働きながら転職活動を成功させるコツは、退職を急がず、応募準備・面接・期限を先回りして管理することです。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
「今の仕事だけで毎日いっぱいいっぱいなのに、帰宅してから求人を探して、職務経歴書を書いて、平日に面接まで受けるなんて無理かも」と感じている方も多いと思います。
でも、転職活動を始めるために、先に会社を辞める必要はありません。
JAC Recruitmentが2024年5月22日に公開し、2026年2月19日に最終更新した転職情報でも、退職後より在職中に転職活動を進める人のほうが多いと説明されています。
大切なのは、仕事と転職活動を気合いだけで両立しようとしないことです。転職希望時期から逆算し、職務経歴書を早めに準備し、複数社の選考と面接日程を「次に何をするか」まで管理すると、忙しい中でも動きやすくなります。
この記事では、働きながら転職活動を進める場合の期間、メリット・デメリット、成功させる7つのコツ、面接の日程調整、職場に知られにくくする注意点、転職先選びまで、初めて転職する方にも分かりやすく整理します。
働きながら転職活動はできる?期間はどれくらい?

働きながら転職活動をすることは十分可能で、むしろ在職中に次の勤務先を探すのは珍しい進め方ではありません。
JAC Recruitmentの記事では、転職活動全体に必要な期間について、一般的には3カ月~半年程度が目安と説明されています。
また、同社の記事で紹介されている、働きながら転職した利用者へのアンケートでは、転職活動期間について平均1~3カ月という結果が示されています。
もちろん、誰でも1~3カ月で転職できるという意味ではありません。
職種、経験、希望年収、勤務地、応募する企業数、選考回数、現在の仕事の忙しさなどによって、必要な期間は大きく変わります。
たとえば、応募直後に書類選考を通過し、一次面接と最終面接が短期間で進む企業もあります。一方、複数回の面接や適性検査などがあり、応募から内定まで時間がかかるケースもあります。
さらに在職中の場合、内定後も現職で退職交渉や引き継ぎが必要です。
そのため、「転職活動に何カ月かかるか」と「実際に新しい会社へ入社できるのはいつか」は分けて考えるほうが現実的です。
JACの記事には応募社数や内定数に触れた項目もありますが、確認できる掲載内容では一部が「〇社」となっているため、この記事では具体的な数字を推測して補っていません。
転職では「平均何社応募すれば内定が出るの?」という数字が気になりますよね。
ただ、私は支援する立場から、平均応募数だけを目標にするより、自分の通過状況を見ながら応募数を調整したほうが実践的だと考えています。
書類選考が順調なら、むやみに応募先を増やす必要はありません。
反対に、応募を続けても書類選考で落ちる状態が続くなら、応募数だけを増やすより、職務経歴書や求人の選び方を見直したほうが改善につながることがあります。
また、現在の記事で参考情報として紹介されている「エン転職」のアンケートでは、10,663人のうち86%が在職中に転職活動を行うと回答したとされています。
少なくとも、「転職を考えたら、まず退職届を出す」という順番が唯一の方法ではないことは分かります。
在職中に始める一番の利点は「辞めるかどうかを後で決められる」こと
働きながら転職活動を始めると、給与を受け取りながら求人を比較できます。
良い会社が見つかれば転職し、納得できる会社がなければ現職に残るという選択肢も維持できます。
これは、とても大きな意味があります。
転職を考えるほど仕事がつらいと、「今すぐ辞めるか、我慢して残るか」という二択に見えてしまうことがあります。
私自身も激務と人間関係で悩んでいた頃は、そうでした。
でも実際には、その間に「会社はまだ辞めずに、転職市場だけ見てみる」という第三の選択肢があります。
求人を見る。
職務経歴書を作る。
何社か応募して企業と話してみる。
その結果、「思ったより今の会社の条件は悪くなかった」と気づくことだってあります。
反対に、「外の会社では自分の経験がこんなふうに評価されるんだ」と分かり、転職への迷いが小さくなる場合もあります。
私は、退職の決断と転職活動の開始は切り離して考えてよいと思っています。
「転職活動を始める=絶対に会社を辞める」ではありません。
市場を知り、自分の経験がどんな企業で評価されるのかを確認するだけでも、今後の働き方を考える材料になります。
働きながら転職活動をするメリット・デメリットは?
