転職エージェントを使わない最大のメリットは、求人選びから応募、内定判断まで自分の意思とペースで進められることです。
一方、求人探し・企業研究・面接対策・日程調整・条件確認まで自分で担うため、「使わないほうが得」ではなく、自力で判断できる範囲で選ぶことが重要です。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
転職エージェントを使わないメリットは?自分で主導できることが最大の利点

転職エージェントを使わないメリットは、応募先、応募時期、活動ペースを自分で決めやすいことです。
特に志望企業がすでに明確な人や、自分で求人を比較することに抵抗がない人には、直接応募を中心とした転職活動が合う可能性があります。
リクルートエージェントが2025年4月28日に更新した「転職エージェントを使わない転職」に関する解説でも、エージェントを利用せずに転職すること自体は可能とされています。
同記事では、エージェントを使わない方法が向く可能性のある人として、志望企業が決まっている人、担当者とのやり取りを負担に感じる人、興味のない企業を紹介されたくない人などが挙げられています。
監修・助言者として紹介されている粟野友樹氏は、組織人事コンサルティングSegurosの代表コンサルタントで、キャリアアドバイザーとして約500名の転職成功に携わり、複数企業で採用人事を経験した人物です。
実際、エージェントを介さなければ、次のような部分を自分でコントロールできます。
- 気になる求人だけを自分で選ぶ
- 企業の採用ページを見てすぐ応募する
- 紹介求人を断るための連絡をしない
- 希望条件を途中で変更しても説明する必要がない
- 転職活動を一時休止したり再開したりしやすい
- 応募企業と直接やり取りできる
- エージェントとの面談や連絡時間を省ける
JACリクルートメントも、2024年7月25日公開、2026年4月22日最終更新の記事で、エージェント利用時のデメリットとして「応募までに日数がかかる」「求人に偏りがある」「自由に求人を見られるとは限らない」「担当者とのやり取りに時間がかかる」という4点を挙げています。
たとえば、すでに「この会社に応募したい」と決めている人なら、企業公式の採用ページから直接応募したほうが工程は少なくなります。
エージェントの場合、登録、面談、希望条件の確認、求人紹介といった工程が加わることがあるためです。
また、直接応募では企業から届く案内や質問を自分で確認できるため、「担当者を通して聞き直す」という工程がありません。スピード感を重視したい人にとっては、ここも小さくないメリットです。
ただ、ここで誤解してほしくないのが、直接応募なら選考で有利になるとは限らないということです。
企業によってはエージェント経由の採用に紹介手数料が発生しますが、それだけを理由に「直接応募のほうが採用コストが低いから通過しやすい」と一般化することはできません。
企業が重視するのは、基本的には募集要件に対して経験や能力が合っているか、組織や仕事内容との適合性があるかという点です。
少なくとも、応募経路だけを見て「直接応募=有利」「エージェント経由=不利」と決めつけないほうが安全です。
私が支援する立場から見ても、直接応募の本当のメリットは「選考が有利になること」ではなく、「自分で応募経路を選び、行動の速度をコントロールしやすいこと」だと考えています。
同業界・同職種への転職で、応募したい企業も明確。
職務経歴書も自分で準備でき、面接で何を伝えるべきかも整理できている。
こうした人なら、エージェントなしで進める合理性は十分あります。
もう一つのメリットは、求人を見るときに「紹介されたから応募する」のではなく、自分の優先順位から逆算しやすいことです。
給与を最優先にするのか、残業時間を減らしたいのか、勤務地を変えたいのか、仕事内容を変えたいのか。自分で求人を探すほど、転職で譲れない条件を意識する場面は増えます。
これは手間である一方、自分の転職軸を整理する機会にもなります。
反対に、初めての転職で「求人票のどこを見ればいいか分からない」という状態なら、自由度だけを理由にエージェントを外す必要はありません。
自由になる作業と、自分で判断しなければならない作業はセットだからです。
転職エージェントを使わないデメリットは?情報収集と調整をすべて自分で行う
転職エージェントを使わない最大のデメリットは、転職活動に必要な情報収集・準備・企業との調整を自分で行う必要があることです。
