働きながらでもハローワークで転職活動はできます。在職中のまま求職登録・求人検索・職業相談・応募まで進めることが可能です。
「退職してからでないとハローワークは使えない?」と心配しなくて大丈夫です。ただし、仕事探しのサービスと雇用保険の手続きは別で、夜間・土曜日の対応時間や取り扱い業務にも地域差があります。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
働きながらハローワークは使える?在職中でも転職活動できる

結論は明確で、在職中でもハローワークの仕事探し・職業相談・職業紹介を利用できます。
2026年9月5日に確認した新潟ハローワーク公式の「在職者のための転職ガイド」でも、「在職中ではハローワークは使えないのでは?」という疑問に対して、在職中でも利用できると案内されています。
ここで最初に分けて理解したいのが、全国共通の制度と地域・施設ごとのサービスです。
全国共通なのは、在職中でも求職登録を行い、求人を探したり、職業相談や職業紹介を受けたりできることです。
一方、新潟の夜間相談や東京都内の土曜開庁時間などは地域・施設ごとの運用なので、「ハローワークなら全国どこでも夜や土曜に同じサービスを受けられる」というわけではありません。
在職中に利用できる主なサービスを整理すると、次のようになります。
サービス・手続き 在職中の利用 ポイント
求職登録 できる 自宅のパソコン等からオンライン登録も可能
求人検索 できる スマートフォンやパソコン等から検索できる
職業相談 できる 希望条件、仕事内容、応募条件などを相談できる
職業紹介 できる ハローワークから求人事業所への紹介を受けられる
応募書類・面接相談 できる 履歴書・職務経歴書の相談や面接対策を受けられる
雇用保険の基本手当の受給手続き 原則として離職後 住所・居所を管轄するハローワークでの手続きが基本
厚生労働省のハローワークインターネットサービスでは、自宅のパソコン等から求職申込みができると案内されています。また、求人検索自体はスマートフォンやパソコンなどから行えます。
つまり、「失業者にならないとハローワークへ行けない」という理解は正しくありません。
仕事を続けている段階でも、「自分の経験ならどんな求人に応募できるのか」「今より休日が多い仕事はあるのか」「給与を下げずに転職できそうか」といった情報収集から始められます。
在職中にハローワークを使うメリットは「急いで決めなくていい」こと
新潟ハローワークのガイドでは、在職中なら生活面の不安が少ないことをメリットとして挙げ、半年から1年ほどかけて業界研究や求人選定を行い、納得できる求人に絞って応募する人もいると紹介しています。
私は、この「急いで応募しなくてもよい」という点が、在職中の転職ではかなり大きいと考えています。
仕事を辞めて収入が途切れていると、「早く次を決めなくては」という焦りから、本来なら見送る条件の求人にも応募したくなることがあります。
一方、現在の給与を受け取りながら転職活動ができれば、「休日」「残業」「給与」「勤務地」「仕事内容」などを落ち着いて比較できます。
ただし、働きながらなら必ず転職活動が有利になるわけではありません。
仕事がある分、相談窓口へ行く時間、応募書類を作る時間、企業研究をする時間、面接日を確保する時間はどうしても限られます。
在職中の転職活動で最大のボトルネックは、求人の有無より「時間の確保」になりやすい。
ここを先に理解しておくと、オンライン求職登録や自宅からの求人検索を使う意味がより分かりやすくなります。
「転職すると決めていない人」でも使っていい
「まだ本当に辞めるか決めていないのに、ハローワークを使っていいのかな」と迷う人もいると思います。
ですが、求人を探すことと退職を決断することは別です。
外の求人を見ることで、「今の会社より条件が良い求人が意外とある」と分かる場合もあれば、「給与や休日だけを見ると、今の会社にもメリットがある」と気づく場合もあります。
