転職エージェントの面談とは?料金・流れ・質問・準備を初めて向けに解説

オンラインで転職エージェントのキャリアアドバイザーと初回面談を行い職歴と希望条件を整理する会社員 転職活動

転職エージェントの初回面談は、原則無料で経歴と希望を整理し、転職方針や求人選びの判断軸をつくる相談の場です。

採用面接とは目的が異なり、「完璧な転職理由」や「応募したい会社」を決めてから参加する必要はありません。ただし、職歴や転職理由、次の職場で変えたいことを簡単に整理しておくと、限られた面談時間をより有効に使えます。

こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!

初めて転職するときは、「転職エージェントへ登録すれば、あとは担当者が全部進めてくれるの?」と考えてしまいがちです。

実際、JobQにも「転職エージェントに連絡すれば、転職の準備は特にしなくてもいいのか」という趣旨の相談が寄せられており、履歴書・職務経歴書の準備や、転職理由と希望条件を共有する重要性が回答されています。

転職エージェントは、転職活動を丸投げするサービスではなく、自分一人では整理しにくいキャリアや求人選びを専門家と一緒に進めるサービスと考えると分かりやすいでしょう。

2025年9月29日に公開されたdodaの解説では、面談はキャリアの方向性や転職で実現したいことをすり合わせる時間とされています。JAC Recruitmentも2026年6月30日更新の記事で、求人紹介だけでなく経験を棚卸しし、次の選択肢を整理する「戦略会議」と位置付けています。

リクルートエージェントも2026年8月12日更新の記事で、経験・スキル、価値観、転職理由、希望条件を理解し、適切な求人紹介や転職支援につなげることが面談の目的だと説明しています。

つまり、初回面談の目的は「求人を何件もらえるか」だけではありません。自分の経験が転職市場でどう見られるのか、何を優先して次の会社を選ぶのかを整理することにも大きな意味があります。

この記事では、転職エージェントの初回面談で何をするのか、料金はいくらなのか、何を聞かれるのか、面談前に何を準備するのかまで、初めて転職する方にも分かるように整理します。

  1. 転職エージェントの初回面談とは?採用面接との違いは?
    1. 登録すれば必ず面談・求人紹介を受けられるわけではない
  2. 転職エージェントの面談は無料?料金がかからない理由は?
  3. 転職エージェントの初回面談の流れは?何を聞かれる?
    1. 面談時間は30分?90分?
    2. オンライン・電話・対面のどれで行う?
  4. 転職エージェント面談前の準備は?履歴書・服装とMust/Want/NG
    1. 希望条件は「Must/Want/NG」の3段階に分ける
    2. 面談の服装はスーツでなくてもいい?
  5. 転職エージェントの面談では本音をどこまで話す?キャンセル・担当変更も解説
    1. 経歴・実績・年収は正確に伝える
    2. 他の転職エージェントを使っていることも伝えていい
    3. 面談をキャンセル・日程変更したいときは?
    4. 担当キャリアアドバイザーと合わなかったら?
  6. 転職エージェントの初回面談を成功させるには?3つの判断軸で振り返る
    1. 紹介された求人はその場で応募しなくていい
    2. 自分では考えていなかった求人を勧められたら理由を聞く
    3. 筆者の考察|良い面談は「求人の数」より判断軸が増えたかで見る
    4. まとめ|初回面談は「求人をもらう場」より「転職の判断軸をつくる場」
  7. よくある質問
    1. 転職エージェントの面談では何を聞かれますか?
    2. 転職エージェントの面談はどんな服装で行けばいいですか?
    3. まだ転職すると決めていなくても面談できますか?

転職エージェントの初回面談とは?採用面接との違いは?

