複数利用中の転職エージェントは、残す会社が決まった時点で、感謝・理由・辞退の意思を早めに伝えれば問題ありません。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
転職活動で複数の転職エージェントを使っていると、「他社のほうが自分に合う」「他社で選考や内定が決まった」「連絡が多くて管理しきれない」と、どこかを断りたくなるタイミングがあります。
求人紹介や書類添削までしてもらった後だと申し訳なく感じますが、複数社を比較したうえで利用先を絞ること自体は、各転職サービスでも紹介されている進め方の一つです。
むしろ大切なのは、「断ること」そのものを必要以上に恐れるのではなく、応募中の企業を整理し、残すエージェントと終了するエージェントを明確にすることです。
この記事では、JAC Recruitment、パソナキャリア、マイナビ転職が公開している情報を基に、断るタイミング、メール例文、他社で内定した場合の伝え方、担当者と合わない場合、引き止められた場合、応募中の企業がある場合の注意点までまとめます。
「一度サポートしてもらったのに断っていいのかな」「失礼にならない言い方が分からない」と迷っている方も、そのまま使える考え方と例文まで確認していきましょう。
複数利用中の転職エージェントは断っても問題ない?
複数の転職エージェントを比較し、利用する会社を絞ること自体は問題ありません。大切なのは、選考中の企業を確認したうえで明確に連絡することです。
JAC Recruitmentの「転職エージェントは複数掛け持ちもOK?」という解説では、複数利用は基本的に問題ないとされています。
同社は、最初に総合型や特化型を含む2〜3社程度へ登録し、求人内容や担当者との相性を比較したうえで、面接へ進む段階では1〜2社程度に絞る方法を紹介しています。
パソナキャリアが2025年11月19日に更新した記事では、最初に登録する転職エージェントについて3〜5社程度を一つの目安としています。
マイナビ転職エージェント編集部が2026年7月1日に更新した記事でも、まず2〜3社程度を利用し、最終的には信頼できる1〜2社へ絞る考え方が示されています。
つまり「最初から必ず1社だけにしなければいけない」わけではありません。
むしろ最初は複数社を使って比較し、求人や担当者の違いが分かってから、自分が管理しやすい数に絞っていく方法があります。
特に初めての転職では、1社だけを利用していると、「この求人紹介の量は多いのか少ないのか」「この担当者の対応は自分に合っているのか」といった比較軸を持ちにくいことがあります。
複数の担当者と話すことで、自分が転職支援に何を求めているのかが見えてくることも少なくありません。
ただし、私は社数そのものより、転職活動に使える時間を奪われていないかを見ることが重要だと考えています。
仕事を続けながら転職活動をする場合、エージェントが増えるほど求人確認、返信、面談、日程調整も増えます。
3社、4社から届く連絡への対応だけで夜が終わり、肝心の企業研究や面接対策ができないのであれば、複数利用のメリットより負担のほうが大きくなっている可能性があります。
ここで覚えておいてほしいのは、「複数登録すること」と「最後まで全社を使い続けること」は別だということです。
比較材料が集まったら利用先を整理する。その切り替えができると、転職活動そのものへ使える時間を確保しやすくなります。
また、断ることに罪悪感がある場合は、「担当者を否定する」のではなく「自分の転職活動を整理する」と考えてみてください。
相手を批判しなくても、「今後は他社の選考に集中します」「利用するサービスを絞ります」と、自分側の事情として伝えることはできます。
転職エージェントを断るベストなタイミングはいつ?