働きながら転職活動をする最大のメリットは、収入を維持した状態で転職先を選べることです。
一方で最大のデメリットは、通常業務と求人探し、書類作成、面接を同時に進める必要があることです。
違いを整理すると、次のようになります。
進め方 主なメリット 主なデメリット
働きながら転職活動 収入を維持できる、職歴に空白ができにくい、現職と比較できる 活動時間が限られる、面接調整が難しい、入社時期をすぐ決めにくい
退職してから転職活動 活動時間を確保しやすい、平日面接を組みやすい、早期入社しやすい 収入が途切れる、長期化すると焦りやすい、空白期間が生じる場合がある
どちらが一律に正しいという話ではありません。
ただし、生活費や転職活動の長期化への不安があるなら、在職中から少しずつ準備を始めるメリットは大きいと私は考えています。
働きながら転職するメリット
まず大きいのは、生活費への不安を抑えやすいことです。
退職後に転職活動が長引くと、「そろそろ収入が必要だから、この会社で決めよう」と、本来なら妥協したくなかった条件まで妥協してしまう可能性があります。
在職中であれば、内定が出ても「今の会社より条件が合わない」と感じれば辞退できます。
もちろん、転職活動中には面接対策や日程調整の負担があります。
それでも、毎月の給与を得ながら企業を比較できることで、金銭面だけを理由に判断を急ぐリスクは抑えやすくなります。
もう一つ見逃せないのが、今の職場を比較基準として使えることです。
給与、残業時間、休日数、仕事内容、上司との関係、通勤時間、働き方などを、応募先と具体的に比べられます。
転職支援をしていると、「とにかく今の会社から逃げたい」という気持ちが強くなり、次の会社の条件確認が薄くなってしまう方がいます。
気持ちは本当によく分かります。
ただ、転職先で同じ悩みを繰り返さないためには、「今が嫌だから」だけでなく、何を変えたい転職なのかまで言葉にしておくことが重要です。
「残業時間を減らしたい」のか。
「人間関係そのものより、相談できる上司がいない状態を変えたい」のか。
「給与を上げたい」のか。
「仕事内容を変えたい」のか。
同じ「転職したい」でも、理由によって見るべき求人は大きく変わります。
働きながら転職するデメリット
一方、在職中の転職活動では、時間が限られます。
平日は仕事。
帰宅後は求人確認や企業への返信。
休日には職務経歴書の修正や企業研究。
面接が入れば、仕事との日程調整まで必要です。
ここで大切なのは、「もっと頑張って時間を増やそう」と考えすぎないことです。
ただでさえ今の職場で疲れている人が、毎晩2~3時間転職活動を続けるのは現実的ではありません。
私は、働きながら転職する人ほど、転職活動に使う時間を増やすより、同じ作業を何度もしない仕組みを作るほうが大切だと考えています。
職務経歴書の土台を一度作っておく。
面接で話す転職理由を整理しておく。
選考状況を1カ所で管理する。
面接で確認したい質問をあらかじめメモしておく。
こうした準備をすると、限られた時間でも進めやすくなります。
特に仕事で疲れていると、「今日は何からやればいいんだろう」と考えるだけで時間がなくなります。
そのため、転職活動を継続させるには、時間管理だけでなく判断回数を減らすことも重要です。
働きながら転職活動を成功させる7つのコツとは?