筆者としては、転職するか残るか迷っている段階ほど、比較材料を増やす意味で求人検索をしてみる価値があると考えています。
頭の中だけで悩んでいると、比較対象が今の会社しかありません。ハローワークは、「辞める人だけが行く場所」ではなく、「外の労働市場を確認する場所」としても使えるのです。
在職中のハローワーク求職登録は何が必要?オンラインから応募までの流れ
働きながらハローワークを使い始めるなら、最初から平日に会社を休んで窓口へ行く必要はありません。
厚生労働省の「求職申込み手続きのご案内」では、自宅のパソコン等から求職者マイページのアカウントを登録し、求職情報を入力してオンライン上で求職登録を完了する方法が案内されています。
アカウント登録後は、14日以内に求職情報を入力して求職者マイページを開設する流れです。
求職登録で入力するのは、名前や住所だけではありません。
厚生労働省の「求職情報の入力方法について」では、大きく次のような情報を登録する仕組みになっています。
- 氏名、生年月日、住所、電話番号などの基本情報
- 希望する職種・就業形態・勤務時間
- 希望勤務地・希望賃金
- 学歴・免許・資格・PCスキル
- これまで経験した主な仕事や役職
- 必要に応じて専門知識、能力、自己PRなど
ですので、登録を始める前に「前職・現職の入社時期」「具体的な仕事内容」「資格名」「希望年収」「希望勤務地」などをメモしておくとスムーズです。
特に在職中の人におすすめしたいのが、現在の仕事で実際に何をしているかを具体的に書き出すことです。
「営業3年」だけではなく、「法人顧客を担当」「見積作成」「新規開拓」「既存顧客への提案」「後輩指導」のように、担当している仕事を分解してみてください。
新潟ハローワークの「在職者のための転職ガイド」でも、転職活動では情報収集と自己分析が重要で、一度職務経歴書を書いてみると、自分の得意分野ややってみたい仕事が明確になりやすいと案内されています。

働きながらハローワークで転職活動する8ステップ
実際の進め方は、次の順番なら働きながらでも整理しやすいです。
1. 今の会社を辞めたい理由を言葉にする
2. 希望職種・勤務地・給与・休日などを決める
3. ハローワークインターネットサービスで求職登録する
4. 求人検索をして、自分の条件でどの程度求人があるか確認する
5. 分からない求人や応募したい求人が出たら職業相談を利用する
6. 履歴書・職務経歴書を準備する
7. ハローワーク紹介またはオンライン自主応募で応募する
8. 面接、内定、退職日・入社日の調整へ進む
ここで大切なのは、希望条件を最初から完璧に決めようとしないことです。
私も転職活動で苦戦したとき、「とにかく今の職場から離れたい」という気持ちが先に立ち、何を次の会社に求めるのかが曖昧になっていました。
たとえば「営業職が嫌」と感じていても、細かく整理してみると、本当に嫌だったのは営業そのものではなく、休日の電話対応や長時間残業だったということがあります。
そう分かれば、「営業職を完全に辞める」だけでなく、「営業経験を生かしながら、休日や勤務時間の条件を変える」という選択肢も持てます。
希望条件は「絶対条件」と「できれば条件」に分ける
働きながら求人を見るときは、条件をすべて同じ重要度で考えないことも大切です。
たとえば、「年間休日は必ず増やしたい」「通勤時間は1時間以内にしたい」という条件と、「できれば年収も上げたい」という条件では、優先順位が違う人もいるでしょう。
おすすめなのは、希望条件を次の3つに分けておく方法です。
- 絶対に譲れない条件
- できれば満たしたい条件
- 良ければうれしい条件
「残業を減らしたいのに、給与だけで求人を選んでしまった」といったミスマッチを防ぎやすくなります。
私は、初めて転職する人ほど「職種名」より、次の職場で二度と繰り返したくないことを先に整理するほうが求人を判断しやすいと考えています。
求職登録は住所地のハローワークでないとダメ?
