営業職の転職エージェントは、総合型で求人市場を広く見て、営業特化型で経験と応募先を深掘りする使い分けが実践的です。
こんにちは!転職アドバイザーの夏目結衣です。毎日遅くまでの残業や、しんどい人間関係…本当にお疲れ様です。私もかつて「このままでいいのかな」と悩みながら、限界まで無理をして働いていた時期があるので、そのモヤモヤ痛いほどわかります。このブログでは、キレイごと抜きのリアルな葛藤や、エージェント業界のぶっちゃけ話も交えながら、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのヒントを親身にお届けしますね!
「営業職に強い転職エージェントはどこ?」「営業特化型と大手総合型なら、どちらを使うべき?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
2026年9月2日に更新されたキャリアトラスでは、営業職向け転職エージェントを20代未経験向け・総合型・ハイクラス向け・営業特化型などに分類して紹介。同じく2026年9月2日更新のOUTSIDEMAGAZINEでは、営業職向けとして19社が比較されています。
2つの比較情報を見比べると、掲載サービスだけでなく、求人件数や面談回数などの数値にも違いがあります。
そこでこの記事では、単純な「おすすめランキング」にはせず、元記事に登場した中から特徴の異なる8社を同じ基準で比較します。
先に大切な点をお伝えすると、掲載されている「求人○万件」「書類通過率○%」「平均年収アップ○万円」といった数字には、公式情報だけでなく比較媒体掲載値や利用者事例も含まれています。
そのため本記事では、数字を紹介するときに「比較媒体掲載値」「掲載された事例」「集計期間が示されたデータ」をできるだけ分け、数字だけで優劣を決めない方針で整理します。
営業職に強い転職エージェント8社はどう違う?

結論からいうと、8社の違いは「どこが1位か」ではなく、誰を支援し、転職活動のどの段階を得意としているかにあります。
20代未経験者なら若手支援型、業界を決め切れていない営業経験者なら総合型、営業スキルを棚卸ししたいなら営業特化型、SaaS・IT営業を狙うなら領域特化型が候補です。
まず全体像を整理すると、次のようになります。
サービス タイプ 主な強み 注意点 向いている人
第二新卒エージェントneo 20代・若手支援型 未経験層の転職支援 掲載実績値は算出条件の確認が必要 初転職・未経験営業を目指す20代
マイナビジョブ20’s 20代向け 未経験OK求人を探しやすい 20代中心のため対象層を確認したい 自分でも求人を比較したい20代
リクルートエージェント 総合型 幅広い求人を比較しやすい 求人数が多く軸がないと迷いやすい 業界を決めず市場全体を見たい人
doda 総合型 求人検索・エージェント・スカウトを併用 情報量が多いため整理が必要 自分でも求人を探したい人
マイナビ転職 営業AGENT 営業支援型 営業職専任チームによる支援 希望領域別の求人状況確認が必要 複数業界の営業求人を比較したい人
SQiL Career Agent 営業特化型 営業スキルの可視化 媒体ごとに掲載実績値が異なる 営業経験を言語化したい人
hape Agent 営業特化型 書類・面接対策を重視 テンプレート数など掲載情報に差がある 選考対策に不安がある人
マーキャリNEXT CAREER SaaS・IT営業特化型 SaaS営業領域への専門性 他業界を広く見たい人には限定的 SaaS・IT営業を志望する人
ここからは8社それぞれを、強み・注意点・向く人・向かない可能性がある人という同じ視点で見ていきます。
第二新卒エージェントneo|20代・営業未経験から挑戦したい人向け
強みは、20代や未経験層を対象にした支援です。
キャリアトラスでは、第二新卒エージェントneoについて約8万人の20代が利用していると紹介されています。
営業関連の求人についても、「法人営業」「個人・カウンターセールス」「技術営業」「販売・接客・サービス」「コンサルタント」「カスタマーサポート・コールセンター」など複数の区分から探せるとされています。