「担当者から連絡が来なくなる=転職活動が楽になる」とは限りません。
リクルートエージェントの解説では、エージェントを使わない場合の注意点として、プロから助言を得にくいこと、転職市場や給与相場を自分で調べる必要があること、非公開求人の紹介を受けられないこと、企業との調整や交渉の支援を受けられないことなどが整理されています。
OpenWorkが2025年9月8日に公開した解説でも、自分のペースで活動できる一方、スケジュール管理や企業研究、面接対策などへ十分な時間を取れず、活動が長期化する可能性が指摘されています。
特に在職中の転職では、この負担を軽く見ないほうがいいでしょう。
昼間は今の会社で働き、帰宅後に求人を探し、応募書類を修正し、面接日程を返信し、翌日の仕事に備えることになります。
応募企業が増えれば、企業Aには面接候補日を送り、企業Bには追加書類を提出し、企業Cでは一次面接の準備をし、企業Dから届いた条件通知を確認する、といった作業が同時進行することもあります。
私自身、激務の中で転職活動をしたときは、ここがかなりきつかったです。
「求人を見るくらいならできる」と思っていても、仕事で疲れ切った夜に応募先ごとの志望動機を考え、その後に職務経歴書を修正するとなると、想像以上に気力を使います。
転職エージェントを使う場合と使わない場合の違いを、「誰が作業するのか」で整理すると分かりやすいです。
転職活動の作業 エージェントを使わない エージェントを使う
求人探し 自分で検索する 紹介を受けられる
応募企業の決定 自分で自由に決定 本人が決定
応募書類 自分で作成・確認 添削を受けられる場合がある
面接対策 自分で準備 助言を受けられる場合がある
面接日程 企業と直接調整 担当者が仲介する場合がある
条件確認 自分で確認 担当者に確認できる場合がある
年収交渉 自分で企業へ相談 担当者が仲介する場合がある
入社の最終判断 自分 自分
大切なのは、エージェントを使っても入社するかどうかを決めるのは自分自身だということです。
ただし、使わない場合は「判断」だけではなく、その判断に必要な材料集めまで自分で行う範囲が広くなります。
特に注意したいのが、求人票だけで判断し切れない情報です。
たとえば仕事内容が同じ「営業」でも、新規開拓が中心なのか既存顧客対応が中心なのか、個人目標が強いのかチームで追うのかによって働き方は変わります。
エージェントがいなければ、面接や採用担当者への質問を通して自分で確認することになります。
「質問したら印象が悪いかな」と遠慮してしまう人ほど、入社前に必要な確認を残してしまいやすい点には注意したいところです。

転職希望者が増える今ほど「情報を見極める力」が必要
転職を考える人自体は珍しくなくなっています。
厚生労働省が2025年9月30日に公表した令和7年版の労働経済白書では、2024年の転職者数は331万人でした。
また、正規雇用労働者の転職希望者数は2013年の307万人から2024年には561万人となり、11年間で254万人増えています。
「転職しようかな」と考える人は増えている一方、転職したい人すべてに条件の良い求人が無条件で用意されているわけではありません。
厚生労働省が2026年8月28日に公表した2026年7月の一般職業紹介状況では、有効求人倍率は1.18倍、正社員有効求人倍率は1.00倍でした。
求人数と求職者数のバランスは業界によっても違います。
同月の新規求人は前年同月比で製造業が6.8%増えた一方、宿泊業・飲食サービス業は10.7%減、卸売業・小売業は7.3%減でした。
つまり、「今は転職市場が活発だから、自分で応募すれば簡単に決まる」と考えるのは少し危険です。
エージェントを使わない場合ほど、自分が応募する職種・業界の求人状況を個別に見ることが重要になります。
ここは、転職サイトの求人数だけではなく、複数の求人票や公的統計も見ながら判断したいところです。
さらに大切なのは、「求人があること」と「自分に合う求人があること」を分けて考えることです。
求人件数が多い職種でも、勤務地、経験年数、年収、働き方といった自分の希望条件を重ねると、応募できる求人は一気に絞られることがあります。
反対に、全体の求人倍率だけを見ると厳しそうでも、自分の経験がその企業の募集要件と強く重なるならチャンスはあります。
私は、転職市場の数字を「転職できる・できない」の答えとして見るのではなく、自分がどこまで応募条件を広げる必要がありそうかを考える材料として使うのがよいと考えています。