転職エージェントの初回面談とは、これまでの経験と現在の悩み、これから希望する働き方をキャリアアドバイザーと整理し、転職活動の方向性を決める時間です。

企業の採用面接が「採用するかどうか」を判断する場なのに対し、エージェント面談は「どんな選択肢があり、何を基準に求人を選ぶか」を整理することが中心です。

dodaでは、職務経験やスキル、希望する働き方などを把握したうえで、求人提案やキャリアの方向性を考えると説明しています。面談では、転職市場や業界動向などの情報提供を受ける場合もあります。

リクルートエージェントも、転職意思が完全に固まっていない状態で相談できるとしています。場合によっては「今すぐ転職するより、現在の会社でもう少し経験を積んだほうがよい」という方向性が示されることもあります。

だから、「転職すると決めてから登録しなければ」と構えなくても大丈夫です。

むしろ、初めて転職を考えた段階では、「会社を辞めたい」という感情と「次に何をしたいか」がまだ分離できていないことも珍しくありません。

私自身も激務や人間関係に疲れていたころは、「とにかく今の環境から離れたい」という気持ちが先に立ち、次の会社で何を実現したいのかまで考えられていませんでした。

そこで初回面談で大切なのは、いきなり応募企業を決めることではなく、今の仕事の何がつらく、次は何を変えたいのかを言葉にすることだと私は考えています。

たとえば、「営業という仕事そのものが嫌なのか」「営業は続けたいが長時間労働を変えたいのか」では、探す求人がまったく違います。

前者なら職種変更を含めて選択肢を広げる必要がありますが、後者なら営業経験を生かしたまま、労働時間や会社風土を変える方法も考えられます。

「辞めたい」を分解し、「次の会社を選ぶ条件」に変えていく。ここに、転職エージェントと話す意味があります。

初回面談を採用面接のように考えると、「ちゃんとした転職理由を言わなければ」「弱みを見せてはいけない」と身構えてしまいます。

しかし、面談で本当に必要なのは、きれいな回答を暗記することではありません。自分だけでは整理しにくい悩みや条件を持ち込み、担当者との対話で具体化していくことです。

登録すれば必ず面談・求人紹介を受けられるわけではない

ここは、初めて利用する方が誤解しやすいポイントです。

転職エージェントへ登録したからといって、必ず面談や求人紹介を受けられるとは限りません。

リクルートエージェントは、求人状況によってはキャリアアドバイザーとの面談が難しい場合があると案内しています。

JAC Recruitmentも、経験や希望によって紹介できる求人がなく、サポートが難しい場合があると公式サービス案内に明記しています。2026年9月1日更新の解説でも、希望条件に合う求人がないことや、エージェント側の対応状況などによって支援が難しくなるケースが紹介されています。

これは「あなたに価値がない」という意味ではありません。

転職エージェントには、それぞれ得意な業界・職種・年収帯・地域があります。今の条件と、そのサービスが保有する求人が合っていないだけということもあります。

たとえば、ハイクラス求人を中心に扱うサービスと、20代の未経験転職を多く扱うサービスでは、登録後に紹介できる求人の範囲が異なるのは自然です。

もし紹介が難しいと言われた場合は、希望条件を全部下げるのではなく、「何が理由で紹介が難しいのか」を確認し、別のエージェントや求人サイトも含めて探し方を変えるほうが現実的です。

私は、ここで必要以上に落ち込まないことも大切だと考えています。エージェント一社の求人保有状況と、あなた自身の市場価値は同じものではないからです。


転職エージェントの面談は無料?料金がかからない理由は?

一般的な転職エージェントの職業紹介サービスでは、求職者が初回面談や求人紹介の利用料金を支払うことは原則ありません。

職業安定法第32条の3第2項では、有料職業紹介事業者について、厚生労働省令で定める例外を除き、求職者から手数料を徴収してはならないとされています。

厚生労働省は、職業紹介とは明確に区分され、求職者自身が希望して利用する教育訓練などについて別料金を設定できるケースがある一方、求職登録や職業相談など、職業紹介の過程で不可分に提供されるサービスは手数料規制の対象になると説明しています。

そのため、「転職に関係するものなら何でも法律上必ず無料」と広げて考えるのではなく、一般的な転職エージェントの職業紹介・転職支援は原則無料と理解しておくのが正確です。

では、転職者から料金を取らずに、どうやって事業を運営しているのでしょうか。

一般的な人材紹介では、企業へ求職者を紹介し、採用・入社が決まった際などに企業側から紹介手数料を受け取る仕組みがあります。

実際、リクルートエージェントは、紹介した転職希望者が入社した場合に企業から成功報酬を受け取るため、転職希望者から相談料やサービス料を受け取っていないと説明しています。