同媒体には、平均113万円の年収アップ、内定まで最短2日・平均26日、書類選考通過率94.7%という数字も掲載されていました。
ただし、これらは比較媒体に掲載されている実績値です。対象者の母数、集計期間、年収アップ額の算定条件などが確認できなければ、自分にも同じ結果が出ると考えるべきではありません。
向いているのは、営業経験がなく「今までの仕事を営業職向けにどう説明すればいいか分からない」という20代です。
たとえば販売職なら、来店客のニーズ把握、目標から逆算した行動、追加提案などが営業職でも評価される可能性があります。事務職でも、社内外との調整や進捗管理を経験していれば、営業を支える能力として整理できます。
反対に、すでに営業経験が長く、管理職や高年収求人まで幅広く比較したい人は、総合型や別の特化型も合わせて見たほうが選択肢を広げやすいでしょう。
マイナビジョブ20’s|求人も自分で見ながら進めたい20代向け
強みは、20代向けの求人を自分でも確認しながら転職活動を進めやすい点です。
キャリアトラス掲載情報では利用者数64万人、求人の76%以上が未経験OK、2026年9月2日時点の求人数は6,896件と紹介されていました。
これらも今回参照した比較媒体掲載時点の数値として見る必要があります。
営業未経験者の場合、「営業をしたことがないから強みがない」と感じてしまいがちですが、実際には接客ならニーズ把握、販売なら目標管理、事務なら進捗管理や調整経験など、営業職に置き換えられる経験があります。
大切なのは、職種名ではなく「どんな相手と関わり、何を考えて動き、どんな結果につなげたか」です。
向いているのは、自分でも求人を見ながら担当者の支援を受けたい20代です。
一方、30代以降や高度な営業専門職を中心に探す場合には、対象求人やサポート範囲が自分に合うかを事前に確認したほうがよいでしょう。
リクルートエージェント|業界を絞らず営業求人を広く見たい人向け
強みは、総合型として営業以外も含む幅広い求人市場を確認しやすいことです。
キャリアトラスでは、リクルートエージェントの2023年度サービス登録者数を約143万3,000名と紹介しています。
また取材事例として、面談前からAIや企業のスカウトなどで毎日十数件の求人情報が届き、面談後には50~60件を紹介された利用者の例も掲載されていました。
後者は全利用者に共通する実績ではなく、一人の利用者について紹介された事例として考える必要があります。
向いているのは、「営業経験はあるけれど、メーカー・IT・人材・不動産など次の業界をまだ絞っていない」という人です。
総合型を使うメリットは、自分が想定していなかった業界から「この経験なら応募可能」という選択肢が見つかる可能性があることです。
一方、求人が多いほど選びやすいとは限りません。転職理由や希望する営業スタイルが曖昧な状態では、大量の求人を見るだけで疲れてしまうこともあります。
特に仕事で疲れ切っているときは、求人をたくさん見るほど判断力が落ちやすいものです。最初に「新規開拓は避けたい」「既存顧客中心がいい」「年収より残業時間を重視する」など3つ程度の判断軸を決めておくと整理しやすくなります。
doda|自分でも営業求人を検索しながら進めたい人向け
強みは、求人検索・エージェントサービス・スカウトという複数の方法を一つのサービス内で使える点です。
元記事では、2026年6月時点で非公開求人を含め30万件以上を扱うと紹介されています。
この数字も今回参照した比較媒体上の掲載値であり、営業職だけの求人数を示した数字ではありません。
担当者からの紹介だけに依存せず、自分でも営業求人の仕事内容や年収、勤務地を見比べたい人には使いやすいでしょう。
「エージェントから紹介された求人」と「自分で気になった求人」を並べることで、自分が本当に重視している条件に気づけることもあります。
逆に、「求人を自分で探すより、自分の経験を細かく分析して数社に絞ってほしい」という人は、営業特化型と併用したほうが役割を分けやすいと私は考えています。