転職エージェントを使わない転職方法は?直接応募だけに絞る必要はない
転職エージェントを使わない場合でも、求人の探し方は一つではありません。
転職サイト、企業公式採用ページ、スカウトサービス、ハローワーク、知人からの紹介、転職イベントなどを組み合わせることができます。
リクルートエージェントの解説では、エージェント以外の方法として、転職サイト、スカウトサービス、企業公式採用サイト、ハローワーク、友人・知人からの紹介、SNS、転職イベント、アルムナイネットワークなどが紹介されています。
OpenWorkの解説でも、転職サイト、ハローワーク、直接応募、知人・友人からの紹介、転職フェア、SNSといった複数の方法が整理されています。
ここで覚えておいてほしいのは、「エージェントを使わない=一人で全部の求人を探す」ではないということです。
志望企業が決まっていない段階なら、まず転職サイトで候補を広く探す。
気になる企業が見つかったら、その会社の公式採用ページで募集職種や仕事内容を再確認する。
スカウトサービスを併用して、自分では見つけなかった企業からの連絡も確認する。
こうした使い方ができます。
自力転職で大切なのは、入口を一つに絞りすぎないことです。
転職サイトでは見つからなかった求人が企業の採用ページに掲載されていることもありますし、逆に企業名を知らなければ公式採用ページまでたどり着けないこともあります。
そのため、「求人を広く知る手段」と「応募先を深く調べる手段」を分けると、探しやすくなります。
友人や元同僚から紹介を受けるリファラル採用もあります。
ただし、リクルートエージェントの記事では、知人経由の場合、紹介者への気遣いから条件交渉をしづらくなったり、入社後に合わないと感じても辞めづらく感じたりする可能性があるとされています。
「知っている人がいる会社だから安心」と企業研究を省略するのはおすすめしません。
仕事内容、給与、勤務地、勤務時間、休日、評価制度などは、自分でも確認しましょう。
知人から聞いた職場の印象も参考にはなりますが、部署や職種、上司が違えば働き方が同じとは限りません。
信頼できる知人の話であっても、「その人にとって働きやすい会社」と「自分に合う会社」は別だと考えておくほうが安心です。
直接応募とエージェント経由はどう使い分ければいい?
私なら、応募経路を次のように考えます。
志望企業が明確で、その求人を自分で見つけられているなら直接応募を検討。判断に必要な情報が足りないなら、エージェントなど第三者の支援も検討する。
たとえば、同じ業界で5年以上働き、仕事内容も給与相場も理解していて、応募先企業の情報も十分に調べられている人なら、直接応募との相性は比較的良いでしょう。
反対に、初めて異業種へ転職する場合は、「求人票に書かれている言葉は分かるけれど、実際にどんなスキルが評価されるのか分からない」ということが起こりやすくなります。
そのときは、求人検索は自分で行いながら、職務経歴書の整理や市場感の確認だけ支援を受ける方法もあります。
「全部直接応募」か「全部エージェント経由」かに統一する必要はありません。
ただし、一つだけ注意したいのが同じ企業・同じ求人への重複応募です。
転職サイトから直接応募したあとに、別のエージェントから同じ求人を紹介されても、応募済みであることを伝えましょう。
応募経路が複数になると、自分自身でも選考状況を管理する必要があります。
私は、応募企業名、職種、応募日、応募経路、選考段階、次回予定を一覧にしておく方法をおすすめしています。
これはエージェントを使わない人ほど効果があります。
転職活動で意外と怖いのは、「応募先が多すぎること」より、どこに・いつ・どの条件で応募したか分からなくなることだからです。
加えて、求人票を保存しておくこともおすすめします。
募集終了後に求人ページが見られなくなると、面接前や内定後に「最初に書かれていた仕事内容や給与条件はどうだったっけ」と確認できなくなる場合があります。
求人票の保存、応募日、応募経路、面接で確認した内容、提示条件まで一つにまとめる。これは、エージェントを使わない転職で自分自身が「情報の窓口」になるための基本的な管理方法です。
転職エージェントなしで年収交渉はできる?求人票の給与レンジから確認する
転職エージェントを使わなくても、年収や入社条件について企業と相談することは可能です。
ただし、年収交渉では「高くしてほしい」と伝えるのではなく、求人票の給与レンジ、自分の経験、担当予定の業務を結びつけて話すことが重要です。