他社経由の選考が具体化し、「今後はこのエージェントを軸にする」と判断できたタイミングが一つの目安です。
登録から何日たったかではなく、転職活動の進み具合で判断するほうが実務的です。
たとえば、次のような状態なら利用先を整理するタイミングと考えやすいでしょう。
- 他社経由で第一志望・第二志望の面接が始まった
- 紹介される求人の質に明確な差が見えてきた
- 担当者との相性や対応力を比較できた
- 同じ企業を複数のエージェントから紹介されるようになった
- 連絡や面談が多く、企業研究や面接準備の時間を圧迫している
- 今後相談したい担当者が1〜2社に固まった
JAC Recruitmentも、複数のエージェントを使って書類選考を通過した場合、本当に行きたい企業へ絞り、面接へ進む際に利用するエージェントも1〜2社へ絞る方法を紹介しています。
一方、初回面談を終えただけで、まだ各社からどんな求人が紹介されるか分からない段階なら、急いで断る必要はありません。
「比較する期間」と「選考に集中する期間」を分けると考えると整理しやすいですよ。
私なら、転職エージェントを使い始めた直後は「どんな求人を持っているか」「希望条件をどの程度理解してくれるか」を確認し、その後、実際の応募や面接が増えてきた段階で利用先を減らします。
求人を比較する段階では選択肢の広さが役立ちますが、面接が複数入る段階では管理のしやすさが重要になるからです。
そして、断ると決めたら必要以上に先延ばししないことも大切です。
JAC Recruitmentの2026年4月22日更新の「転職エージェントの断り方」でも、断る意思を明確な言葉で伝え、早めに連絡することが重要とされています。
「悪いから言いにくい」と数週間放置するより、短いメールでも利用終了を伝えたほうが、お互いに状況を整理しやすくなります。
断る前に3つだけ確認しておく
メールを送る前に、私は次の3点を一度確認しておくことをおすすめします。
- そのエージェント経由で応募中の企業はないか
- 面接日程や企業からの回答待ち案件はないか
- 本当に「終了」なのか、一時的な「紹介停止」でよいのか
ここを確認せずに「もう利用しません」とだけ伝えてしまうと、後から選考中の企業が残っていたことに気づくケースがあります。
反対に、第一志望の選考に集中するため数週間だけ求人紹介を止めたいのであれば、サービスそのものを終了しなくてもよい場合があります。
「断る=退会」と決めつけず、自分が止めたいものを具体化することが、余計な行き違いを防ぐポイントです。
転職エージェントを断るメール例文5選
基本形は「感謝→理由→辞退の意思」です。理由を必要以上に詳しく説明したり、長い謝罪文を書いたりする必要はありません。
担当者に申し訳ないと感じるほど、「長く説明しないと失礼なのでは」と思ってしまうかもしれません。
でも、伝えるべきことが明確なら、簡潔な文章のほうが相手も状況を理解しやすくなります。
ここでは、複数利用で起こりやすい5つのケースに分けて紹介します。
他社の選考に集中する場合
件名:今後の転職活動について
〇〇様
これまで求人のご紹介や転職活動のサポートをいただき、ありがとうございます。
現在、他社経由で具体的に選考が進んでおり、今後はそちらの選考に集中して転職活動を進めることにいたしました。
そのため、大変恐縮ですが、今後の求人紹介および転職支援については辞退させていただければと思います。
これまで丁寧にご支援いただき、ありがとうございました。
このケースでは、他社の名前や「そちらより良かった」といった比較まで伝える必要はありません。
他社選考に集中することと、今後の支援を辞退することが伝われば十分です。
もし相手から「どの会社の選考ですか」と聞かれても、自分が伝える必要性を感じなければ、詳細まで説明することにこだわる必要はありません。
「現在進んでいる選考に集中したいと考えています」と、判断だけを繰り返せば整理しやすいでしょう。
他社で内定が決まった場合
件名:転職支援終了のお願い
〇〇様
これまで転職活動をご支援いただき、ありがとうございます。
このたび、他社経由で応募していた企業から内定をいただき、検討の結果、そちらへ入社することを決めました。
そのため、今後の求人紹介および転職支援については終了をお願いできればと思います。
これまで求人のご紹介やご相談に対応いただき、本当にありがとうございました。