仕事探しだけなら、必ずしも住所を管轄するハローワークに限定されません。
厚生労働省系の「ハローワークの職業相談・職業紹介サービスのご利用に当たって」では、求職登録は利用しやすいハローワークで行うことができ、求職活動は他のハローワークでも行えるとされています。
一方、雇用保険の受給資格決定などは、原則として住所または居所を管轄するハローワークで手続きします。
また、求職者マイページを開設している場合は、マイページに表示される「ハローワーク受付票」を提示することで、他のハローワークを利用できると公式案内にあります。
たとえば「自宅近くのハローワークより、勤務先近くのハローワークのほうが昼休みや仕事帰りに寄りやすい」という人もいるでしょう。
職業相談・求人紹介が目的なら、通いやすさを基準に考える余地があります。
ただし、雇用保険や職業訓練などは管轄・施設によって扱いが異なるため、手続き目的の場合は事前確認が必要です。
平日は「求人検索」、休みの日は「相談」に分けると続けやすい
在職中は、転職活動のすべてを一度に進めようとすると疲れてしまいます。
たとえば、平日の夜に自宅で求人を10件ほど確認し、気になる求人だけ保存する。休みの日や利用可能な時間に職業相談を予約・利用して、求人票で分からなかった部分を確認する、と役割を分ける方法があります。
このように「検索する日」「書類を作る日」「相談する日」「面接に行く日」を分けたほうが、本業と両立しやすくなります。
転職活動では、1日だけ頑張るよりも、無理のないペースで続けることのほうが重要です。
ハローワークの紹介状は必要?オンライン自主応募との違い
ハローワーク求人を見つけたときに迷いやすいのが、「自分で応募していいの?」「紹介状は必要?」という点です。
答えは、応募方法によって違います。
ハローワーク職員から職業紹介を受けて応募する場合は「紹介状」が発行されます。
一方、「オンライン自主応募」はハローワークの紹介を介さず、求職者自身が求人へ直接応募する仕組みなので、紹介状は発行されません。
オンライン自主応募を利用できるのは、求人企業側が「オンライン自主応募を受け付ける」としている求人です。
求職者マイページから志望動機を入力し、履歴書・職務経歴書・ジョブ・カードなどを添付して応募することもできます。
オンラインハローワーク紹介と自主応募は別の仕組み
「オンラインハローワーク紹介」は名前が似ていますが、オンライン自主応募とは別物です。
オンラインハローワーク紹介は、ハローワーク職員が職業相談で求職者の希望条件などを確認し、求人との適合性を判断したうえでオンライン上で紹介するサービスです。
応募すると紹介状が発行され、ハローワークによる職業紹介として扱われます。
ここは在職中の人ほど知っておいてほしいポイントです。
オンライン上だけで求職登録を完了した段階では「オンライン登録者」となり、求人検索やオンライン自主応募などを利用できます。
その後、ハローワークの職業相談を利用して登録内容の確認を受けると「ハローワーク利用登録者」となり、オンラインハローワーク紹介など利用できる機能が広がります。
つまり、
「最初は自宅で求人を見る→本格的に応募したくなったら職業相談を使う」
という進め方もできます。
これは、平日の日中に時間を作りにくい会社員にとってかなり現実的な使い方だと思います。
オンライン自主応募は再就職手当との関係に注意
オンライン自主応募には注意点もあります。
厚生労働省の公式FAQでは、オンライン自主応募はハローワークによる職業紹介ではないため、ハローワークの職業紹介を要件とする雇用保険の再就職手当等の対象にはならないと案内されています。
「オンラインなら手軽だから」という理由だけで応募方法を決めるのではなく、求人票の応募方法と、自分が利用する可能性のある制度への影響まで確認しておきましょう。
現時点で在職中なら、再就職手当をまだ意識していない人も多いはずです。
しかし、今後退職して雇用保険の手続きをした後に応募する可能性まで考えると、「自主応募」と「ハローワークによる紹介」の違いは知っておいて損はありません。
求人票は「月給」より、その金額になる条件まで見る