LHH転職エージェントの年収・給与交渉に関する解説では、給与交渉自体は可能としたうえで、自分のキャリアやスキルに対して提示条件が見合っていないと考える理由を論理的に説明することが大切だとしています。
同記事では、転職経験者の年収について前職比105〜110%程度、未経験分野へのキャリアチェンジでは70〜80%程度になるケースを一つの目安として紹介しています。
ただし、これは公的統計から算出された「全転職者の標準値」という意味ではありません。
あくまでLHHの記事内で紹介されている目安であり、業界・職種・役職・経験・企業の給与制度によって結果は大きく変わると考える必要があります。
そのため、「前職500万円だから、転職先なら525万〜550万円を要求していい」と機械的に計算する使い方はおすすめできません。
私が自力で年収交渉する人に確認してほしいのは、次の3点です。
- 求人票の「想定年収○万円〜○万円」のどこに自分が位置しそうか
- 応募先が求める経験のうち、自分が満たしている条件は何か
- 自分が入社を判断できる最低条件はいくらか
特に大切なのが、求人票の年収レンジを「誰でも上限まで交渉できる幅」と考えないことです。
たとえば「年収450万〜650万円」と書かれていても、職務経験、役割、等級などによって提示額が変わる可能性があります。
応募条件を最低限満たしたからといって、自動的に650万円が提示されるわけではありません。
確認したいのは、上限額そのものよりも「自分の経験がどの部分で評価され、なぜこのオファー額になったのか」です。
営業職なら、単に「営業経験5年」という年数だけではなく、法人・個人のどちらを担当したのか、どんな顧客層だったのか、マネジメント経験があるのかなど、応募先との接点を整理します。
もちろん、実際にない成果や数字を作るのはNGです。
交渉材料は、自分が本当に経験してきた仕事内容の中から探すことが前提です。
年収交渉をしてよいケース・慎重にしたいケース
私は、年収交渉を「毎回必ず行うもの」だとは考えていません。
提示条件が求人票のレンジ内で、自分の経験や役割とも整合しており、納得できているなら、無理に交渉する必要はありません。
一方で、求人票や面接時に聞いていた条件と提示内容に差がある場合や、想定される役割が当初より大きくなった場合などは、確認する意味があります。
また、他社の求人相場と比べる場合も、「別会社が高いから同額にしてください」だけではなく、仕事内容や責任範囲が近いかまで見る必要があります。
交渉のタイミングについてLHHの記事では、内定後・内定承諾前が適した時期として紹介されています。
企業側から採用したいという意思と具体的な条件が提示されたあとなら、内容を確認して相談しやすいからです。
ただし、すべての企業が同じ採用フローではありません。
選考途中で希望年収を確認する企業もあるため、その場合は質問された時点で現実的な希望額を伝えましょう。
逆に、条件を確認して内定承諾したあとに「やっぱり50万円上げてほしい」と話を戻すのは、認識のずれにつながる可能性があります。
承諾前に、基本給はいくらか。
賞与の扱いはどうか。
固定残業代はいくら含まれるか。
手当は年収に含まれるか。
試用期間中に条件変更があるか。
こうした点まで確認してください。

「年収500万円」という数字が同じでも、基本給400万円+賞与100万円なのか、固定残業代を含む500万円なのかで意味は変わります。
さらに、年収だけで比較すると見落としやすいのが、残業時間や年間休日、通勤負担などです。
仮に年収が上がっても、勤務時間が大きく増えたり、毎日の通勤時間が長くなったりすれば、「転職して何を改善したかったのか」がぼやけてしまうことがあります。
今の職場で長時間労働や人間関係に疲れ、転職を考えている人ほど、金額だけで条件を比較しないでください。
給与はもちろん重要です。でも、次の会社で無理なく働き続けられるかという視点も、同じくらい大切です。
エージェントを使わない転職では、この条件確認を代わりにしてくれる人はいません。
だから私は、年収交渉より前に「提示条件を正しく読む力」を持つほうが大切だと考えています。
転職エージェントを使わないほうがいい人は?3つの判断基準で考える
エージェントなしの転職が向くのは、①志望先が明確、②書類・面接を自力で進められる、③給与や労働条件を自分で判断できる人です。
この3つがそろっていれば、直接応募を中心にしても大きく迷いにくいでしょう。
反対に、初めての転職で、