働きながら転職活動を成功させるなら、本業以外の時間を根性で増やすのではなく、準備と選考管理を仕組み化することがポイントです。
意識したいのは次の7つです。
- 転職希望時期から逆算する
- 職務経歴書の土台を先に完成させる
- 複数社を並行して受ける
- 選考状況と「次の期限」を一覧化する
- オンライン面接を活用する
- 面接候補日を複数提示する
- 自分以外でもできる作業は外部サポートを使う
JAC Recruitmentが紹介している基本的な進め方に加えて、私は在職中の相談で特につまずきやすい「選考の期限管理」と「面接候補日の出し方」も重要だと考えています。
1.転職希望時期から逆算する
最初に、「いつ転職したいのか」を大まかに決めましょう。
JACの記事でも、希望する転職時期だけでなく、現職の退職交渉や引き継ぎ期間まで含めて考えることが勧められています。
たとえば「3カ月後に転職したい」と思っても、3カ月間すべてを求人探しに使えるわけではありません。
求人選び、応募、書類選考、一次面接、最終面接、内定条件の確認、退職交渉、引き継ぎと、いくつもの工程があります。
会社によって選考速度も違います。
そのため私は、応募開始 → 選考 → 内定 → 退職交渉・引き継ぎ → 入社という流れを一度書き出すことをおすすめしています。
大切なのは、完璧な予定表を作ることではありません。
「まだ何も決めていないけれど、○月頃には転職したい」という目安を持つだけでも、活動を後回しにしにくくなります。
逆に「いつか良い求人があったら転職したい」という状態では、忙しい週が続くたびに転職活動が先送りされやすくなります。
ざっくりでも期限を決めることで、「今月は職務経歴書を作る」「次は応募を始める」と具体的な行動へ落とし込みやすくなります。
2.職務経歴書は求人探しと並行して早めに作る
気になる求人を見つけてから職務経歴書をゼロから作り始めると、本業が忙しい人ほど応募が遅れます。
まずは共通して使える土台を作りましょう。
書き出したいのは次のような内容です。
- 担当してきた仕事内容
- 数字や規模で説明できる成果
- 業務上の課題と改善した経験
- 身につけたスキル
- 後輩指導やチーム運営の経験
最初から完璧でなくて大丈夫です。
応募する企業が決まったら、求人票の仕事内容や求める人物像に合わせて強調部分を調整します。
転職相談で意外と多いのが、「求人は50件くらい保存しているのに、書類が完成していないので1社も応募していない」という状態です。
求人を見るだけでも情報収集にはなります。
でも、選考は応募しなければ始まりません。
求人を集め続けることより、一度応募できる状態まで持っていくことを優先してみてください。
また、職務経歴書を作る作業は、単なる応募書類作成でもありません。
自分がこれまで何を担当し、どんな課題を解決し、何を身につけてきたのかを整理すると、面接で話す内容も作りやすくなります。
書類作成と面接対策を別々の仕事として考えず、最初の棚卸しを両方に使うと効率的です。
3.複数社を並行して受ける
忙しいと、「まず本命の1社を受けて、落ちたら次を探そう」と考えたくなります。
ただ、1社ずつ結果を待つと、転職活動が長期化しやすくなります。
JAC Recruitmentの記事でも、複数企業へ並行して応募する方法が紹介されています。
並行応募には、単なる時間短縮以上のメリットがあります。
仕事内容。
給与。
面接官との相性。
会社が評価してくれた経験。
教育体制。
働き方。
複数社と話すと、「自分は何を重視したいのか」が見えやすくなるんです。
求人票を読んだ段階では第一志望だった企業より、実際に面接で話した別企業のほうが自分に合いそうだと感じることもあります。
転職活動では、応募前のイメージと面接後の印象が変わることは珍しくありません。
だからこそ、比較できる状態を作ること自体が転職先選びの質を高めると私は考えています。
注意したいのは、選考時期が大きくずれることです。
第二志望から先に内定が出たのに、第一志望はまだ一次面接前となれば、十分に比較できないまま内定への返答期限を迎える場合があります。
すべて同じ日に応募する必要はありませんが、比較したい会社はある程度近い時期に応募すると判断しやすくなります。
4.選考状況では「次の期限」を管理する
私は、在職中の転職活動でかなり重要なのがここだと思っています。
応募が増えてくると、