JAC Recruitmentも、転職・入社確定後に採用企業から紹介手数料を受け取る仕組みを案内しています。

この仕組みを知っておくと、「無料だから何か怪しいサービスなのでは?」という不安はかなり整理できます。

一方で、もう一つ覚えておきたいことがあります。

無料だからといって、担当者の提案をすべてそのまま受け入れる必要はありません。

転職エージェントは求職者を支援する一方、採用企業にも人材を紹介する事業者です。

だからこそ、担当者から市場情報や求人情報をもらいながら、「この会社は自分のMustを満たしているか」「NG条件に当てはまらないか」と、自分自身でも判断する姿勢が大切です。

求人を紹介されたから応募する義務はありませんし、応募した結果として内定が出ても、必ず入社しなければならないわけではありません。

転職エージェントは「代わりに人生を決めてもらう場所」ではなく、判断材料を増やすために使う場所。この距離感を持っておくと、初めてでも振り回されにくくなります。

ここは、エージェント利用で特に大切なポイントです。担当者が詳しいからといって、その人があなたの生活や価値観まで決められるわけではありません。

「専門家の情報を借りること」と「最終判断を任せること」は別です。私は、面談の段階からこの線引きを意識しておくほど、納得感のある転職につながりやすいと考えています。


転職エージェントの初回面談の流れは?何を聞かれる?

初回面談は、登録→事前入力・準備→面談→求人やキャリアの提案→応募するか判断という流れで進むのが一般的です。

dodaも、Web登録後に日程を調整し、初回面談でキャリアや希望条件を確認したうえで、当日または後日に求人紹介やキャリアプランの提案を行う流れを案内しています。

タイミング 主にすること
面談前 登録情報の入力、職歴整理、履歴書・職務経歴書などの準備
面談開始 サービス説明、自己紹介、転職状況の確認
面談中 経歴・実績・スキル、転職理由、希望条件、転職時期を共有
面談後半 キャリアの方向性、市場情報、求人について相談
面談後 求人を確認し、応募するか判断。必要に応じて書類修正や次回相談

面談で特に聞かれやすいのは、「過去・現在・未来」の3つです。

過去は「これまで何をしてきたか」、現在は「なぜ転職を考えているのか」、未来は「次の職場で何を実現したいのか」です。

dodaが紹介している主な確認項目も、転職意向と希望時期、転職理由、キャリアビジョン、これまでの仕事内容・実績・スキル、希望する業界・職種・勤務地・年収・働き方などです。

たとえば、

「法人営業を5年間担当してきた。営業そのものは続けたいが、現在は長時間労働が続いている。次も営業職を中心に考えつつ、働く時間を改善したい」

ここまで整理できれば、初回面談の材料として十分です。

さらに担当顧客の種類や営業スタイル、売上目標、チーム内での役割などを話せれば、どんな求人で経験を生かせるのかも判断しやすくなります。

「5年後にどうなりたいですか?」と聞かれて明確な答えが出てこなくても問題ありません。

「まだ業界までは決めていない」「今は残業を減らすことを優先したい」など、決まっている範囲を正直に伝えるほうが話を進めやすくなります。

特に初めての転職では、最初から「業界・職種・年収・働き方・キャリアビジョン」を全部決められる人のほうが少ないでしょう。

分からないことを無理に埋めるより、決まっていることと決まっていないことを分けるほうが、担当者も質問しやすくなります。

面談時間は30分?90分?

面談時間は転職エージェントによって異なります。

dodaはキャリアアドバイザーとの面談について30~60分前後で行われることが多いとしています。

リクルートエージェントも2026年8月12日更新の記事で、30分~1時間程度を目安とし、キャリアの方向性や希望が固まっていない場合は長引くことがあるため、時間に余裕を持つよう案内しています。

一方、JAC Recruitmentは2026年6月30日更新の記事で、初回面談の目安を60~90分程度としています。

時間が違うのは不自然ではありません。

対象となるキャリア層や面談方法、相談内容、経歴の複雑さなどによって必要なヒアリング量は変わるためです。

転職回数が複数回ある人、管理職経験がある人、複数の職種を経験している人などは、経歴の整理だけでも一定の時間が必要になる場合があります。

逆に、希望職種や条件が明確で、職務経歴書も整理されていれば、比較的短時間で求人提案へ進むこともあるでしょう。

初回面談の日は、面談終了直後に別の予定を入れるより、少し余裕を持ってスケジュールを組んでおくと安心です。

※画像はAIによるイメージ

オンライン・電話・対面のどれで行う?