新潟ハローワークのガイドでは、求人広告などに「月給○○万円以上可能」と書かれている場合、その金額が夜勤や残業を最大限行った場合なのか、一定の成果やノルマ達成を前提としているのかなど、条件を確認するよう注意しています。
これは、長時間労働を理由に転職したい人には特に重要です。
今の会社で残業が苦しいのに、転職先でも「残業を多くした場合に高くなる給与」を額面だけで比較してしまえば、同じ悩みを繰り返しかねません。
確認したいのは、給与だけではありません。
- 基本給はいくらか
- 固定残業代は含まれるか
- 固定残業代は何時間分か
- 実際の勤務時間はどうなっているか
- 休日数や休日出勤の有無はどうか
- 転勤の可能性はあるか
- 仕事内容は求人票のイメージと一致しているか
- 試用期間中に条件変更があるか
求人票の数字を一つずつではなく、労働条件をセットで見ることが大切です。
たとえば月給が今より2万円高くても、通勤時間が大幅に延びたり、休日が減ったりすれば、生活全体として本当に改善するとは限りません。
転職では「一番高い求人を探す」のではなく、今抱えている不満を減らしながら、自分が受け入れられる条件を探すという視点を持ってみてください。
働きながらハローワークを使う注意点は?会社バレ・面接・夜間や土曜日
在職中の転職活動で多い不安が、「今の会社に知られないか」という問題です。
新潟ハローワークの転職ガイドでは、親しい同僚でも転職活動を話せば社内へ広まる可能性があること、会社のパソコンで転職サイト等へ接続しないこと、会社の営業車でハローワークへ行かないことなどを注意点として挙げています。
私も、転職活動は今の会社の設備・アカウント・人間関係から切り離すのが基本だと考えています。
自分のスマートフォンや自宅PCを使い、個人のメールアドレスで連絡し、履歴書や職務経歴書も私物環境で作る。
まだ退職を決めていないなら、職場の人へ不用意に話さないほうが余計なトラブルを避けやすくなります。
求職情報公開を利用するときも内容を確認する
ハローワークの求職登録では、求人事業所に自分の求職情報を見てもらう「求職情報公開」を利用するかどうか選ぶ項目もあります。
公開する場合は、希望する仕事・希望勤務地・学歴・免許資格など一定の求職情報が求人者側に公開される仕組みです。
公開設定を利用するなら、自分がどの情報を公開するのか内容を確認してから設定しましょう。
「スカウトされる可能性を増やしたい」という人にとっては選択肢になりますが、在職中で転職活動を慎重に進めたいなら、仕組みを理解したうえで判断することが大切です。
面接は土曜日に変えてもらえる?
新潟ハローワークのガイドでは、求人先の了承が得られれば、ハローワークのスタッフから土曜日などの面接を依頼できる場合があると案内しています。
ただし、在職者なら必ず土曜面接に変更してもらえるわけではありません。
同ガイドでも、最終面接については平日になることを想定して日程調整する必要があるとし、有給休暇を使って活動する人にも触れています。
「平日は絶対に無理」と一本に絞るより、
- 水曜日なら18時以降
- 来週金曜日なら有給を取得できる
- 土曜日が可能なら希望したい
と、複数案を持っておくほうが調整しやすいです。
在職中だからこそ、企業側にも事情は簡潔に伝えて構いません。
細かな職場事情まで話す必要はありませんが、「現在就業中のため、平日は○時以降であれば調整可能です」のように伝えれば、採用担当者も日程を検討しやすくなります。

面接が増えてきたら有給・半休も選択肢にする
一次面接はオンラインや夕方以降で調整できても、選考が進むにつれて役員面接や最終面接が平日日中になる可能性があります。
そのため、転職活動を始める段階で、有給休暇の残日数や半休・時間休を利用できるか確認しておくと安心です。
もちろん、会社へ「転職面接に行きます」と伝える必要はありません。
有給休暇を取得する際の社内ルールに従いながら、重要な面接では無理に昼休みに詰め込まず、落ち着いて受けられる時間を確保したほうがよいでしょう。
私は、面接日程を「会社にバレないこと」だけで決めすぎないことも大切だと考えています。
焦って移動したり、直前まで仕事をして頭が切り替わらなかったりすると、せっかくの面接で自分の経験を十分に伝えられなくなるからです。
ハローワークは夜や土曜日も利用できる?
