み方をしたりする必要はありません。ただ、業務を調整したうえで正規の休暇制度を利用することまで、自分を責める必要はありません。
有給申請の理由はどこまで伝える?
転職活動中であることを、退職すると決める前から職場へ積極的に知らせる必要はありません。
会社の申請手続き上、それ以上の説明を必要としていないのであれば、「私用」「私事都合」など必要最小限にとどめられるケースがあります。
ただし、実際の申請方法は勤務先の就業規則や勤怠ルールに従ってください。
また私は、休みやすくするために架空の体調不良や家族のトラブルを作る方法はおすすめしません。
その場では説明しやすくても、後から「体調は大丈夫だった?」などと聞かれれば新しい説明が必要になり、転職活動とは無関係なところで話のつじつまを合わせる負担が増えるからです。
話す必要のないことは話さない。でも、事実ではない理由は作らない。
この線引きをしておくほうが、精神的にもラクですよ。
特に選考が複数回ある企業では、一次面接、二次面接、最終面接と休みが必要になる可能性があります。
最初の1回だけなら架空の理由で乗り切れたとしても、2回、3回と続けば説明する本人が疲れてしまいます。転職活動はただでさえ応募書類や面接準備で気力を使うため、余計な不安材料は増やさないほうがいいでしょう。
「有給なら希望日に必ず休める」とも限らない
もう一つ知っておきたいのが、会社側の時季変更権です。
年次有給休暇は労働者が指定した時季に与えることが原則ですが、その日に休ませることで「事業の正常な運営を妨げる場合」には、使用者が別の時季へ変更することが認められる場合があります。
判断は単純に「忙しいからダメ」で決まるものではなく、事業規模や業務内容、繁閑、代替要員を確保できるかなどを踏まえて個別に考えられます。
だからこそ、面接日が決まったら直前まで黙っているのではなく、可能な範囲で早めに休暇申請を出したほうが調整しやすくなります。
「有給があるから前日に言えば大丈夫」と考えるより、面接候補が見えた段階で自分の業務予定も確認しておくほうが安全です。
例えば月末や締め日、定例会議、納品、顧客対応など、どうしても外しにくい仕事が分かっているなら、その日を面接候補から最初から外すこともできます。
転職活動で会社を休みにくい人ほど、応募先の日程だけではなく、今の会社の繁忙予定まで含めて先回りして管理することが重要です。

半休・時間休・全休はどう使い分ける?
転職活動では、選考の重要度と移動時間に合わせて、使う休暇の大きさを変えると有給を残しやすくなります。
すべての面接で丸1日休む必要はありません。
面接の状況 まず検討したい方法
オンライン一次面接 始業前・退勤後
平日日中のオンライン面接 時間休・半休
近距離の対面面接 午前休・午後休
遠方の対面面接 全休
志望度の高い最終面接 半休または全休
日程変更可能な面接 勤務時間外・別日を相談
ここで確認しておきたいのが、半休と時間単位年休はすべての会社で同じように使えるわけではないという点です。
年次有給休暇は原則1日単位ですが、半日単位については労働者が希望し、使用者が同意した場合に運用できます。
一方、時間単位年休は労使協定を締結することで、年5日の範囲内で導入できます。
つまり、転職活動を始めたら求人サイトを見る前後のタイミングで、自分の会社の制度も確認しておきたいんです。
チェックしたいのは次の5点です。
- 有給休暇の残日数
- 半日単位で取得できるか
- 時間単位年休があるか
- 有給申請は何日前までか
- フレックスタイムや在宅勤務など利用可能な制度があるか
会社によっては午後半休の開始時間や、時間休を取得できる単位が決まっています。
面接が15時からだから「14時に会社を出ればいい」と思っていても、移動時間や着替え、オンライン接続確認などを含めると間に合わないことがあります。
休暇を申請するときは、面接時間そのものだけでなく、前後30分から1時間程度の余裕まで含めて考えると慌てにくくなります。