現在はオンラインや電話による面談も広く利用されています。

dodaではキャリアカウンセリングを原則オンラインまたは電話で実施すると案内しています。リクルートエージェントも、対面に加えて電話・オンライン面談を行う転職エージェントが多数あると説明しています。

在職中で平日に移動時間を確保しにくい方にとって、オンライン面談は使いやすい方法です。

仕事が終わったあとに自宅から参加できれば、エージェントの拠点まで移動する時間を減らせます。応募前の情報収集という意味でも、在職中の人とは相性のよい方法です。

ただし、自宅以外から参加するときは、現職の同僚に転職活動の話を聞かれない環境を選びましょう。

転職理由や給与、上司との関係なども話す可能性があるため、私は「通信環境が良いこと」以上に、安心して本音を話せる場所であることを重視したほうがいいと考えています。

会社の会議室やオフィス周辺のカフェなど、誰かに聞かれる可能性がある場所では、本当に困っていることを話しにくくなります。

面談は採用面接ではないからこそ、取り繕うよりも安心して話せる環境をつくることが大切です。


転職エージェント面談前の準備は?履歴書・服装とMust/Want/NG

面談前の準備で重要なのは、立派な回答を暗記することではありません。

自分の経歴と希望を、担当者が質問できる程度まで見える化しておくことです。

最低限、次の4点をメモしておくと初回面談が進みやすくなります。

  • これまでの会社名・在籍期間・仕事内容・担当業務・実績
  • 転職を考え始めた理由と、今の職場で困っていること
  • 次の会社で変えたい条件と、できれば維持したい条件
  • 転職希望時期と、面談で聞いておきたいこと

dodaも、転職時期が具体的に決まっていない場合でも、職務経歴を箇条書きや大枠で整理しておくと面談がスムーズになると案内しています。

履歴書や職務経歴書も、サービス側から提出を求められている場合は準備しましょう。

ただし、最初から100点の職務経歴書を自力で完成させようとして、面談予約そのものを先延ばしにする必要はありません。

会社名、在籍期間、担当業務、実績、身につけたスキルなどを整理し、書けないところは「ここを相談したい」と持ち込む方法でも大丈夫です。

初回面談前に完璧を求めすぎると、「職務経歴書が完成していないから登録できない」「志望業界が決まっていないから相談できない」と動けなくなってしまいます。

私自身、転職活動に苦戦したときは、「もっと考えてから動こう」と準備に時間を使いすぎたことがありました。

でも転職活動では、考えてから情報を集めるだけでなく、情報を集めながら考えを修正していくことも大切です。

初回面談は、その最初の仮説検証の場として使ってよいと私は考えています。

希望条件は「Must/Want/NG」の3段階に分ける

私が初回面談前の準備として特におすすめしたいのが、希望条件をMust/Want/NGに分ける方法です。

分類 意味 例
Must 転職するなら必ず満たしたい条件 転勤なし、一定の勤務地、希望職種など
Want できれば実現したい条件 年収アップ、在宅勤務、休日数など
NG 次の職場では避けたい条件 恒常的な長時間労働、頻繁な転勤など

たとえば、「残業を減らしたい」だけでは、担当者もどこまでを許容範囲と考えればよいのか判断しにくくなります。

「残業時間を最優先で改善したいのでMust」「在宅勤務はあればうれしいのでWant」「全国転勤はNG」というように分けると、求人を見る基準がかなり明確になります。