ここは全国一律ではありません。
2026年9月5日時点で、新潟市中央区の「ときめきしごと館」は、月・水・金曜が9時30分~18時15分、火・木曜が9時30分~19時、第1・第3土曜日が10時~17時と公式に案内されています。
ただし、ときめきしごと館では雇用保険の初回受給手続きなど一部の業務を扱っておらず、失業認定や教育訓練給付などにも利用できる時間の制限があります。
「施設が開いている=すべての手続きができる」ではありません。
東京都でもサービス体制が変わります。
東京労働局は2026年7月1日、オンライン・電話相談など利用方法の多様化を踏まえ、2026年10月以降の平日夜間・土曜日の職業相談サービスを見直すと発表しました。
2026年10月以降、東京都内で平日夜間の職業相談を行う施設はハローワーク新宿(西新宿庁舎)のみで、火曜・木曜の17時15分~19時。
土曜日はハローワーク新宿が毎週10時~17時、ワークプラザ立川南が第1・第3土曜日の10時~17時に職業相談を実施する予定です。
東京ハローワークは、平日夜間・土曜開庁時には雇用保険、教育訓練給付、職業訓練などの業務を取り扱わないことも案内しています。
ですから、「ハローワークは土曜日も開いているらしい」とネット上の古い記事だけを見て向かうのは避けましょう。
利用する施設名まで決めて、公式サイトで開庁時間と取り扱い業務を確認する。
これが、在職中の限られた時間を無駄にしないコツです。
夜間・土曜に行く前に確認したい3つのこと
特に仕事帰りや休日に利用する場合は、次の3点を確認しておくと安心です。
- その日に職業相談を受けられるか
- 応募したい求人の職業紹介まで対応しているか
- 雇用保険や職業訓練など目的の手続きを扱っているか
「求人相談をしたい」のか「失業給付の手続きをしたい」のかで、必要な窓口は違います。
働きながら利用する段階では、主な目的は求人検索・職業相談・応募支援になる人が多いでしょう。
退職後に雇用保険の手続きもすることになった場合は、改めて住所地を管轄するハローワークや受付時間を確認してください。
退職してからハローワークへ行くべき?雇用保険の給付制限も確認
「仕事を辞めれば、昼間に自由に転職活動できる」と考える人もいると思います。
確かに活動できる時間は増えますが、収入が止まる可能性もあるため、退職後の転職活動では生活費も一緒に考える必要があります。
新潟ハローワークのガイドでも、在職中の大きなメリットとして生活面の不安が少ないことを挙げ、退職後に仕事を探す場合は経済的な負担が生じる点に触れています。
自己都合退職でもすぐ失業給付が入るとは限らない
自己都合退職なら「辞めた翌日からすぐ失業給付が振り込まれる」とは限りません。
厚生労働省によると、正当な理由のない自己都合退職では、基本手当の受給資格決定後に7日間の待期期間があります。
そのうえで、退職日が2025年4月1日以降なら給付制限は原則1か月です。2025年3月31日以前の退職では原則2か月でした。
また、退職日からさかのぼって5年間に、正当な理由のない自己都合退職による受給資格決定を2回以上受けている場合などは、給付制限が3か月になることがあります。
2025年4月以降は、一定の教育訓練等を自ら受講した場合、条件を満たせば給付制限が解除される制度も始まっています。
もちろん、だから「何があっても会社を辞めずに転職活動すべき」と言いたいわけではありません。
仕事を続けながら応募書類を作ったり面接へ行ったりすることが難しいケースもありますし、今いる環境から早く離れることを優先したい事情もあるでしょう。
ただ、単純に「辞めれば時間ができるから」という理由だけで退職を先に決めようとしているなら、退職する前に求人を検索し、自分が応募できそうな求人がどのくらいあるか確認することはおすすめしたいです。
一度外の求人を見れば、「今すぐ辞めても探せそう」「思ったより求人が少ないので先に資格を取ろう」と、判断材料が増えます。
退職する判断と、転職活動を始める判断は、同じ日にしなくてもいいんです。
在職中と退職後、どちらが向いている?