「この会社には返信したっけ?」
「面接は来週の火曜?木曜?」
「内定の返答期限はいつ?」
と、頭の中だけでは管理しきれなくなります。
最低限、企業名/応募日/現在の選考段階/次に自分がすること/期限/志望度を1枚の表やメモにまとめてください。
ポイントは、企業情報を大量に書き込むことではありません。
次に何を、いつまでにするのかを見えるようにすることです。
ここは、私が在職中の転職活動で特に重視している視点です。
働きながらの転職が止まる原因は、必ずしも「求人が見つからないから」ではありません。
企業から日程確認が来たのに返信を後回しにする。
職務経歴書を少し直せば応募できるのに、仕事に追われて1週間経つ。
こうした小さな判断の滞留が積み重なって、転職活動全体が止まってしまうことがあります。
だから私は、「今週何時間転職活動をするか」だけではなく、次の期限を止めないことを優先したほうが続きやすいと考えています。
ここで一つ、働きながら転職する人におすすめしたい考え方があります。
それは、選考管理を「過去の記録」ではなく未来の行動表として使うことです。
「一次面接済み」と記録するだけではなく、「○日までにお礼・次回日程返信」「休日に企業研究30分」のように次の行動まで決める。
この一手間で、忙しい平日に「さて何をしよう」と考える時間を減らせます。
5.オンライン面接を活用する
JAC Recruitmentの記事では、新型コロナウイルス感染症の流行以降、オンライン面接を導入する企業が増えたことにも触れられています。
働きながら転職する人にとって、移動時間を減らせるオンライン面接は大きな味方です。
対面面接の場合、面接時間だけでなく、会場までの移動や待ち時間も必要です。
オンラインなら、その時間を企業研究や休憩へ回せます。
ただし、オンラインならどこで受けてもいいわけではありません。
自宅や個室など、周囲の会話が入らず、落ち着いて話せる場所を選びましょう。
カメラ、マイク、イヤホン、通信環境、背景も事前に確認してください。
直前になって「マイクが認識されない」と慌てると、それだけで疲れてしまいます。
企業から指定されたオンライン会議ツールがある場合は、前日までに接続方法を確認しておくと安心です。
勤務先の会議室や社用端末を使うのではなく、転職活動と現職の設備は分けておくことも大切です。

6.面接候補日は1つではなく複数伝える
「平日は仕事があるから面接できない。だから転職活動そのものが難しい」と考えていませんか?
そんなときは、企業側が選べる候補日時を複数出しましょう。
たとえば、
「火曜日・木曜日は18時30分以降、金曜日は17時30分以降であれば調整可能です」
という形です。
必ず希望どおりになるわけではありません。
それでも、「平日は難しいです」とだけ伝えるより、採用担当者が調整しやすくなります。
業務時間外、オンライン面接、半日休暇、有給休暇なども組み合わせて考えましょう。
大切なのは、「平日だから無理」と最初から諦めるのではなく、複数候補と代替案をセットで伝えることです。
たとえば第一候補が勤務後のオンライン面接、難しければ半休を取れる日時というように、こちらから調整案を出すと話が進みやすくなります。
7.自分以外でもできる作業は外部サポートを使う
転職エージェントでは、サービスによって求人紹介、応募書類への助言、企業との連絡、面接日程の調整などを受けられる場合があります。
働きながら転職するなら、自分にしかできない仕事へ時間を残すことが大切です。
どの会社に入りたいかを決める。
自分の転職理由を整理する。
面接で自分の経験を話す。
最終的に内定を受けるか判断する。
ここは本人にしかできません。
一方、求人候補の情報収集や面接日程の連絡などは、利用するサービスによってサポートしてもらえることがあります。
もちろん、転職エージェントを使えば転職が成功するわけではありません。
希望条件によっては紹介できる求人が少ない場合もあります。
担当者との相性が合わないこともありますし、紹介された求人が自分の希望とずれる場合もあります。
それでも、「毎日残業で求人を見る余裕すらない」という人にとっては、転職活動の作業を分担する一つの方法です。
重要なのは、サービスにすべてを任せることではなく、自分で判断すべき部分と、任せられる作業を分けることだと思います。
働きながら転職活動の面接調整とバレない進め方は?