さらに一歩踏み込むなら、なぜその条件が必要なのかまで言葉にしてください。

「残業を減らしたい」の背景が、体力的な負担なのか、家族との時間なのか、資格取得の勉強時間なのかによって、合う働き方は変わります。

年収アップも同じです。

生活上必要な最低額があるのか、現在の仕事量に対して評価が低いと感じているのか、将来のキャリアアップを優先しているのかで、転職先を選ぶ判断は変わります。

たとえば年収だけを上げようとすると、責任範囲や労働時間も増える求人が候補に入るかもしれません。

一方で「生活に必要な年収は維持しつつ、働く時間を改善したい」が本音なら、単純な年収アップより労働条件を優先したほうが本人の目的に合う可能性があります。

私は、求人条件そのものよりも、「その条件がなぜ必要なのか」を担当者と共有できるかどうかが面談の精度を左右すると考えています。

ここまで整理できると、担当者から「その条件ならA社よりB社のほうが近い」「年収を優先すると勤務地の選択肢が狭くなる」といった具体的な提案を受けやすくなります。

面談の服装はスーツでなくてもいい?

転職エージェントとの面談は企業の採用面接ではないため、必ずしもスーツを着る必要はありません。

リクルートエージェントは、担当者との面談は私服でも構わず、リラックスして話せる服装がよいと案内しています。

面接時の服装についてアドバイスを受けたい場合は、実際の面接を想定した服装で参加する方法も紹介しています。

指定がある場合はその案内を優先し、特に指定がなければ清潔感のある服装を選べば十分でしょう。

「スーツではないと評価を下げられるのでは」と不安になる必要はありません。企業の選考ではなく、今後の転職活動について相談する場だからです。

オンラインなら、服以上に通信環境、充電、イヤホン、職務経歴書やメモをすぐ確認できる状態を整えておくと安心です。

画面越しでも落ち着いて話せるよう、事前にマイクやカメラが使えるか確認しておくと、面談開始直後のバタつきも減らせます。


転職エージェントの面談では本音をどこまで話す?キャンセル・担当変更も解説

転職理由や希望条件については、できるだけ本音を共有しつつ、「不満」から「次に必要な条件」へ変換して伝えるのがおすすめです。

「給料が低いと言ったら印象が悪そう」

「上司と合わないと言っていいのかな」

「残業がつらいなんて甘いと思われないかな」

初めての転職では、こうした心配が出てきますよね。

でも、担当者に実際の悩みが伝わらなければ、同じ問題を抱えそうな求人を紹介される可能性もあります。

dodaも、仕事やキャリアへの思い、悩みや希望を率直に共有することを勧めています。

ただし、「上司が嫌い」「給料が安い」「残業が多い」で話を終わらせるのではなく、事実→理由→次に必要な条件の順に整理するのがポイントです。

人間関係なら、「上司と合わない」ではなく、「指示や評価基準が頻繁に変わることに働きにくさを感じている。次は役割と評価基準が比較的明確な職場を重視したい」と変換できます。

残業なら、「残業したくない」ではなく、「恒常的な長時間労働が続いているので、次は継続して働ける勤務環境を重視したい」と整理できます。

給与なら、「給料が安い」だけではなく、「現在の担当業務や責任と処遇にギャップを感じており、経験や役割を評価してもらえる環境を検討したい」と伝えられます。

※画像はAIによるイメージ

この「嫌だったこと→なぜ嫌だったのか→次は何が必要か」という3段階は、求人選びだけでなく、その後の採用面接で転職理由を説明するときにも役立ちます。

感情をごまかす必要はありません。

ただ、過去への不満だけで終わらせず、「だから次はどうしたいのか」まで整理することが大切です。

私は、転職理由がネガティブなこと自体は問題ではないと考えています。

長時間労働、人間関係、評価への不満、仕事内容とのミスマッチなど、転職を考えるきっかけには現職への不満が含まれることも多いからです。

重要なのは、不満があるかどうかではなく、その経験から次の会社選びで何を変えるのかです。

ここを整理できれば、面談が単なる愚痴の時間ではなく、転職条件を設計する時間へ変わります。

経歴・実績・年収は正確に伝える

一方で、職歴、スキル、実績、現在の年収など、事実に関する情報は正確に伝えましょう。

実績を立派に見せるために数字を作ったり、担当していない仕事を自分の成果のように話したりする必要はありません。

dodaも、経歴や実績について誤った情報を伝えると、誤った前提で転職活動が進み、選考や入社後のミスマッチにつながる可能性があると注意しています。

数字を覚えていないなら、「正確な数値は確認が必要」と伝えれば構いません。

担当業務、顧客層、役割、工夫したことなど、確認できる事実から整理していくほうが安全です。

たとえば「売上を大幅に伸ばした気がする」と曖昧な数字を話すより、「既存顧客を中心に担当し、提案方法を見直した。具体的な売上数値は面談後に確認する」と伝えたほうが信頼できます。