他社で入社先まで決めたのであれば、「他社で内定した」だけではなく、転職活動を終了する意思まで伝えると分かりやすくなります。
なお、そのエージェント経由でも選考中の企業がある場合は、利用終了だけを伝えて終わらせず、その企業を辞退するのかどうかも同時に確認してください。
ここは非常に大切です。
「内定をもらった」と「その会社へ入社すると決めた」は同じではありません。
まだ内定先を比較している段階なら、すべての選考を急いで終了するのではなく、自分の意思が固まってから連絡する方法もあります。
利用するエージェントを1社に絞る場合
件名:サービス利用終了のお願い
〇〇様
これまで転職活動をご支援いただき、ありがとうございました。
複数の転職エージェントを利用しながら検討してきましたが、今後は活動を効率化するため、利用するエージェントを1社に絞ることにいたしました。
恐れ入りますが、貴社の転職支援については今回をもって終了させていただければと思います。
これまでご支援いただき、ありがとうございました。
JAC Recruitmentの断り方に関する解説でも、エージェントを1社に絞ることを理由に利用を終了する場合、必要以上に細かい事情まで説明する必要はないとされています。
この伝え方の良いところは、担当者やサービスへの不満を理由にしなくてよいことです。
「自分の活動を効率化するため」という説明なら、比較した相手を傷つける表現を避けながら、意思を明確にできます。
担当者との相性が合わない場合
件名:今後の転職支援について
〇〇様
これまで求人のご紹介やご支援をいただき、ありがとうございます。
今後の転職活動について改めて検討した結果、別の転職サービスを中心に活動を進めることにいたしました。
そのため、大変恐縮ですが、今後の求人紹介については終了をお願いできればと思います。
これまでご対応いただき、ありがとうございました。
「担当者と相性が悪かった」と正面から批判する必要はありません。
もちろん、求人の方向性が合わないなど改善してほしい点を伝えたい場合は具体的に話しても構いませんが、もう利用しないと決めているなら、相手を評価する文章より、自分が今後どうするかを伝えるほうが簡潔です。
なお、サービス自体には満足していて担当者だけが合わない場合、退会ではなく担当変更を相談できるケースもあります。
たとえば、「求人自体は魅力的だけれど、連絡頻度が合わない」「希望条件がうまく伝わっていない」と感じているだけなら、サービス全体をやめる前に調整できる可能性があります。
一方で、やり取りそのものが強いストレスになっているなら、無理に関係を続ける必要はありません。
転職活動を一時休止する場合
件名:求人紹介一時休止のお願い
〇〇様
いつも求人をご紹介いただき、ありがとうございます。
今後のキャリアについて改めて考えた結果、転職活動を一時休止することにいたしました。
そのため、新規求人のご紹介について、いったん停止していただけますでしょうか。
転職活動を再開する際には、改めてご相談できればと思います。これまでご対応いただき、ありがとうございました。
ここで知っておきたいのが、求人辞退・利用終了・一時休止は別物だということです。
第一志望の最終面接へ集中したいだけなら、新しい求人紹介を一時的に止めてもらう方法もあります。
反対に、今後利用する予定がないのであれば、曖昧に「休止」とせず、利用終了の意思を伝えたほうが分かりやすいでしょう。
私自身、働きながら転職活動をしていた頃は、仕事で疲れている時期に新着求人が増えるほど「全部確認しなきゃ」と焦っていました。
でも、求人が多いことと、転職活動が前へ進むことは必ずしも同じではありません。
疲れて判断が雑になっていると感じるなら、一時的に情報量を減らすのも転職活動の立派な管理方法だと私は考えています。
どの転職エージェントを残す?5つの基準で比較する

求人件数だけで決めず、「自分の転職判断をどれだけ前に進めてくれるか」で比較するのがおすすめです。
転職支援をしていると、「求人をたくさん送ってくれる会社を残すべきですか?」と聞かれることがあります。
でも、求人が50件届いても応募したいものが2件しかないなら、10件中5件が希望に近い担当者のほうが役立つ可能性があります。
私なら、次の5項目で比較します。
比較するポイント 確認したいこと
求人の適合率 紹介求人のうち、実際に応募したいと思える割合が高いか
企業情報の深さ 求人票だけで分からない募集背景や仕事内容を説明できるか