マイナビ転職 営業AGENT|複数業界の営業求人を比べたい人向け
強みは、営業職専任チームによる支援と、複数業界の営業求人を比較できる点です。
OUTSIDEMAGAZINEが2026年8月7日時点のデータとして掲載した情報では、営業職の公開求人34,759件、非公開求人6,130件とされています。
さらに同じ掲載情報では、IT・通信業界の営業3,292件、インターネット・広告業界2,623件、不動産・建設業界6,489件、リモートワーク可8,044件、年収1,000万円以上4,303件と紹介されています。
これらは比較媒体に掲載された2026年8月7日時点の件数として見るべきで、求人は常に増減します。
また参考記事では、配属先の体制、評価基準、労働環境など、求人票だけでは把握しにくい情報も収集すると紹介されていました。
営業転職ではここが意外と重要です。
同じ「法人営業」でも、新規開拓中心なのか既存深耕なのか、売上を追うのか粗利を追うのかで仕事のストレスは大きく違います。
さらに、テレアポ中心なのか問い合わせ対応中心なのか、個人目標なのかチーム目標なのか、商談から契約後フォローまで一人で担当するのかでも働き方は変わります。
向いているのは、営業職を続けたいものの業界はまだ決め切れておらず、仕事内容まで比較したい人です。
反対に、SaaSだけなど志望領域が明確なら、その領域に特化したサービスも併用したほうが深い情報を得られる可能性があります。

SQiL Career Agent|「営業経験」を細かく言語化したい人向け
強みは、営業経験を単なる年数ではなく、具体的なスキルとして整理することです。
OUTSIDEMAGAZINEでは、公開求人46,000件以上、非公開求人2,000件以上、平均年収アップ額77万円、平均面談回数14.5回という数字が掲載されています。
一方、キャリアトラスでは2024年4月~2026年3月のデータとして、入社後定着率95.9%、平均面談回数10.6回と紹介されていました。
つまり、同じSQiL Career Agentでも、平均面談回数について14.5回と10.6回という異なる数字が掲載されています。
これは片方が誤りだと直ちに断定できるものではありません。集計期間や対象者などが違う可能性があるため、実績数字を見るときは条件まで確認したいところです。
共通して紹介されているのが、「営業スキルの視える化」という特徴です。
キャリアトラスでは営業職を124項目に分類する支援が紹介され、別の参考記事では運営会社が1,300社・12,000サービス規模の営業支援から得た知見を活用すると説明されています。
向いているのは、「営業を5年やってきたけれど、自分の何が評価されるのか分からない」という営業経験者です。
営業転職では、単に「5年間法人営業を担当」と書くよりも、担当企業の規模、商材単価、案件期間、新規・既存比率、KPI、成果を出すために工夫した行動まで整理したほうが強みが伝わります。
求人をとにかく大量に比較したい人より、営業経験の棚卸しや応募先との適合性を掘り下げたい人のほうが、特徴を生かしやすいでしょう。
hape Agent|営業職の書類・面接対策を深めたい人向け
強みは、営業職向けの応募書類や面接対策を重視している点です。
OUTSIDEMAGAZINEでは、営業求人16,000件以上、書類選考通過率90%以上、顧客満足度98%と紹介されていました。
さらに初回ヒアリング60分、案件紹介60分、面接対策90分という支援時間も掲載されています。
これらは今回参照した比較媒体の掲載値です。通過率や満足度は、対象者、母数、調査方法によって意味が大きく変わるため、数字だけで判断するのは避けたいところです。
また、書類テンプレートについても参考媒体によって「300種類以上」「600種類以上」と情報に差があります。
私は、この違いを見ると「テンプレートが何個あるか」を競わせること自体にあまり意味はないと感じます。
本当に重要なのは、自分の顧客層、商材、新規・既存比率、KPI、成果を応募先企業向けにどう組み替えて説明してくれるかです。