転職エージェントとの面談では、見栄を張るよりも、何を確認できていて何が曖昧なのかを分けるほうが、その後の応募書類も作りやすくなります。

他の転職エージェントを使っていることも伝えていい

複数の転職エージェントを使っている場合も、隠す必要はありません。

特に同じ企業へ別々のエージェントから重複応募しないよう、「どの企業へ、どの経路で応募したか」は自分でも管理しておきましょう。

他社ですでに選考が進んでいる場合は、その予定を共有することで応募スケジュールを調整しやすくなります。

転職エージェントは一社に忠誠を示す場所ではありません。

自分に必要な情報や求人へアクセスするために複数サービスを比較し、そのうえで信頼できる担当者と進めていくという使い方で問題ありません。

むしろ、エージェントごとに得意領域や保有求人が違うため、最初は複数のサービスを比較して「自分の希望に近い求人が多いか」「担当者と話しやすいか」を確認する方法もあります。

ただし、応募企業と応募経路の管理は自分で行う必要があります。

面談をキャンセル・日程変更したいときは?

仕事や体調などの事情で面談に参加できなくなった場合は、分かった時点でできるだけ早く連絡しましょう。

JAC Recruitmentも初回面談を辞退する場合について、面談を取りやめる意思と日程調整へのお礼などを伝える例を紹介しています。

理由は必要以上に詳しく説明せず、「諸事情により」といった伝え方でもよいとしています。

予定変更そのものを過度に恐れる必要はありません。

無断で参加しないより、「参加が難しくなったので日程を変更したい」と早めに伝えるほうが、お互いに予定を調整しやすくなります。

在職中なら、急な残業や業務対応で予定が変わることもあります。

転職活動を続ける意思があるなら、単にキャンセルして終わらせず、可能であれば別の日程を相談すると話を再開しやすくなります。

担当キャリアアドバイザーと合わなかったら?