面接は業務時間外・オンライン・半休・有休を組み合わせ、転職活動には個人の端末とアカウントを使うのが基本です。
働きながらの転職で、多くの人が一番困るのが「平日の面接をどうするか」と「会社に知られないか」という問題ですよね。
どちらも、転職活動そのものを諦める理由にする必要はありません。
ただし、現職の勤務時間や会社設備と転職活動を混ぜないよう、最初からルールを決めておくことが重要です。
面接は複数候補+代替案で調整する
JAC Recruitmentの記事では、業務時間外、土日、オンライン面接、半休・有休などを利用する方法が紹介されています。
最初から有休だけに頼る必要はありません。
まずは企業側へ、勤務時間後やオンラインで調整可能か相談してみましょう。
たとえば、
「○日は18時以降、△日は18時30分以降、□日は17時30分以降で調整可能です」
というように、複数候補を出します。
企業によっては夜間面接や休日面接に対応できないこともあります。
その場合は、半休や有休を使う方法を検討します。
複数の面接がある場合、有休を毎回取得するのではなく、同じ日に2社程度まとめる方法もあります。
ただし、予定を詰めすぎるのはおすすめしません。
私は実務上、少なくとも面接の前後には、頭を切り替えられる余白を作ったほうがよいと考えています。
面接直後に別企業の面接へ飛び込むと、会社名や志望理由が混ざってしまうこともあるからです。
これは統計上の決まりではなく、転職相談をする中で私が感じている実務的な注意点です。
特に最終面接など志望度の高い企業については、予定を詰め込むより、企業研究や質問事項を確認できる余裕を優先したほうがよいでしょう。
面接数を増やすことと、面接の質を維持することは両方大切です。
転職活動が会社にバレないために避けたいこと
転職活動を周囲に知られたくないなら、現在の仕事と転職活動を明確に分けましょう。
特に注意したいのは次の行動です。
- 会社のパソコンやスマートフォンで求人を見る
- 社内ネットワークで転職サイトへアクセスする
- 会社用メールで応募企業と連絡する
- 職場のプリンターで応募書類を印刷する
- 同僚へ広く転職活動の話をする
- SNSへ選考状況を書き込む
転職活動には、個人所有のスマートフォンやパソコン、個人のメールアドレスを使うほうが無難です。
職場の人への相談も慎重にしましょう。
信頼できる相手であっても、本人に悪意がなく話が広がることはあります。
相談するなら、現在の勤務先と直接関係のない家族や友人、外部の転職支援者などのほうが安心です。
また、「転職活動は個人の自由だから、会社の設備を使っても問題ない」と考えるのは避けてください。
勤務時間、会社設備、営業秘密や顧客情報、守秘義務、就業規則などは別の問題です。
個別の法的判断が必要なケースについては、勤務先の規程を確認し、必要であれば専門家へ相談してください。
もう一つ気をつけたいのが、普段と急に行動を変えすぎることです。
面接のたびに不自然な時間帯で早退したり、急にスーツで出社する機会が増えたりすると、周囲から理由を聞かれる可能性はあります。
だからこそ、オンライン面接や半休、勤務後の時間帯などを組み合わせ、転職活動のためだけに現職で無理のある行動を増やさないことも大切です。

働きながらの転職で失敗しない企業選びと、つらいときの考え方
働きながら転職する最大の強みは、今の会社という比較対象を持ったまま次の職場を選べることです。
内定を取ることだけをゴールにしないでください。
本当に大事なのは、今抱えている悩みが転職によって改善する可能性があるかです。
「内定が出たから転職する」ではなく、「今より納得できる働き方へ近づける会社だから転職する」という順番を意識したいところです。
「残業が少ない会社」ではなく、残業が生まれる仕組みを見る
たとえば、今の職場で長時間労働に悩んでいるとします。
応募先で「残業は少ないですか?」と聞くだけでは、十分に実態を把握できません。
確認したいのは次のような点です。
- 忙しくなる時期はいつか
- 残業が増える主な理由は何か
- 1人あたりの担当業務量はどの程度か
- 欠員が出た場合に誰がカバーするのか
- 業務が一部の人に集中していないか
- 休日や夜間の対応が発生する仕事か
「平均残業時間」という数字だけを見るより、なぜ残業が生まれる会社なのかを確認したほうが、自分に合うか判断しやすくなります。