有給を「日数」ではなく「時間予算」と考える
私は、働きながら転職するときの有給を「転職活動の時間予算」として考えることをおすすめしています。
例えば有給が8日残っていても、「面接を8回受けられる」と考える必要はありません。
本当に不足しやすいのは有給の日数そのものではなく、「平日の15時から18時まで自由に動ける」といった仕事に拘束されない時間のまとまりです。
一次面接は夜のオンラインで受け、二次面接だけ午後半休を取り、志望度の高い最終面接で1日休む。
このように選考が進むほど投入する時間を増やせば、有給を使い切るリスクを抑えながら転職活動を続けられます。
私自身も忙しい職場で転職活動をしていた頃は、面接の案内を見るたびに「半休を取らなきゃ」と考えてしまい、日程調整だけでかなり消耗していました。
そこで、最初から休む前提をやめて、一次面接では勤務時間外やオンラインを優先し、対面でしか受けられない重要な選考へ休みを残す考え方に変えました。
この経験からも、転職活動は気合で予定を詰め込むより、限られた時間をどう配分するかを先に決めるほうが続けやすいと感じています。
ここで一歩進めて考えたいのが、「有給の残り日数」だけでなく「選考1社あたりの必要時間」を見積もることです。
例えば、オンライン一次面接なら準備を含めても勤務後に対応できるかもしれません。一方、対面面接は往復移動や受付時間まで含めれば3〜4時間必要になることもあります。
この違いが分かれば、午後半休を1回使って2社の選考をまとめるといった工夫もしやすくなります。
有給取得率は上がっているが「休みにくさ」は残っている
「制度は分かったけれど、実際には休みづらいんだよ……」
そう感じる人もいると思います。
厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、2024年実績の年次有給休暇取得率は66.9%、労働者1人平均の取得日数は12.1日でした。取得率・取得日数はいずれも比較可能な1984年以降で過去最高です。
一方、厚生労働省の2024年度の意識調査では、年休取得に「ためらいを感じる」が13.1%、「ややためらいを感じる」が26.1%で、合わせて39.2%でした。
ためらう理由では「周囲に迷惑がかかると感じる」が46.9%、「後で多忙になる」が40.7%となっています。
つまり、有給を取る人が増えている一方で、心理的な「休みにくさ」はまだ残っています。
だから、「自分だけが気にしすぎなのかな」と責めなくて大丈夫です。
ただ、その罪悪感のために面接を全部断ってしまえば、今の働き方を変えるための選択肢まで狭くなってしまいます。
私がこの数字から重要だと感じるのは、制度が存在することと、実際に使いやすいと感じることは別問題だという点です。
取得率が過去最高になっても約4割がためらいを感じているなら、「休みにくい」と悩むこと自体は決して珍しくありません。
だからこそ、精神論で「気にせず休めばいい」と片づけるのではなく、オンライン面接、半休、日程集約など、そもそも休暇取得回数を減らす設計が現実的だと私は考えています。
有給がほとんど残っていない場合はどうする?
有給残日数が1〜2日しかない人は、一次面接から休暇を使うのではなく、さらに慎重に配分しましょう。
まず勤務前・勤務後のオンライン面接を優先し、土日や夜間対応が可能か応募先へ確認します。
そのうえで、どうしても平日日中しか対応できない選考だけ半休や時間休を使い、最終面接に最低1回分は残しておく考え方があります。
また、短期間に応募先を増やしすぎると、同じ週に面接が集中しやすくなります。
求人を20社まとめて応募して一気に面接調整へ入るより、数社ずつ選考状況を見ながら追加するほうが、会社を休めない人には管理しやすい場合があります。
応募数を抑えすぎる必要はありませんが、選考日程の処理能力も転職活動の条件の一つとして考えることが大切です。
平日の面接を変更してもらうと不利になる?