「希望を聞いてくれない」「紹介される求人が大きくずれている」「連絡方法やペースが合わない」と感じる場合もあります。

まずは、「残業時間を優先したい」「この業界を勧める理由を知りたい」など、ずれている部分を具体的に伝えてみましょう。

それでも相性が合わない場合、担当変更を相談できる転職エージェントもあります。

リクルートエージェントも、担当者との相性が合わない場合には、理由と希望を整理したうえで担当変更を申し出る方法を案内しています。

サービスごとに対応方法は異なるため、問い合わせ窓口や利用案内を確認してください。

担当者との相性が悪かったからといって、「転職エージェントというサービス自体が自分に合わない」とすぐ判断する必要もありません。

たとえば、連絡頻度だけが問題なら希望する連絡方法を伝える、求人の方向性がずれているならMust条件を再共有するといった方法で改善することもあります。

一方、希望を何度伝えても反映されない、説明に納得できないという場合は、担当変更や別サービスの利用を検討するのも自然です。


転職エージェントの初回面談を成功させるには?3つの判断軸で振り返る

初回面談の成功を、「何件求人を紹介されたか」だけで判断しないことが大切です。

求人がたくさん出てきても、「自分が何を選べばよいのか」が分からなければ、判断は楽になりません。

反対に、その場で応募できる求人が少なくても、「次の会社では何を最優先にするのか」が明確になれば、その面談には十分意味があります。

私は面談後、次の3つが整理できたかを振り返るのがおすすめだと考えています。

1つ目は「何を変えたいか」。

残業時間なのか、給与なのか、仕事内容なのか、人間関係なのか、勤務地なのか。転職する目的が面談前より少し具体的になっているかを確認します。

2つ目は「何を確かめるか」。

自分の経験で狙える年収、未経験職種へ移れる可能性、業界の求人状況など、次に調べるべき情報が明確になったかを見ます。

3つ目は「次に何をするか」。

職務経歴書を修正する、求人を比較する、応募企業を決めるなど、面談後の具体的な行動が一つ決まっている状態です。

この「変える・確かめる・動く」がそろうと、初回面談が単なる雑談で終わりにくくなります。

ここで私が特に大事だと感じるのは、面談を「求人をもらうイベント」ではなく、自分の転職条件について仮説をつくり、市場情報と照らして修正する時間と考えることです。

たとえば面談前は「年収を上げたい」が最優先だったとしても、求人を見て「年収アップより残業時間の改善を優先したい」と気づくことがあります。

逆に「今の経験では年収を下げないと転職できないかも」と不安だった人が、担当者から経験の評価ポイントを教えてもらい、現年収以上の求人も検討できると分かることもあります。

面談前の考えが変わることは失敗ではありません。

むしろ、情報を得た結果として判断基準が具体的になることこそ、初回面談の大きな成果だと私は考えています。

紹介された求人はその場で応募しなくていい

求人を紹介されると、「担当者が探してくれたから応募しないと悪いかな」と感じる人もいます。

でも、紹介された求人へ応募するかどうかは自分で判断して構いません。

JAC Recruitmentも、紹介された求人へ応募するかどうかは利用者自身が判断すると案内しています。

合わないと思ったら、「仕事内容は魅力的だが全国転勤がMust条件に合わない」「年収は上がるが、働く時間が今より増える可能性があるので見送りたい」と理由を返してみてください。

その情報が、次の求人提案を調整する材料になります。

私は、求人紹介を「正解を一発で当ててもらう作業」と考えないほうがいいと思っています。

最初の求人を見ながら、「これは近い」「ここは違う」と認識を合わせ、自分の条件を具体化していく作業でもあるからです。

特に初回面談直後は、担当者側もあなたの希望を完全に理解できているとは限りません。

紹介された求人に対して具体的なフィードバックを返すことで、「年収より勤務地を優先する人」「業界は広く見たいが職種は変えたくない人」など、担当者側の理解も深まっていきます。

自分では考えていなかった求人を勧められたら理由を聞く

担当者から、希望していなかった業界や職種を提案される場合もあります。

そんなときは、すぐ断る必要も、言われるまま応募する必要もありません。

「なぜ私にこの求人を提案したのか」「私のどの経験が活かせそうなのか」「Must条件とどこが合っているのか」と理由を確認してみてください。

自分では当たり前だと思っていた経験が、別の業界では評価されると分かることもあります。

一方、説明を聞いても自分の希望と違うなら、見送って構いません。

求人検索サイトでは、自分が入力した条件の延長線上で求人を探すことが中心になります。

対してエージェント面談には、自分では思いつかなかった選択肢を提示してもらい、それを自分の基準で検討できるという価値があります。

だからこそ、担当者の提案を全部信じるのでも、全部疑うのでもなく、「なぜそう考えたのか」を聞く姿勢が大切です。

ここには、転職エージェントを利用する独特の価値があります。

自分一人で求人検索をしていると、「現在と同じ業界・同じ職種」など、自分が知っている範囲から探しがちです。

担当者から違う選択肢が出たときに理由を聞けば、自分の経験のどこが別業界でも通用するのかを知るきっかけになります。

筆者の考察|良い面談は「求人の数」より判断軸が増えたかで見る

ここからは私見ですが、転職エージェントの初回面談を評価するときは、紹介された求人数よりも面談前より自分の判断がしやすくなったかを見るのが大切だと考えています。

転職活動を始めたばかりのころは、「今の会社がつらい」「もっと条件のよいところへ行きたい」という感覚が先行しやすいものです。

でも実際に求人を比較し始めると、給与、仕事内容、勤務地、残業時間、休日、企業規模、キャリアの将来性など、すべてを同時に満たす求人ばかりではないことに気づきます。

そこで必要になるのが優先順位です。

年収が少し上がる代わりに残業も増える求人と、年収はほぼ同じでも勤務時間を改善できる求人があったとき、どちらを選ぶかは人によって違います。

このとき「年収が高いほうが良い求人」と一律に決めることはできません。

だから私は、良い担当者かどうかを見るときも、「求人をたくさん送ってくれるか」だけではなく、なぜその求人を紹介したのかを説明してくれるか、こちらの条件を一緒に整理してくれるかを確認したほうがよいと考えています。