たとえば「売上目標120%達成」と書くだけでは、その成果が市場拡大によるものなのか、本人の工夫によるものなのかが採用側には分かりません。
「既存顧客への提案頻度を増やした」「休眠顧客を再開拓した」「値引きを抑えながら粗利を改善した」など、行動まで説明できると再現性が伝わりやすくなります。
向いているのは、応募書類や面接で営業実績をどう伝えるか不安がある人。
逆に、求人件数だけを最優先したい場合は、総合型も並行して使ったほうが比較しやすいでしょう。
マーキャリNEXT CAREER|SaaS・IT営業を目指す人向け
強みは、SaaS・IT業界の営業職に支援領域を絞っている点です。
参考記事では、書類選考通過率90%、一次面接突破率61%、SaaS人事担当者からの評価86%という数値が掲載されていました。
これらも参考媒体に掲載された数値として扱い、母数や算定条件を確認しないまま他社と順位付けするべきではありません。
SaaS企業では、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどに営業プロセスを分ける組織もあります。
そのため、従来型の営業経験者が転職する場合は「法人営業をしていました」だけでは足りず、どこで顧客を獲得し、どこで提案し、どこまで契約後を担当したのかまで整理することが重要です。
向いているのは、SaaS・IT営業へ進みたい人です。
まだ業界を決めておらず、メーカー営業や人材営業なども含めて広く比較したい人は、総合型と一緒に見るほうが判断しやすいでしょう。
営業特化型の転職エージェントは総合型と何が違う?
一番大きな違いは、総合型が「求人の選択肢」を広げやすいのに対し、営業特化型は「営業経験の意味」を深掘りしやすいことです。
営業経験は、「営業5年」という一言だけでは採用企業にほとんど伝わりません。
法人か個人か、新規か既存か、有形か無形か、担当顧客数はいくつか、案件期間は長いか短いか、売上・粗利・商談数・継続率のどれを追ってきたかで、同じ営業職でも経験の中身は大きく異なります。
参考記事で監修者として紹介されている社会保険労務士の岡佳伸氏も、個人向け新規開拓と法人向け固定顧客へのルート営業では求められる能力が大きく異なるため、営業職の中身を理解する重要性を指摘しています。
私は、営業特化型の本当の価値は「営業経験を採用企業の言葉へ翻訳する力」にあると考えています。
たとえば「既存顧客を担当していました」という経験も、そのままでは強みが見えません。
顧客の課題をどう把握したのか、追加提案をどう組み立てたのか、社内の技術部門や仕入先をどう調整したのか、利益を守るためにどんな交渉をしたのかまで掘れば、別業界でも再現可能な能力として説明できます。
ここで重要なのが、求人票の「職種名」に引っ張られすぎないことです。
「法人営業」という同じ職種名でも、A社では新規アポイント獲得が仕事の中心、B社では既存顧客との関係維持、C社では大型案件の提案と社内調整が中心かもしれません。
つまり営業転職では、職種名より営業プロセスとKPIを見るほうが、入社後の働き方を予測しやすいのです。
総合型が向いている人
総合型は、次のような人と相性があります。
- 次に行きたい業界をまだ決め切れていない
- 自分の営業経験がどの業界で評価されるか知りたい
- 多くの求人を比較して市場感をつかみたい
- 営業以外の職種も少し検討している
特に「今の会社を辞めたい気持ちは強いけれど、次に何をしたいかは分からない」という段階では、いきなり専門領域を狭く決めるより、市場全体を見たほうが選択肢を整理しやすいでしょう。
営業特化型が向いている人
一方で営業特化型は、次のような人に向いています。
- 営業職を続ける方向は決めている
- 自分の営業実績を職務経歴書でうまく説明できない
- 新規・既存、法人・個人など経験の違いを評価してほしい
- 応募企業ごとの面接対策を深く行いたい
営業経験者ほど、「営業ならどこでも同じ」と思わず、自分の経験がどの営業プロセスに強いのか整理することが大切です。
営業職の転職エージェントは何を基準に選ぶ?