希望条件の理解度 年収・仕事内容・働き方など、自分の優先順位を反映しているか
レスポンス 質問や日程調整への連絡が転職活動のスピードに合っているか
選考調整力 面接日程や他社選考との兼ね合いを踏まえて動いてくれるか
私は特に、「求人の適合率」と「企業情報の深さ」を重視します。
希望条件を伝えているのに方向の違う求人ばかり届く状態では、件数が多くても確認作業が増えるだけだからです。
逆に「なぜこの求人を紹介したのか」「あなたの経験ならどこが評価されそうか」まで説明できる担当者なら、応募するかどうかの判断材料が増えます。
これは担当者側の実務を考えても重要です。
求職者から「年収500万円以上」だけではなく、「残業時間を下げたい」「マネジメントより専門性を高めたい」など優先順位を共有してもらえれば、紹介する求人の方向性を絞りやすくなります。
だから私は、複数利用で残すエージェントを決めるとき、知名度だけではなく「自分の条件を理解した提案になっているか」を見てほしいと考えています。
求人数ではなく「判断に使えた求人」を数える
ここで、もう一つおすすめしたい見方があります。
単純な紹介求人数ではなく、「応募を検討できるレベルだった求人が何件あったか」を見てみてください。
たとえば、A社から30件、B社から10件の求人を紹介されたとします。
一見するとA社のほうが充実しているように見えますが、応募したいと思えた求人がA社2件、B社5件なら、あなたにとってはB社のほうが効率的かもしれません。
転職エージェントを絞るときは、量ではなく「判断に役立った情報量」で見る。
これは、仕事をしながら限られた時間で転職活動を進める人ほど意識してほしいポイントです。
自分の優先順位を言い直してくれる担当者も強い
私は、希望条件をただ聞くだけではなく、「つまり今回は、年収アップより残業時間を減らすことが優先ですね」と整理して返してくれる担当者も信頼しやすいと考えています。
転職活動中は、自分でも希望条件が揺れます。
求人を見るうちに、「年収は下げたくないと思っていたけれど、実は休日のほうが重要だった」と気づくこともあります。
その変化まで踏まえて提案してくれる担当者なら、単なる求人紹介ではなく、転職判断そのものを支えてくれる可能性があります。
メール・電話・無視のどれで転職エージェントを断る?
通常の求人紹介やサービス利用を断る場合はメールで構いません。面接直前や内定辞退など、急ぎの場合は電話を優先します。
JAC Recruitmentの2026年4月22日更新記事では、転職エージェントへの断りの連絡は基本的にメールで構わないと説明されています。
そのため、次のようなケースなら、まずメールで伝えて問題ありません。
- 求人紹介を止めたい
- エージェントの利用を終了したい
- 転職活動を一時休止したい
一方、面談や面接の日程が迫っている場合、メールへの返信がない場合、内定を辞退する場合など、迅速な対応が必要なケースでは電話が適しています。
特にJAC Recruitmentは、内定辞退については早めに電話・メールで連絡することをポイントとして挙げています。
判断基準はシンプルで、「相手がすぐ動く必要がある内容か」です。
新しい求人紹介を止めるだけならメールで十分でも、翌日に企業との面接があるなら、メールを送っただけで安心せず、必要に応じて電話でも連絡したほうが状況を共有しやすくなります。
そして、できれば避けたいのが何も伝えずに連絡を無視することです。
仕事で疲れ切っていると、「転職エージェントのメールまで返す余裕がない」と感じる日もありますよね。私も転職活動中、仕事から帰って大量の連絡を見るだけで疲れてしまった経験があります。
数日返信できないことまで必要以上に気にする必要はありません。
ただ、「もう利用しない」と決めた後も無期限に放置すると、担当者側は転職活動を継続しているのか判断できず、求人紹介や連絡が続く可能性があります。
一通だけでも終了を伝えておけば、担当者だけでなく、自分自身も不要な連絡対応から離れやすくなると私は考えています。
「何日も返信していないから、今さら連絡しづらい」と感じている方もいるかもしれません。
その場合でも、「ご連絡が遅くなり申し訳ありません。今後の転職活動を検討した結果、求人紹介を終了していただきたくご連絡しました」と伝えれば十分です。
返信できなかった期間について長々と事情説明するより、現在の意思を明確にするほうが大切です。
引き止められたらどう返す?