現職の事情を説明し、常識的な範囲で複数候補を出して日程変更をお願いすること自体を、必要以上に恐れる必要はありません。
大切なのは、「平日は無理です」と一方的に条件を出すのではなく、企業側にも選択肢を渡すことです。
例えば、
「現職の都合により平日日中の調整が難しいため、可能でしたら○日18時30分以降、△日19時以降、または□日の午後でご相談できますでしょうか」
という形なら、事情と代替案を同時に伝えられます。
夜間の面接が難しい会社もありますし、役員が参加する最終面接などでは平日日中しか候補が出ないこともあります。
その場合は「では○日の午後なら半休を取得して伺えます」と切り替えればいいんです。
最初から会社を休むのでも、企業へ自分の都合だけを押し通すのでもなく、調整できなかったところだけ休暇を使う。
この順番が、在職中の転職活動ではいちばん無理が少ないと私は考えています。
採用担当者との日程調整では、返信速度も意外と大切です。
その日のうち、遅くとも確認できた段階で候補を返せば、企業側も次の予定を押さえやすくなります。
「有給が取れるか確認してから返信しよう」と何日も保留するより、「第一希望は○日、難しい場合は△日と□日も調整可能です」と先に候補を伝えたほうが、結果的に選択肢を増やしやすくなります。
日程変更で避けたい伝え方
面接日時を変更すること自体より、伝え方で印象を悪くしないことが大切です。
例えば「仕事なので無理です」「平日は休めません」とだけ返すと、採用担当者は次の候補をどう出せばいいのか分かりません。
反対に、現職の都合を簡潔に示したうえで3候補ほど提示すれば、相手はその中から面接官の予定を確認できます。
また、一度確定した面接を何度も変更するのはできるだけ避けましょう。
現職で急な業務が発生することはありますが、日程を確定する前に移動時間や仕事の予定まで確認しておくことで、再調整の回数を減らせます。
オンライン面接は「現職と物理的に分ける」
オンライン面接なら休暇を減らせる可能性がありますが、職場の会議室や社用パソコンで参加するのは避けたほうが安心です。
求人検索や応募、企業とのメール、オンライン面接は、できるだけ個人の端末と個人メールで完結させましょう。
会社設備を私的な転職活動へ使えば、転職活動が知られるかどうか以前に、勤務先の情報管理や私的利用ルールへ抵触する可能性があります。
退勤後に自宅から参加するなど、今の仕事と転職活動の環境を分けることもスケジュール管理の一部です。
オンライン面接を勤務時間外に入れる場合は、帰宅時間にも注意してください。
例えば18時退勤、18時30分面接という予定は、職場から自宅まで30分かかる人にはほとんど余裕がありません。
通信トラブルや着替え、企業情報の確認まで考えると、できれば面接開始前に落ち着いて準備できる時間を確保したいところです。
勤務後の面接だから有給ゼロで済むとは限らず、場合によっては30分や1時間だけ早く退勤できる制度を使ったほうが、面接へ集中しやすくなります。

会社を休めないなら辞めてから転職したほうがいい?
「面接のために会社を休めない」という理由だけで先に退職するのは、慎重に考えたほうがいいでしょう。
退職すれば平日日中の面接には参加しやすくなります。
一方で給与収入が止まるため、転職活動が想定より長引けば「早く内定を決めないと」という焦りが強くなる可能性があります。
焦った状態では、本来なら確認したかった給与、休日、仕事内容、職場環境などを十分に比較できず、「内定が出たからここでいい」と判断してしまうこともあります。
在職中に転職活動をする大きなメリットは、最後まで「今の会社に残る」という選択肢を持てることです。
求人票を見たり他社の面接を受けたりした結果、「今の会社にも思っていたより良い部分がある」と気付くかもしれません。
逆に、「他社ではこの働き方が普通なんだ。自分は今まで我慢しすぎていたのかもしれない」と初めて気付くこともあります。
私は、転職活動には「今の会社を社外の基準で測り直す」役割もあると考えています。
会社を休めないことだけを理由に先に辞めてしまうと、この比較期間を自分から短くすることになります。
もちろん、心身の負担が大きい場合や、働き続けること自体が難しい事情があるなら別です。
ただ、「面接時間を確保できない」という問題なら、まず日程変更、オンライン、半休、時間休、応募社数の調整を試してからでも遅くありません。
面接を同じ半日にまとめる方法もある
有給の消費を減らすために使いやすいのが、複数の選考を同じ日にまとめる方法です。
例えば金曜日の午後半休を取得するなら、13時からA社のオンライン面接、16時からB社の対面面接という予定を組める場合があります。
もちろん企業側の候補日もあるので、毎回できるわけではありません。
それでも、「企業から日時を指定されるたびに休暇申請する」のではなく、「今週なら金曜午後が動きやすい」と自分の転職活動日をある程度まとめておくだけで違います。
ここが、単なる「有給を取る・取らない」の話ではなく、時間予算として考えるメリットです。
体調不良や家庭の予定、退職が決まった後の手続きで休暇が必要になる可能性もあります。
だから私は、一次選考の段階から有給を使い切るのではなく、志望度と選考段階が上がるほど休暇を投入する設計をおすすめしています。
同じ日に面接をまとめるときは、予定を詰め込みすぎないことも大切です。
オンライン面接が予定より延びたり、対面面接の移動が遅れたりする可能性があります。
13時終了予定の面接の直後に13時30分から別企業の面接を入れるような組み方では、前の面接に集中できません。
面接と面接の間には余裕を持たせ、企業研究や気持ちの切り替えができる時間を残しましょう。
「休めない会社だから転職したい」という場合はどう考える?