転職エージェント選びで確認したいのは、「有名かどうか」だけではありません。
営業職なら、次の4点を担当者との面談で確認すると、自分との相性を判断しやすくなります。
- 自分が希望する営業領域の求人をどの程度扱っているか
- 法人・個人、新規・既存、商材、営業工程の違いまで説明できるか
- 求人票に載りにくい営業組織・KPI・評価制度を把握しているか
- 求人件数や通過率などの実績数字について、期間・対象・算出条件を説明できるか
特に避けたいのは、「営業職の求人が多いから」という理由だけで決めることです。
不動産の個人営業を希望する人と、SaaSの法人営業を希望する人では、必要な求人も選考対策も大きく違います。
担当者には「営業に詳しいですか?」ではなく具体例を聞く
専門性を確認したいなら、抽象的に「営業に詳しいですか?」と聞くより、具体的な質問をしたほうが分かります。
たとえば、「法人ルート営業の経験はSaaS営業でどこが評価されますか?」「新規開拓経験が少ない場合、どんな営業なら経験を生かしやすいですか?」「今は粗利目標ですが、応募先では何のKPIが中心ですか?」といった聞き方です。
良い担当者なら、「大丈夫ですよ」と励ますだけで終わらず、評価されやすい経験と不足している経験を分けて説明してくれるはずです。
これは転職相談の現場でも差が出やすいポイントです。
たとえば、既存顧客中心の営業経験者から「新規営業をしていないので市場価値が低いでしょうか」と相談されるケースがあります。
でも、実際に経験を分解すると、既存顧客への追加提案、競合からの切り替え、値上げ交渉、失注防止、複数部署との調整など、新規開拓とは違う価値が見えてくることがあります。
逆に「営業成績は良かった」と自信がある人でも、会社から与えられた既存顧客だけを担当していた場合、ゼロから見込み客をつくる求人では経験差が出る可能性があります。
大切なのは、どちらが上か下かではありません。
自分の強みが、応募先の営業プロセスのどこで再現できるのかを確認することです。

年収より先に「何を追う営業なのか」を確認する
今の会社でノルマや残業に疲れている人ほど、私はこの確認をおすすめします。
同じ年収500万円の営業でも、「毎月100件の新規接触が必要な会社」と「既存20社を長期的に担当する会社」では、毎日の働き方がまったく違うからです。
特に確認したいのは、評価に使われるKPIです。
売上額なのか、粗利なのか、商談数なのか、契約数なのか、継続率なのか。
個人目標なのかチーム目標なのか、問い合わせ対応中心なのか自分で新規顧客を開拓するのかも重要です。
私自身、激務や人間関係に限界を感じて転職を考えていたときは、「今の会社を離れたい」という気持ちが強すぎて、次の職場の仕事内容を冷静に比較する余裕がありませんでした。
同じように今つらい方には、会社名や年収だけで次を決めてほしくないんです。
「営業が嫌い」だと思っていても、実は新規開拓が苦手なだけかもしれません。
反対に、既存顧客との細かな調整は疲れるけれど、新規案件を追う働き方なら楽しい人もいます。
「営業職が合わない」と「現在の営業の仕組みが合わない」は、分けて考える必要があります。
営業求人で面談時に確認したい項目
求人票を見て気になる会社が見つかったら、担当者に次の項目を確認してみてください。
- 顧客は法人か個人か
- 新規営業と既存営業の比率
- 主な新規顧客の獲得方法
- 商材は有形か無形か
- 商談から受注までのおおよその流れ
- 営業一人あたりの担当顧客数
- 追うKPIは売上・粗利・件数・継続率などのどれか
- 個人目標とチーム目標のどちらが中心か
- 営業後の顧客フォローまで担当するか
- 評価やインセンティブの仕組み
- 配属予定部署の人数やマネジメント体制
このあたりまで確認すると、求人票に同じ「法人営業」と書かれていても、働き方の違いがかなり見えやすくなります。
法人既存営業やBtoC営業は転職でどう評価される?