断った後に「もう少し求人を紹介させてください」「理由を詳しく教えてください」と言われる場合もあります。
そのときも、すでに結論が出ているなら長く説明する必要はありません。
「ご提案ありがとうございます。ただ、今後は他社で進んでいる選考に集中すると決めておりますので、今回は求人紹介を終了していただければと思います」
このように、お礼を伝えたうえで同じ結論を繰り返せば十分です。
JAC Recruitmentの内定辞退に関する解説でも、辞退後にやり取りが続く場合でも、自分の意思を貫くことがポイントとして紹介されています。
相手を納得させるための完璧な理由を探すより、自分の意思を曖昧にしないことを優先しましょう。
私が相談を受ける中でも、「相手が納得する理由を考えなければ」と悩む方は少なくありません。
でも、転職サービスの利用を続けるかどうかは、担当者との討論で決めるものではありません。
すでに結論が出ているなら、「ありがとうございます。ただ、今回は終了をお願いします」と繰り返すだけでも意思は伝わります。
応募中の企業がある場合はどうする?断る前の注意点

転職エージェントを断る前に、「企業名・応募経路・選考段階・次の日程・回答期限」を確認してください。
複数利用で最も注意したいのは、エージェントの契約や登録そのものより、そのエージェント経由で動いている選考です。
すでに企業へ応募している場合、「エージェントの利用をやめます」と伝えるだけではなく、その企業の選考を続けるのか、辞退するのかも担当者へ確認しましょう。
サービスや選考状況によって扱いは異なるため、応募中の案件だけを残せるかどうかは利用している転職エージェントへ個別確認するのが安全です。
複数利用では、同一企業への重複応募にも注意が必要です。
マイナビ転職の2026年7月1日更新記事では、複数エージェントを利用する際、利用している事実を担当者へ伝えることが重要と説明されています。
パソナキャリアも複数利用の注意点として、重複応募やスケジュール管理への配慮を挙げています。
たとえば、
「AエージェントからX社へ応募済み」
「その後、Bエージェントから同じX社を紹介された」
という場合です。
このとき、Bエージェントのほうが良さそうだからと、同じ企業へもう一度応募するのではなく、「すでに別経路で応募しています」と伝えましょう。
私は、Excelでもメモアプリでもいいので、最低限次の5項目を一覧にしておくことをおすすめします。
- 企業名
- 応募経路
- 現在の選考段階
- 次の面接・連絡予定
- 内定などの回答期限
難しい管理ツールは必要ありません。
この5項目が見えるだけでも、「どこから応募したか分からない」「同じ会社を別のエージェントから紹介された」という混乱を防ぎやすくなると考えます。
できれば、企業名を見た瞬間に「どの経路で応募しているか」が分かる状態にしておくのが理想です。
応募数が増えてから記憶だけで管理しようとすると、「紹介された記憶はあるけれど応募したか分からない」という状態になりやすいためです。
他社で内定が出ても、すぐ全部断るとは限らない
また、他社ですでに内定が出ていても、回答期限までは確認してください。
「内定が出たから、ほかのエージェントを全部断ろう」と急ぐのではなく、本当にその内定を承諾する意思が固まっているかを先に整理することが大切です。
まだ第一志望の選考が残っているなら、現在の状況を双方の担当者へ共有し、選考日程について相談する余地もあります。
内定をもらった瞬間は、長かった転職活動から解放されたように感じて、「もうここでいいか」と決めたくなることがあります。
私も転職活動に苦戦した経験があるので、この気持ちはすごくよく分かります。
ただ、疲れているときほど、最初に転職しようと思った理由まで一度思い出してください。