一方で、求職者側もすべてを担当者任せにしないことが重要です。

「どんな会社が自分に合いますか?」と完全に答えを預けるのではなく、「私は残業を減らしたい。でも年収は大きく下げたくない。この条件ならどんな選択肢がありますか?」と具体的に相談すると、面談の質は上がりやすくなります。

今後もオンライン面談を利用しやすい環境では、エージェントへ相談する心理的・時間的なハードルは下がりやすいでしょう。

だからこそ、登録すること自体をゴールにせず、面談で得た情報を使って自分の判断基準を更新していくことが重要だと思います。

まとめ|初回面談は「求人をもらう場」より「転職の判断軸をつくる場」

転職エージェントの初回面談は、採用企業に評価されるための面接ではありません。

これまでの経歴、転職を考えた理由、希望する働き方を整理し、「次の会社を何で選ぶか」をキャリアアドバイザーと考えるための時間です。

一般的な職業紹介サービスでは、求職者から手数料を徴収することは法律上原則として制限されており、大手転職エージェントも転職支援サービスを無料で提供しています。

ただし、サービス範囲や支援条件は各社で異なるため、利用時の案内は確認してください。

面談時間は一律ではなく、dodaでは30~60分前後、リクルートエージェントでは30分~1時間程度、JAC Recruitmentでは60~90分程度が目安とされています。

面談前には、職歴と転職理由を簡単に整理し、希望条件をMust/Want/NGに分けてみてください。

そして、今の職場への不満が転職のきっかけでも、それを隠す必要はありません。

「嫌だったこと→なぜ嫌だったのか→次に必要な条件」へ変換できれば、「今の会社から離れたい」という気持ちが、「次はこういう会社を選びたい」という具体的な判断基準に変わっていきます。

私は、初回面談が終わった時点で、「自分は何を変えたいのか」が一つでも面談前より明確になっていれば、大きな前進だと考えています。

転職するか決め切れていなくても、やりたい仕事が明確でなくても構いません。

まずは「今の働き方で、次はこれだけは変えたい」と思うことを一つ言葉にするところから始めてみてください。

転職エージェントは、あなたの代わりに人生を決める場所ではありません。

でも、自分一人では見えにくかった選択肢や、市場から見た経験の評価を知り、転職するかどうかを含めて考える材料を増やす場所としては活用できます。

「まだ応募するか分からないから面談する意味がない」と考えるのではなく、応募するかどうかを判断できる状態になるために面談する。そんな使い方も十分ありです。


よくある質問

転職エージェントの面談では何を聞かれますか?

主に、これまでの仕事内容・実績・スキル、転職理由、転職希望時期、希望する業界・職種・勤務地・年収・働き方などを聞かれます。

完璧な答えを準備する必要はありません。「まだ業界は決めていない」など、決まっていないこともそのまま伝え、担当者と一緒に整理していけば大丈夫です。

特に初回面談では、「これまで何をしてきたか」「なぜ転職を考えているか」「次は何を変えたいか」の3点を整理しておくと話しやすくなります。

転職エージェントの面談はどんな服装で行けばいいですか?

企業との採用面接とは異なるため、必ずしもスーツである必要はありません。

リクルートエージェントも担当者との面談について私服で構わないと案内しています。指定がある場合はその案内を優先し、特に指定がなければ清潔感があり、落ち着いて話せる服装を選ぶとよいでしょう。

オンライン面談の場合は、服装だけでなく通信環境やイヤホン、手元の職務経歴書やメモも準備しておくと安心です。

まだ転職すると決めていなくても面談できますか?

転職意思が固まっていない段階でも相談できる転職エージェントがあります。

リクルートエージェントやdodaも、転職を迷っている段階からキャリアについて相談できると案内しています。

今すぐ転職するべきか、現職で経験を積むべきかを含めて考える目的で面談を利用する方法もあります。

「転職する」と決めるためではなく、「転職したほうがよいのか、現職に残るほうがよいのかを判断する材料を集める」目的でも面談は活用できます。

執筆:夏目結衣(若手専門転職アドバイザー)

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