たとえば平均残業時間が同じでも、繁忙期だけ残業が増える会社と、慢性的な人手不足で毎日残業する会社では意味が違います。
数字だけでなく、その数字が生まれている背景まで確認することが重要です。
人間関係に悩んでいる場合も同じです。
「アットホームな会社ですか?」
「雰囲気は良いですか?」
だけでは、答える側も抽象的な説明しかできません。
それより、
「チームは何人ですか」
「中途入社者は誰が教育しますか」
「上司との面談機会はありますか」
「仕事で困った場合の相談先はどこですか」
「部署内ではどのように情報共有していますか」
と具体化したほうが、入社後の働き方を想像できます。
人間関係そのものを入社前に完全に予測することはできません。
ただし、人間関係で困ったときに相談やフォローが機能する組織なのかは質問から探ることができます。
私はここが、職場選びではかなり重要だと考えています。
転職条件は3段階に分ける
私がおすすめしているのが、希望条件を次の3つに分ける方法です。
絶対に変えたいこと
できれば変えたいこと
今と同じでも許容できること
たとえば、
「慢性的な長時間残業は絶対に変えたい」
「在宅勤務はできれば利用したい」
「通勤時間は今と同程度なら許容できる」
というイメージです。
全部の条件を完璧に満たす求人だけを探すと、候補が極端に少なくなることがあります。
逆に、条件を決めず「なんとなく今より良さそう」で転職すると、入社してから「一番変えたかった部分が何も変わっていなかった」と気づく可能性があります。
働きながら転職する人には現職という比較対象があります。
そのメリットを使わないのは、もったいないです。
さらに、条件を3段階に分けておくと、複数の内定を比較するときにも役立ちます。
年収はA社が高い。
残業の少なさはB社。
仕事内容はC社。
このように一長一短になったとき、「自分にとって譲れないもの」が決まっていれば、判断軸を失いにくくなります。
転職活動がつらくなったら「活動時間」より「止めない仕組み」を作る
本業ですでに疲れている人に、「毎日2時間は転職活動しましょう」と言っても続きません。
私自身、仕事で心身ともに消耗していた頃は、帰宅してパソコンを開くだけでもしんどい日がありました。
そんなときは、転職活動を次の3種類に分けてください。
今日返すもの/休日にまとめるもの/人に任せられるもの
企業からの面接候補日の確認など、期限が近い連絡は早めに返す。
求人比較や職務経歴書の大幅な修正は休日にまとめる。
外部サービスを利用しているなら、日程調整など任せられる部分は相談する。
これだけでも負担は変わります。
私は、働きながらの転職では「毎日活動したか」より「選考を止めなかったか」のほうが重要だと考えています。
平日は企業からの連絡だけ確認する。
土曜日の午前中だけ求人を比較する。
疲れている週は応募を増やさず、すでに進んでいる選考だけ対応する。
それでも構いません。
JAC Recruitmentの記事でも、転職活動が長期化することで働く意欲まで低下してしまう状態は避けたいものとして触れられています。
疲れて数日休むこと自体を失敗だと思わなくて大丈夫です。
ただ、完全に自然消滅させないために、「次の日曜日に再開する」など、再開するタイミングだけ決めておくと戻りやすくなります。
転職活動には、応募数を増やす時期と、選考中の企業への対応を優先する時期があって構いません。
常に同じペースで走り続ける必要はないんです。
私が考える「働きながら転職」の本当の強み
ここからは私見です。
働きながら転職活動をする最大のメリットは、「給料が入り続けること」だけではないと私は考えています。
本当に大きいのは、焦らず比較する時間を持てることです。
転職活動では、内定が出ると急に気持ちが高ぶります。
「やっと今の会社を辞められる」
「せっかく内定をもらったのだから受けたい」
そう感じるのは自然なことです。
でも、内定を獲得したことと、その会社が自分に合っていることは別です。
今の会社に在籍しているからこそ、
「年収は上がるけれど休日対応が増える」
「残業は減るけれど仕事内容は希望と少し違う」
「給与は横ばいだが教育体制はかなり良さそう」
と、冷静に比較できます。
そして、もし条件に納得できなければ、今回は転職しないという判断もできます。