残業時間、人間関係、仕事内容、年収、勤務地、将来性など、自分が変えたかった条件と内定先が合っているかを確認したうえで、他社選考を終わらせるほうが後悔を減らしやすいと私は考えています。
「退会」と「選考辞退」を同時に考えない
ここは見落とされやすいポイントです。
エージェントそのものの利用を終了したい気持ちと、そのエージェント経由で応募した企業の選考を辞退したい気持ちは、必ずしも同じではありません。
たとえば、「新規の求人紹介はいらないけれど、すでに一次面接を通過したY社の選考は続けたい」というケースもあります。
その場合は、一方的に「退会します」とだけ伝えるのではなく、
「新規の求人紹介は終了したいのですが、現在選考中のY社については引き続き選考を希望しています。対応可能でしょうか」
と確認するほうが状況を整理しやすくなります。
サービスごとに対応は異なるため、ここは自己判断で決めず、担当者へ確認してください。
複数利用の断り方で大切なのは「担当者への遠慮」より「活動の整理」
ここからは、転職アドバイザーとしての私の考えです。
転職エージェントを断れない人の多くは、サービスそのものより「担当者に申し訳ない」という気持ちで迷っています。
職務経歴書を添削してくれた。
面接対策をしてくれた。
自分のために求人を探してくれた。
そう考えると、「他社にします」と言うのは心苦しいですよね。
特に、職場で人間関係に気を遣い続けて疲れている人ほど、転職活動でも「相手を不快にさせたくない」と、自分の希望より相手への配慮を優先してしまうことがあります。
でも、転職活動の目的は、すべての担当者に気に入られることではありません。
自分が納得して働ける会社を選ぶために、必要な支援を使うことです。
複数の担当者と話して初めて、
「年収より残業時間を優先したい」
「求人件数より企業情報の詳しさが大切だった」
「自分は大手より裁量のある会社を探したい」
と気づくこともあります。
私は、こうして基準が見えてきたなら、利用するサービスを整理することは転職軸が具体化してきた一つのサインだと捉えています。
最初は「今の会社を辞めたい」という気持ちだけで動き始めても、複数の求人や担当者と接する中で、「次の会社では何を変えたいのか」が少しずつ言葉になります。
これは、転職活動が進んでいる証拠でもあります。
そして、「断る」と一言でまとめないことも大切です。
紹介された求人だけ希望と違うなら、求人を辞退する。
今は選考に集中したいだけなら、求人紹介を一時休止する。
担当者だけ合わないなら、担当変更を相談する。
今後そのサービスを使わないなら、利用終了を伝える。
このように分ければ、必要以上に「全部やめるか、全部続けるか」で悩まずに済みます。
エージェント整理は「時間の再配分」と考える
私が特に伝えたいのは、転職エージェントを減らすことは、単に連絡先を整理するだけではないということです。
使うエージェントを4社から2社へ減らせば、その分、求人メールを確認する時間、面談する時間、返信する時間も減らせます。
そこで生まれた時間を、第一志望企業の研究や面接準備、職務経歴書の改善に使えるなら、転職活動全体ではプラスになる可能性があります。
つまり、「どのエージェントを残すか」という問いは、実は限られた転職活動時間をどこへ使うかという問いでもあるのです。
これは特に、毎日の残業で帰宅が遅い人や、休日まで仕事の疲れを引きずっている人ほど重要だと私は考えています。
転職するために始めたエージェント利用で、さらに疲れ切ってしまっては本末転倒だからです。
断ることより「目的を見失うこと」のほうが怖い
個人的には、転職エージェントを断ること自体より、担当者への遠慮によって自分の転職軸を見失うほうが避けたいと感じています。