ここまで読んでいる人の中には、単に面接日程を調整しづらいだけではなく、「有給を申請しづらい職場そのものが転職理由」という人もいると思います。
休暇制度があっても、申請するたびに嫌味を言われたり、慢性的な人手不足で誰も休めなかったりすると、「転職活動のために休むなんて無理」と感じてしまいますよね。
私は、そうした状況では「今の会社で休みを取れるか」だけではなく、次の職場で同じ問題を繰り返さないために何を確認するかまで考えてほしいと思っています。
面接では、年間休日数だけでなく、有給取得の状況、繁忙期、残業時間、業務の属人化、チーム体制などを確認する方法があります。
今の会社で休みにくさに苦しんだからこそ、次の転職先では「休める制度があるか」だけでなく「実際に利用できる働き方か」を見る。
これは、会社を休めない状態で転職活動をする人だからこそ持てる重要な視点です。
転職活動で会社を休めない人が失敗しにくい進め方は?
会社を休めない人ほど、面接が決まってから考えるのではなく、応募前に「いつなら動けるか」を決めておくと転職活動が続きやすくなります。
私は、次のような順番で準備しておく方法が現実的だと考えています。
- 有給残日数、半休、時間休の制度を確認する
- 平日に動ける曜日や時間帯を洗い出す
- 一次面接はオンライン・勤務時間外を優先する
- 面接候補日は3つ程度まとめて返す
- 志望度の高い二次・最終面接へ休暇を残す
- 複数社の面接は可能なら同じ半日へ集約する
- 面接確定後は移動時間まで含めて予定を確保する
この順番の良いところは、「休めるかどうか」が毎回ゼロからの悩みにならない点です。
自分の中で「火曜と木曜は19時以降ならオンライン可」「金曜午後は半休を取りやすい」といった枠が見えていれば、企業から日程案内が来たときもすぐ判断できます。
働きながらの転職活動では、書類作成や面接対策以上に、細かな日程調整がストレスになることがあります。
だからこそ、私は転職活動そのものを一つのプロジェクトとして管理する感覚を持つとラクになると考えています。
会社を休む回数ではなく「重要な選考へ参加できたか」で考える
「今月もう2回も半休を取ってしまった」と回数だけを見ると、不安になりやすいです。
でも、転職活動で本当に見るべきなのは休んだ回数ではなく、その時間をどの選考へ使ったかです。
志望度の低い一次面接に何度も全休を使ったなら見直しが必要ですが、本命企業の最終面接へ参加するために半休を取ったのであれば、その時間には明確な目的があります。
有給を節約すること自体がゴールではありません。
自分が納得できる会社を比較し、必要な選考へ参加できる状態を作ることがゴールです。
この視点がないと、「有給を減らしたくないから本命企業の面接を断る」という本末転倒な判断になってしまいます。
仕事が忙しい時期は転職活動の速度を落としてもいい
転職活動を始めると、「毎週応募しなければ」「早く内定を取らなければ」と焦る人もいます。
でも、現職の繁忙期と転職活動のピークが重なれば、仕事も選考準備も中途半端になりかねません。
今週は仕事が忙しいなら求人を比較するだけ、来週は2社へ応募、再来週に面接というように、転職活動の速度を調整しても構いません。
転職活動は、毎日同じ量を進めなければ失敗するものではありません。
特に在職中は、続けられるペースで途切れさせないことのほうが大切だと私は感じています。
転職活動で会社を休めないときの考察と今後の見通し
ここまでのデータと実務を踏まえると、私は「会社を休めない」という悩みは、単純な有給日数の問題だけではないと考えています。
本当に難しいのは、企業の面接可能時間と、現職で自由にできる時間が一致しないことです。
だから解決策も、「有給を何日使うか」だけでは足りません。
勤務時間外、オンライン、半休、時間休、全休を組み合わせ、選考段階に応じて時間の使い方を変える必要があります。
マイナビの調査では、WEB面接が50%以上を占める企業が48.1%ありました。すべての企業がオンライン面接へ対応するわけではありませんが、少なくとも「平日日中に会社を丸1日休まなければ転職活動ができない」という状況ばかりではありません。
また、リクルートワークス研究所の調査で、2025年度下半期に正規社員の中途採用を実施した企業割合が84.4%と過去最高になったことも重要です。