私はそれも、十分に「転職活動をした成果」だと思っています。
転職活動は、会社を辞めるためだけの行為ではありません。
今の自分にどんな選択肢があり、どんな働き方を望んでいるのかを確認する作業でもあるんです。
私はさらに、働きながら転職する人ほど「今の不満を求人条件へ翻訳すること」が大切だと考えています。
「上司が嫌だ」で終わらせるのではなく、「相談先が一人しかいない組織を避けたい」。
「残業が嫌だ」ではなく、「人手不足を長時間労働で補う会社を避けたい」。
「評価されない」ではなく、「評価基準やフィードバックの機会が分かる会社を選びたい」。
このように不満を具体的な確認項目へ変えると、転職先選びの精度が上がります。
今の職場で感じているつらさも、次の会社を選ぶための大切な判断材料に変えられるんです。
まとめ|働きながら転職活動は「準備・並行・期限管理」で進めよう
働きながら転職活動を成功させるには、転職希望時期から逆算し、応募できる状態を早めに作り、複数の選考を止めずに管理することがポイントです。
JAC Recruitmentが2024年5月22日に公開し、2026年2月19日に最終更新した記事では、一般的な転職活動期間は3カ月~半年程度、同社で働きながら転職した利用者の活動期間については平均1~3カ月と紹介されています。
現在の記事で参考情報として扱われている「エン転職」のアンケートでも、10,663人のうち86%が在職中に転職活動をすると回答したとされており、仕事を続けながら次の職場を探すことは珍しい進め方ではありません。
具体的には、転職希望時期を決める、職務経歴書を早めに作る、複数社へ並行応募する、選考の「次の期限」を一覧化する、オンライン面接を使う、面接候補日を複数提示するといった工夫が役立ちます。
また、面接日程は業務時間外、オンライン、半休、有休などを組み合わせて考え、転職活動には個人の端末やメールアドレスを使うなど、現職と転職活動を明確に分けましょう。
そして一番大切なのは、内定を取ることだけをゴールにしないことです。
今の職場で絶対に変えたいこと、できれば変えたいこと、今と同じでも許容できることを整理し、本当に転職する意味がある会社なのか比較してください。
転職活動を始めたからといって、必ず今の会社を辞める必要はありません。
求人を見て、他社と話して、比較した結果、「今は残る」と決めても構わないんです。
私も以前は、転職を「人生を一気に変える大決断」のように考えていました。
でも今は、退職を急ぐのではなく、働きながら小さく動いて選択肢を増やすことが、納得できる決断につながりやすいと考えています。
仕事で疲れているときほど、すべてを一気に変えようとしなくて大丈夫です。
まず職務経歴書を少し作る。求人を数件見る。転職時期だけ考える。そんな小さな一歩からでも、今とは違う選択肢は見え始めます。
よくある質問
働きながら転職活動をすると、どれくらいの期間がかかりますか?
JAC Recruitmentでは、一般的な転職活動期間を3カ月~半年程度としています。
同社の記事で紹介されている働きながら転職した利用者へのアンケートでは平均1~3カ月とされていますが、職種、希望条件、選考回数、現在の仕事の忙しさなどによって実際の期間は変わります。
内定後に退職交渉や引き継ぎも必要になるため、「選考期間」と「入社までの期間」は分けて考えておくと予定を立てやすくなります。
働きながら転職活動をするなら、最初に何から始めればいいですか?
まずは「いつ頃転職したいか」を決め、職務経歴書の土台を作ることから始めるのがおすすめです。
気になる求人が見つかったときにすぐ応募できる状態を作っておくと、本業が忙しくても転職活動が止まりにくくなります。
同時に、「絶対に変えたい条件」を1つでも決めておくと、求人を見比べる基準も作りやすくなります。
働きながら転職活動をしていることは会社に伝えるべきですか?
転職先が決まっていない段階で、現在の勤務先へ積極的に伝える必要は通常ありません。
社用端末や会社用メールを転職活動に使わず、個人の端末・アカウントで進め、SNS投稿や同僚への相談にも注意するのが無難です。
個別の就業規則や法的な問題が関係する場合は、勤務先の規程や専門家へ確認してください。


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