一般論として、在職中と退職後にはそれぞれ違ったメリットがあります。
在職中なら、収入を保ったまま求人を比較できる一方、面接や書類作成に使える時間は限られます。
退職後なら、求人探しや面接に多くの時間を使えますが、収入が途切れることで焦りが生まれる可能性があります。
だから私は、「在職中か退職後か」を優劣で決めるのではなく、今の自分に何が一番不足しているのかで考えるのがよいと思っています。
時間が不足しているのか、生活費への安心が必要なのか、今の職場を続ける負担が大きいのか。
そこを整理したうえで判断したほうが、自分に合った進め方を選びやすくなります。
ハローワーク・転職サイト・転職エージェントはどう使う?夏目結衣の考察
使い分けを一言でまとめるなら、地域求人や公的な職業相談を使いたいならハローワーク、自分で幅広く求人を探したいなら転職サイト、求人紹介や選考調整まで支援を受けたいなら転職エージェントという考え方が分かりやすいです。
もちろん、民間サービスの求人や支援内容は各社で異なります。
新潟ハローワークのガイドでも、求人情報を集める方法として、インターネットの転職サイト、企業ホームページ、新聞広告・チラシ、求人雑誌、ハローワークなど複数の手段を挙げています。
私は、働きながら転職する人ほど、どれか一つに絞る必要はないと考えています。
たとえば、平日の夜にハローワークインターネットサービスで地域求人を検索する。
別の日には転職サイトで同職種の求人を見て、給与や休日を比較する。
応募先が絞れてきたら、ハローワークで求人票の内容を相談したり、応募書類を確認してもらったりする。
こうすると、ハローワークを「求人一覧を見る場所」だけではなく、自分だけでは判断しにくい部分を第三者と確認する場所として使えます。
新潟ハローワークの現在のサービス案内では、具体的な仕事内容や労働条件、求人への応募状況などについて確認できるほか、応募条件を満たしていない場合でも応募の可能性を求人事業所へ確認する支援、履歴書・職務経歴書の添削などを行っています。
この「求人票に書いてある条件だけを見て諦めず、相談できる」という点は、公的な職業相談を使うメリットの一つだと思います。
ハローワークだけに絞らないほうがよい理由
ハローワークには地域の求人を探しやすい、公的な職業相談を利用できるといった特徴があります。
一方で、すべての企業がハローワークだけに求人を出しているわけではありません。
そのため、ハローワークで見つからなかったからといって、「自分に合う仕事がない」とすぐ判断する必要はありません。
転職サイト、企業の採用ページ、転職エージェントなど、求人が掲載される場所は複数あります。
筆者としては、初めて転職する人ほど、最初の数週間は「応募先を決める期間」ではなく、自分の選択肢がどのくらいあるかを調べる期間として使ってもよいと考えています。
特に、「人間関係がつらい」「残業を減らしたい」「休日を増やしたい」という悩みが強い人は、求人の職種名だけでなく、働き方に関係する条件を横断的に比べてみてください。
ハローワークは「自分の市場価値を確認する場所」としても使える
私が働きながらハローワークを使ううえで一番大切だと感じるのは、転職するかどうかを決める前にも利用できることです。
求人を見た結果、「今の会社の給与は意外と悪くなかった」と分かるかもしれません。
逆に、「今より休日が多く、これまでの経験も使える求人がある」と気づくかもしれません。
どちらの結果になっても、私は意味があると思っています。
頭の中だけで「辞めたい」「でも転職先がないかも」と悩んでいる状態では、比較対象が今の会社しかありません。
外の求人を実際に見ると、初めて「自分が嫌なのは仕事内容なのか、労働時間なのか、人間関係なのか、給与なのか」が切り分けやすくなります。
この視点から見ると、ハローワークは単なる「失業した人のための施設」ではありません。
在職中に、自分の経験がどんな求人につながるのかを確認する場所としても使えるのです。
これは、転職するかどうかで揺れている人にこそ知ってほしい使い方です。
「今の会社を辞める」と決めてから求人を見るのではなく、求人を見た結果を材料に「辞める・残る」を考える。
この順番にすると、感情だけではなく、実際の求人市場を見ながら判断できます。
内定後は退職日と入社日を早めに整理する