「せっかく紹介してもらったから応募しないと悪い」
「面接対策までしてくれたから、この会社に決めたほうがいいのかな」
そんな気持ちだけで応募先や転職先を決める必要はありません。
支援への感謝と、自分の意思決定は分けて考えて大丈夫です。
感謝しているからこそ、曖昧に連絡を途絶えさせるのではなく、「ここまでありがとうございました。今後は別の方法で進めます」と伝える。
そのほうが、お互いに次へ進みやすいと私は考えます。
特に残業や人間関係に疲れ、やっとの思いで転職活動を始めた人には、エージェント対応でもさらに消耗してほしくありません。
転職エージェントは転職先を決める人ではなく、あなたの判断を支える存在です。
使う会社を絞ることも、求人を断ることも、必要なら活動を休むことも、最終的には自分の転職目的から決めて大丈夫です。
まとめ
複数利用中の転職エージェントを断るなら、他社で具体的な選考が始まり、今後使うエージェントが固まった段階で、早めに伝えるのが一つの目安です。
JAC Recruitmentは最初に2〜3社程度を比較し、面接へ進む段階で1〜2社へ絞る方法を紹介しています。パソナキャリアは初期登録を3〜5社程度の目安とし、マイナビ転職も最初は2〜3社、最終的には1〜2社へ絞る方法を紹介しています。
断るときの基本は、「感謝・理由・辞退の意思」の3つです。
他社で選考が進んだ、他社で内定が決まった、利用するエージェントを1社に絞ったなど、現在の状況を簡潔に伝えれば十分です。
通常の利用終了ならメールで構いませんが、面接直前や内定辞退など急ぎの場合は、電話も使って早めに連絡しましょう。
また、断る前には応募済み企業と応募経路を必ず確認してください。
エージェント選びでは求人件数だけを見るのではなく、求人の適合率、企業情報の深さ、希望条件の理解度、レスポンス、選考調整力まで比較すると、自分に必要なサービスを判断しやすくなります。
そして、「利用終了」「求人紹介の一時停止」「担当変更」「個別求人の辞退」は、それぞれ別の選択肢です。
全部を続けるか、全部をやめるかの二択ではありません。
感謝は伝える。でも、担当者への遠慮だけで合わないサービスを使い続けない。
空いた時間を企業研究や面接準備へ回し、自分が納得できる転職先を選ぶことのほうが大切です。
転職活動の主役は、あなたです。
よくある質問
転職エージェントをメールだけで断っても大丈夫?
通常の求人紹介停止やサービス利用終了なら、基本的にはメールで構いません。
JAC Recruitmentも、通常の断りはメールで問題ないと説明しています。ただし、面接直前や内定辞退など迅速な連絡が必要な場合は、電話を優先したほうがよいでしょう。
「メールだと失礼なのでは」と心配する必要以上に、早めに意思を伝えることを意識してください。
他社で内定した場合は何と伝えればいい?
「他社経由で内定をいただき、入社を決めたため転職活動を終了します」と簡潔に伝えれば十分です。
そのエージェント経由で選考中の企業がある場合は、利用終了と同時に、それぞれの選考を辞退するのかも確認しましょう。
なお、まだ内定を承諾するか迷っている段階なら、転職活動そのものを終了する前に、回答期限や残っている選考を整理してから判断することをおすすめします。
転職エージェントから引き止められたら断ってもいい?
すでに利用終了を決めているなら、意思を改めて明確に伝えて構いません。
「ご提案ありがとうございます。ただ、他社の選考に集中すると決めておりますので、今回は求人紹介を終了してください」と、感謝と結論を短く伝えれば十分です。
相手を納得させる完璧な理由を作る必要はありません。結論が変わらないのであれば、丁寧に同じ意思を伝えましょう。
夏目結衣
若手専門転職アドバイザー


コメント