企業が中途採用を積極的に行うほど、現職を持つ応募者と面接日程を調整する場面も増えていくと考えられます。
一方で、最終面接や役員面接など、どうしても平日日中しか対応できない選考は残るでしょう。
そのため、今後も「全部オンラインで済ませる」より、序盤は柔軟に、重要選考では休暇を使うハイブリッド型の転職活動が現実的だと私は考えています。
もう一つ注目したいのが、有給取得率66.9%という数字と、取得をためらう人39.2%という数字が同時に存在していることです。
制度面では休暇取得が進んでも、「周囲に迷惑がかかる」「後で仕事が増える」と感じる心理は残っています。
これは、会社を休めない人へ「法律上取れるから取ればいい」と言うだけでは不十分だということでもあります。
制度を知ることはもちろん大切ですが、実際に転職活動を続けるには、職場との摩擦や本人の罪悪感をできるだけ増やさないスケジュール設計が必要です。
個人的には、ここが働きながら転職する人への支援で見落とされやすい部分だと感じています。
求人の選び方や面接回答だけでなく、どうすれば日常生活を壊さず選考に参加できるかまで考えることが、転職を最後まで続けるためには欠かせません。
そして、もし日程調整をしてもオンラインを使っても、有給を申請しようとしても、現在の会社の働き方によって一切動けないのであれば、それ自体が今後のキャリアを考える材料になります。
「会社を休めない」という悩みは、転職活動の障害であると同時に、自分が次の職場で何を重視したいのかを教えてくれるサインでもあるのです。
転職活動で会社を休めないときのまとめ
転職活動で会社を休めなくても、すぐに退職したり、応募自体を諦めたりする必要はありません。
まず勤務時間外や別日を相談し、オンライン面接を検討し、それでも難しいところで半休・時間休、重要な対面面接で全休を使う。この順番で考えると、限られた有給を残しながら選考を進めやすくなります。
年次有給休暇は労働基準法第39条に基づく制度で、原則として利用目的を問わず取得できます。ただし会社の就業規則や申請手続き、時季変更権などもあるため、制度を確認したうえで早めに予定を組みましょう。
2024年の年次有給休暇取得率は66.9%まで上昇していますが、取得にためらいを感じる人は39.2%います。
「休んだら周りに迷惑をかけるかも」と感じるのは珍しいことではありません。
それでも、職場への配慮と、自分のこれからを考える時間を持つことは両立できます。
働きながらの転職活動で大切なのは、自由な時間がたくさんあることではありません。
限られた時間を「どの選考に、どれだけ使うか」と設計することです。
そして、有給を使わないことそのものを目的にしないでください。
勤務時間外で対応できる選考は調整し、本当に参加したい二次面接や最終面接では半休や全休を使う。そうやって自分の時間を配分すれば、今の仕事を続けながらでも転職活動は進められます。
全部を一気に変えなくて大丈夫ですよ。まずは応募先へ一度、面接日時を相談するところから始めてみてくださいね。
よくある質問
転職活動の面接で有給を取っても大丈夫ですか?
はい。年次有給休暇は原則として利用目的を問わず取得できるため、転職活動の面接にも使えます。
ただし、勤務先の就業規則や申請手続きには従いましょう。また、事業の正常な運営を妨げる場合には会社が別の時季への変更を求めることがあります。
面接の日程変更をお願いすると選考で不利になりますか?
現職の都合を丁寧に説明し、複数の代替候補を提示する形であれば、必要以上に怖がる必要はありません。
「平日は無理です」と一方的に伝えるのではなく、勤務後・別日・半休を取れる日など複数候補を出すのがポイントです。
一度確定した面接を繰り返し変更するのは避け、最初の返信で移動時間や仕事の予定まで確認しておくと安心です。
有給が少ない場合はどうやって転職活動を進めればいいですか?
一次面接では勤務時間外やオンラインを優先し、平日日中の選考には時間休・半休を使い、重要な対面面接へ全休を残す方法があります。
有給を「残り○日」だけで見るのではなく、「転職活動へ使える時間予算」として管理すると予定を組みやすくなります。
可能なら複数の面接を同じ半日にまとめる、応募時期を少しずらすといった方法も検討しましょう。
執筆:夏目結衣(若手専門転職アドバイザー)


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