働きながらの転職では、内定をもらった後にも調整があります。
新潟ハローワークのガイドでは、在職者は面接で「いつから働けるか」を聞かれるケースが多く、伝えていた時期までに入社できなくなりそうな場合は、すぐ内定先へ相談するよう案内しています。
そのため、応募前から次の点は確認しておきましょう。
- 自社の退職申し出のルールはどうなっているか
- 引き継ぎにどの程度かかりそうか
- 有給休暇はどの程度残っているか
- 内定から何週間程度なら現実的に入社できそうか
退職日を一方的に決めたり、内定先へ無理な入社日を約束したりするより、分からない段階では「現職との調整が必要ですが、○月頃を想定しています」と事実に沿って伝えるほうが安全です。
また、転職先から「できるだけ早く来てほしい」と言われても、その場で無理な日程を約束する必要はありません。
現職の就業規則や引き継ぎ状況を確認したうえで、現実的な入社日を相談してください。
転職活動は「今の会社を辞めること」がゴールではありません。
私は、自分自身が激務や人間関係で転職に悩んだ経験からも、辞めた後にどんな働き方をしたいのかまで考えられて初めて、転職活動が前に進みやすくなると感じています。
働きながらハローワークを使うなら「退職前の情報収集」から始めよう
働きながらでもハローワークで転職活動はできます。
在職中に求職登録、求人検索、職業相談、職業紹介、応募書類・面接の相談を利用でき、自宅のパソコン等からオンラインで求職登録を始めることも可能です。
オンライン上で登録した「オンライン登録者」は求人検索やオンライン自主応募ができ、ハローワークで職業相談を受けて「利用登録者」になると、オンラインハローワーク紹介など利用できる機能が広がります。
また、仕事探しのための求職活動は利用しやすいハローワークで行えますが、雇用保険の受給手続きなどは原則として住所・居所を管轄するハローワークで行います。
夜間・土曜日の相談時間や取り扱い業務は全国一律ではありません。新潟や東京の例でも施設ごとに時間・業務が異なり、東京では2026年10月から相談体制の変更も予定されています。
この記事の制度・開庁情報は、2026年9月5日に厚生労働省、ハローワークインターネットサービス、新潟ハローワーク、東京労働局の公式情報を確認した内容をもとにしています。開庁時間やサービス内容は変わることがあるため、実際に利用する直前には利用予定施設の最新案内を確認してください。
「もう辞めたい。でも、次が決まるか怖い」と思っているなら、退職届を書く前に求人を1件見るだけでも構いません。
会社を辞めることと、外の選択肢を調べ始めることは別です。
収入を維持したまま確認できる今だからこそ、「自分の経験で応募できる求人はあるか」「給与はどの程度か」「休日や残業は改善できそうか」を焦らず比べてみてくださいね。
よくある質問
在職中でもハローワークに求職登録できますか?
はい。在職中でも求職登録できます。
自宅のパソコン等からオンラインで求職登録を行い、求人検索やオンライン自主応募を始めることも可能です。
「会社を辞めてからでないと登録できない」という仕組みではないため、転職するか迷っている段階でも求人情報を確認できます。
ハローワーク求人は紹介状がないと応募できませんか?
応募方法によります。
ハローワークの職業紹介を利用する場合は紹介状が発行されますが、「オンライン自主応募」に対応した求人なら、ハローワークの紹介を介さず直接応募できます。オンライン自主応募では紹介状は発行されません。
ただし、オンライン自主応募はハローワークによる職業紹介ではないため、ハローワークの職業紹介を要件とする再就職手当等との関係には注意が必要です。
自宅を管轄するハローワーク以外でも相談できますか?
仕事探しや職業相談は、利用しやすいハローワークで行うことができます。
そのため、自宅近くではなく勤務先近くのハローワークを利用するという考え方もできます。
ただし、雇用保険の受給資格決定などは、原則として住所または居所を管轄するハローワークで行う必要があります。目的に応じて利用先を確認してください。
執筆:夏目結衣(28歳・若手専門転職アドバイザー)


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