「自分に合う求人が分からない」
「職務経歴書に何を書けばいいか分からない」
「提示された給与が妥当なのか判断できない」
という状態なら、エージェントなど第三者の支援を利用する意味があります。
ここで重要なのは、「エージェントを使う・使わない」というサービスの好みだけで考えないことです。
自分が転職活動のどの工程で困っているのかを基準にしたほうが、判断しやすくなります。
たとえば求人探しは得意だけれど面接が不安なら、求人サイトで自分で企業を探しつつ、面接対策だけ第三者のアドバイスを参考にする方法があります。
逆に面接や書類作成には自信があるものの、毎日大量の求人を検索する時間がないなら、求人紹介だけ支援してもらう方法もあります。
リクルートエージェントでは、エージェント自体を複数利用することも可能で、2〜3社ほどを目安に利用しながら担当者との相性を見る方法を紹介しています。
JACリクルートメントも、複数サービスを使うことで求人の偏りを補い、自分に合う担当者を探しやすくなると説明しています。
つまり、転職活動では「一つの方法に忠誠を誓う」必要はありません。
自分でできる部分は自分で進め、判断材料が足りない部分だけ支援を使う。
このほうが、初めて転職する人には現実的だと私は感じています。
「担当者との連絡時間」より「転職活動全体の負担」を見る
私が特に伝えたい判断軸が、連絡の手間ではなく総負担を見ることです。
エージェントとの30分の面談をなくしても、求人検索、企業研究、応募書類の確認、面接対策、条件交渉を自分で何時間も行うなら、トータルの負担は減っていないかもしれません。
逆に、企業研究が好きで、自分で求人を比較することも苦にならない人にとっては、エージェントから次々と求人を紹介されたり、希望条件を何度も説明したりするほうが疲れることもあります。
だから「どちらが一般的に楽か」ではなく、自分は何を自分でやるほうが楽なのか。
ここを基準にしてほしいんです。
もう少し具体的に言うと、「作業時間」と「判断の難しさ」を分けると考えやすくなります。
求人検索には時間がかかっても判断はできる人もいれば、検索自体は簡単でも、どの求人を選ぶべきか分からず止まってしまう人もいます。
転職エージェントを使わないか迷ったら、「面談が面倒か」だけではなく、求人選び・書類・面接・条件確認のうち、どこなら一人で自信を持って進められるかを考えてみてください。
初めての転職では、「全部自分でやらなければ、自力で転職したことにならない」なんて考えなくて大丈夫です。
転職の目的は、エージェントを使わずに内定を取ることではありません。
自分が納得できる会社と条件を見つけ、次の働き方を選ぶことです。
初めての転職ほど「使う・使わない」を途中で変えていい
ここは、転職に慣れていない人ほど知っておいてほしいポイントです。
最初は自力で転職サイトを見てみて、「意外と一人で進められそう」と感じるかもしれません。
反対に、応募を始めたところで「職務経歴書の書き方が分からない」「応募したい求人が見つからない」「面接の日程調整がきつい」と気づくこともあります。
その段階からエージェントを使っても構いません。
最初にエージェントへ登録したものの、志望企業が明確になり「ここだけは自分で直接応募したい」と考えることもあるでしょう。
転職活動は、始める前に最後までのやり方を固定する必要はありません。
私は、この柔軟さこそが意外と大切だと考えています。
今の職場で心身ともに疲れていると、「最初に決めた方法を変えるのは失敗なのでは」と感じやすいものです。でも、実際には活動を進めながら必要な支援量を調整するほうが自然です。
転職エージェントを使わない選択をどう考える?私が重視したいポイント
ここからは事実を踏まえたうえでの私見です。
私は、転職エージェントを使わないこと自体に価値があるわけではなく、「自分が納得できる意思決定をできるか」が一番大切だと考えています。
エージェントを使わず内定を取れたから転職上手、利用したから自力ではない、というものではありません。
むしろ初めて転職する20代・30代ほど、「全部一人でできるか」より「判断を間違えやすい箇所はどこか」を意識してほしいです。
たとえば求人検索なら、複数のサービスを見れば候補を増やせます。
一方、内定後の条件確認は、入社を決めてから後戻りしづらくなる重要な工程です。
この2つは、同じ「自分でやる作業」でも重みが違います。