営業転職では、経験年数より次の会社でも再現できる行動や成果があるかが重要です。
ここを整理できると、転職エージェントから紹介される求人の精度も上げやすくなります。
法人既存営業からSaaS営業を目指す場合
法人既存営業では、顧客との関係構築、課題ヒアリング、追加提案、社内外の調整、契約後のフォローなどが強みになり得ます。
SaaS企業によっては、新規商談の創出、CRMを使った案件管理、短い周期での数値改善など、従来のルート営業とは違う働き方を求めることもあります。
そのため、「既存営業しか経験していません」と伝えるのではなく、既存顧客から新しいニーズを見つけた経験や、他部署を巻き込んで提案した経験まで整理したいところです。
エージェントには、新規開拓経験が少なくても応募可能か、追加提案経験はどの程度評価されるか、インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスのどこに経験が近いかまで聞くとよいでしょう。
ここで大切なのは、「SaaSだから特別」と構えすぎないことです。
顧客の課題を聞き、解決策を提案し、社内外を調整し、継続利用につなげる経験は、業界が変わっても接点があります。
一方で、利用ツールや営業プロセスが大きく違う場合もあるため、自分の経験でそのまま使える部分と、新しく覚える必要がある部分を分けて考えることが大切です。
BtoC営業から法人営業を目指す場合
BtoC営業だから法人営業で評価されない、というわけではありません。
顧客ニーズを短時間で引き出す力、信頼関係をつくる力、行動量を管理する力、目標から逆算する力などは、法人営業でも生かせる可能性があります。
ただし、法人営業では複数の担当者や決裁者との調整、社内稟議を含む長い商談期間などが加わる企業もあります。
「人と話すのが得意です」だけではなく、月何件を担当し、どのように提案し、どんな改善で成果につなげたかまで説明したほうが、採用側は再現性を判断しやすくなります。
たとえば個人営業で多数の顧客を担当していたなら、「行動量」「優先順位付け」「短時間でニーズを把握する力」は強みとして整理できます。
ただし、法人営業では一度の商談で即決せず、数週間から数カ月かけて複数人と調整する場合もあります。その違いを理解したうえで応募することが重要です。
KPIが違えば「目標120%達成」の意味も変わる
私はここが、営業職の職務経歴書で特に見落とされやすい部分だと感じています。
「年間目標120%達成」という実績があっても、売上120%なのか、粗利120%なのか、契約件数120%なのかで価値の中身は違います。
粗利を追っていた人なら、値引きを抑えながら販売する力や価格交渉力まで説明できる可能性があります。
商談数を追っていた人なら、リード獲得や行動量の設計が強みになるかもしれません。
継続率を追っていた人なら、契約後の顧客フォローや関係構築の力が評価対象になります。
だから転職エージェントには、「この会社は営業募集です」という説明だけではなく、入社したら誰に何を売り、どう案件を作り、何の数字で評価されるのかまで確認してもらうことをおすすめします。
この情報が分かるほど、次の会社で「思っていた営業と違った」というミスマッチを減らしやすくなります。
職務経歴書では営業実績を「背景・行動・成果」で整理する
営業職の職務経歴書では、数字だけを並べるより、その数字をどう作ったかまで説明したほうが評価されやすくなります。
たとえば「売上120%達成」なら、次の3つに分けて考えてみてください。
- 背景:どのような顧客・市場・課題を担当していたか
- 行動:目標達成のために何を変え、どんな工夫をしたか
- 成果:売上・粗利・件数・継続率など何がどう改善したか
転職先が知りたいのは、「前の会社で成績が良かった」という結果だけではありません。
その成果を別の会社でも再現できるのかという点です。
ここまで掘り下げてくれる担当者であれば、営業特化型を使う意味も感じやすいでしょう。
総合型と営業特化型はどう使い分けるのがいい?