その意味で私は、エージェントなしで転職するなら、求人検索のテクニック以上に「応募記録を残す」「面接で確認した内容をメモする」「内定条件を書面で確認する」という地味な管理を重視したほうがいいと考えています。
転職は、応募した瞬間よりも、複数社の選考が並行し始めてから急に複雑になります。
「あの会社は固定残業代込みだったっけ」「こちらは年間休日を何日と言っていたっけ」「第一志望の返事より先に別会社の承諾期限が来た」といった問題は、求人を見ているだけの段階では想像しにくいんですよね。
だからこそ、エージェントを使わない人は「全部一人で頑張る」のではなく、自分自身が転職活動の管理者になるという意識を持つと進めやすくなります。
そして、途中で負担が大きくなったら、支援を利用する選択肢を残してください。
今の会社がつらいと、「早く辞めたい」という気持ちが先に立つことがあります。私自身もそうでした。
でも、焦っているときほど、給与や仕事内容だけを見て、勤務時間や休日、職場環境の確認が後回しになりやすいです。
転職エージェントを使う場合でも使わない場合でも、最終的に守りたいのは「転職したあとに、また同じ理由で苦しくならないこと」だと私は思っています。
転職エージェントを使わないメリット・デメリットまとめ
転職エージェントを使わないメリットは、応募先や活動ペースを自分で決め、転職活動の主導権を持ちやすいことです。
志望企業が明確で、職務経歴書・面接・給与条件の判断まで自分で進められる人なら、企業への直接応募を中心にする方法は十分選択肢になります。
一方、エージェントを使わない場合は、求人探し、企業研究、書類作成、面接対策、日程管理、企業との連絡、条件確認まで自分で担います。
厚生労働省の令和7年版労働経済白書では、2024年の転職者数は331万人、正規雇用労働者の転職希望者数は561万人でした。
転職を考える人が増えているからこそ、「みんなが転職しているから大丈夫」ではなく、自分の業界・職種・経験に合う求人を見極めることが大切です。
また、直接応募だから選考で有利になる、エージェント経由だから不利になる、と応募経路だけで考えるのもおすすめできません。
見るべきなのは、その求人に自分の経験が合っているか、条件を正しく理解できているか、入社後に納得して働けそうかです。
年収交渉をする場合も、金額だけに目を向けず、求人票の年収レンジ、自分の経験、基本給、賞与、固定残業代、手当、試用期間中の条件まで確認しましょう。
私としては、「転職エージェントを使わない」という選択そのものをゴールにしてほしくありません。
求人は自分で探す。
分からない条件だけ詳しい人に確認する。
直接応募とエージェント経由を必要に応じて使い分ける。
そんな進め方でも十分です。
あなたが今のしんどさから焦って逃げるのではなく、「この会社なら働いてみたい」と納得できる場所を選ぶために、自分に合った方法を使ってくださいね。
よくある質問
転職エージェントを使わなくても転職できますか?
できます。
転職サイト、企業公式採用サイト、スカウトサービス、ハローワーク、知人からの紹介、転職イベントなど、エージェントを介さず求人を探す方法は複数あります。
ただし、求人選びから企業との連絡、面接準備、条件確認まで自分で行う範囲が広くなります。
志望企業が決まっていて、自分で求人や労働条件を比較できる人ほど、エージェントなしでも進めやすいでしょう。
転職エージェントを使わないと直接応募のほうが選考で有利ですか?
直接応募だから必ず有利になるとは言えません。
企業によって採用経路ごとのコストは異なりますが、応募経路だけで通過率が決まるわけではありません。
「直接応募なら受かりやすい」と期待するより、募集要件と自分の経験が合っているかを確認するほうが重要です。
直接応募のメリットは、選考上の優遇を期待することではなく、自分のタイミングで応募し、企業と直接連絡を取りやすいことだと考えたほうがよいでしょう。
転職エージェントを使わない場合でも年収交渉できますか?
可能です。
求人票の給与レンジ、自分の経験やスキル、担当予定の仕事内容を整理し、希望条件に根拠を持たせて相談しましょう。
一般的には内定後・承諾前が確認しやすいタイミングですが、企業側から選考途中に希望年収を聞かれた場合は、その時点で回答する必要があります。
年収額だけでなく、基本給、賞与、固定残業代、手当、試用期間中の条件まで確認してから判断することが大切です。
若手専門転職アドバイザー 夏目結衣


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