私としては、営業職の転職では最初に総合型1社+営業特化型または領域特化型1社程度を比較する方法が使いやすいと考えています。
総合型と特化型は、どちらか一方が優れているのではなく、役割が違うからです。
総合型では、リクルートエージェントやdodaのような幅広い求人を通じて、「自分の経験ならどの業界まで候補になるのか」を確認できます。
一方でSQiL Career Agentやhape Agentなど営業特化型では、自分の営業経験を細かく整理し、応募企業に合わせて伝え方を調整する役割を期待できます。
SaaS・IT営業を明確に希望するなら、マーキャリNEXT CAREERのような領域特化型を候補に加える意味があります。
20代未経験なら、第二新卒エージェントneoやマイナビジョブ20’sなど若手支援型と総合型を比較してもよいでしょう。
転職活動そのものも、私は2段階に分けると整理しやすいと思っています。
最初の段階は「市場を知る期間」です。
自分の経験でどんな営業求人が候補になり、年収や仕事内容にどれくらい幅があるのかを確認します。
次の段階は「応募先を深掘りする期間」です。
気になる営業スタイルが見えてきたら、顧客、新規・既存、商材、案件期間、KPI、評価制度、営業組織まで確認します。
この順番にすると、最初から一つの業界に思い込みで絞ったり、逆に求人を大量に見続けて疲れたりするのを防ぎやすくなります。
そして、エージェントから紹介された求人すべてに応募する必要もありません。
転職エージェントは「答えを代わりに決めてもらう場所」ではなく、自分一人では得にくい市場情報と企業情報を集める相手として使うのがちょうどいいと私は考えています。
2社を併用するときは紹介求人の「違い」を見る
複数のエージェントを利用するとき、「どちらが良いか」を登録直後に決める必要はありません。
最初の面談後に、紹介された求人や担当者の説明を比べてみてください。
たとえば総合型からIT・人材・メーカー・不動産の求人が幅広く紹介され、営業特化型からは今までの顧客層やKPIを踏まえた求人が紹介されたなら、それぞれの特徴が分かります。
逆に、2社からほとんど同じ求人が紹介される場合は、どちらの担当者が営業内容や企業情報を具体的に説明してくれるかを見るとよいでしょう。
同じ企業への重複応募は避ける
複数サービスを併用する場合は、応募企業を自分でも管理しておくことが大切です。
同じ企業に複数の転職エージェント経由で応募すると、企業側やエージェント側で確認が必要になることがあります。
会社名、応募日、応募経路、選考状況を簡単にメモしておくだけでも重複を防ぎやすくなります。
営業職は応募企業数が増えやすいからこそ、「誰からどこへ応募したか」を自分でも把握しておきましょう。
求人数や通過率などの数字はどう見ればいい?
もう一つ、今回2つの比較記事を見比べて気になったのが、同じサービスでも実績数字が一致しないケースがあることです。
SQiL Career Agentの平均面談回数が媒体によって14.5回と10.6回、hape Agentの書類テンプレート数が300種類以上と600種類以上と異なるように、数字だけを切り取ると判断を誤ることがあります。
ここから分かるのは、「通過率が高い会社を選べばいい」「求人件数が一番多い会社ならいい」という単純な比較には限界があるということです。
数字を見るなら、少なくともいつの数字か、誰が対象か、母数はいくつか、公式発表なのか比較媒体掲載値なのかまでセットで見る。
この癖をつけておくと、転職エージェント選びだけでなく、実際の求人選びでも数字に振り回されにくくなります。
「求人数30万件」と「自分が応募できる求人」は別物
特に注意したいのが、全体の求人数です。
サービス全体で何十万件の求人があったとしても、そのすべてが営業職ではありません。
さらに営業職の中から、希望勤務地、年収、業界、経験年数、新規・既存、休日条件などを絞ると、実際に検討できる求人は減ります。
だから私は「総求人数はいくつですか?」だけでなく、「私の条件だと、現時点でどのくらい候補がありますか?」と聞くことをおすすめします。
その答えのほうが、あなたにとってはずっと実用的です。
書類通過率や年収アップ額にも前提条件がある
書類通過率や平均年収アップ額も同じです。
転職前の年収、職種、年代、経験年数が違えば結果は変わりますし、どの期間の利用者を対象に計算した数字かでも意味が変わります。
数字そのものを疑う必要はありませんが、「数字が高い=自分にも同じ結果が出る」と受け取らないことが大切です。
転職サービスを比較するときは、派手な実績値よりも、自分の経歴に対してどんな求人を提示し、なぜその求人が合うのか説明してくれるかを重視したほうが失敗を減らしやすいと私は考えています。
営業転職でエージェントを使うなら何を準備すればいい?
面談前に完璧な職務経歴書を作る必要はありません。
ただし、営業経験について最低限の情報を整理しておくと、担当者からより具体的な求人提案を受けやすくなります。
準備したいのは次のような情報です。
- 法人営業か個人営業か
- 新規と既存のおおよその比率
- 扱っていた商品・サービス
- 主な顧客層や担当企業数
- 商談から受注までの期間
- 売上・粗利・件数など担当していたKPI
- 目標に対する実績
- 自分なりに工夫したこと
- 得意だった営業活動
- 苦手だった営業活動
- 次の職場で避けたい働き方
特に最後の「避けたい働き方」は重要です。
転職活動では希望年収や希望業界ばかり聞かれますが、今の職場で苦しくなった原因を整理しないと、似た環境をもう一度選んでしまう可能性があります。
たとえば「営業が嫌」という言葉だけでは、転職先を絞れません。
「毎日大量の新規電話をすることがつらい」「個人ノルマで競い合う雰囲気が合わない」「休日にも顧客対応が必要なのが厳しい」まで具体化すると、次の会社で避けたい条件が見えてきます。
これは私が営業転職で特に大切だと考えている視点です。
希望条件だけでなく、再発させたくない働き方を言語化すること。
転職は「今より条件が良い会社」を探すだけではなく、「今のつらさが次でも繰り返されない会社」を探す作業でもあります。
考察|営業転職では「業界」より先に営業構造を見ることが大切
ここからは、転職支援に関わる立場としての私の考えです。
営業転職では、「IT業界に行きたい」「メーカーに行きたい」「年収を上げたい」といった条件から求人を探す人が多いのですが、それだけでは入社後の働き方まで予測できません。
同じIT企業でも、新規開拓中心の会社もあれば、既存顧客の深耕営業が中心の会社もあります。
同じメーカー営業でも、数十社をルート訪問する働き方と、数社の大口顧客を長期的に担当する働き方では、求められる能力も日々のストレスも違います。
だからこそ、私は営業転職では「どの業界か」の一段下にある営業構造を見ることが重要だと考えています。
具体的には、誰に売るのか、どうやって見込み客を作るのか、何を売るのか、商談期間はどれくらいか、何をKPIとして追うのか、契約後まで担当するのか、という構造です。
この営業構造と自分の得意・不得意が合っているかを確認できれば、「有名企業だから」「年収が高いから」という理由だけで転職先を決めるより、ミスマッチを減らしやすくなります。
そして、今回比較した8社を見ても、それぞれ役割が違います。
20代未経験を支援するサービス、求人市場全体を見せてくれる総合型、営業スキルの棚卸しを深める営業特化型、SaaSという領域に絞った特化型。
どれか一つが全員にとって正解なのではありません。
むしろ、自分が今どの段階で困っているのかを先に判断し、その課題に合うサービスを選ぶことが大切です。
求人が分からないなら総合型、自分の強みが分からないなら営業特化型、行きたい業界が決まっているなら領域特化型というように使い分ければ、転職エージェントを比較する意味も明確になります。
今後も求人件数や支援実績の数字は更新されていくでしょう。
だからこそ、数字の大小だけではなく、「その数字は誰のためのものなのか」「自分の転職にどう関係するのか」まで考えて選ぶ姿勢が、ますます重要になると私は考えています。
まとめ|営業職の転職エージェントは目的別に選ぼう
営業職に強い転職エージェントは、全員に共通する「絶対の1社」があるわけではありません。
20代・未経験から営業を目指すなら第二新卒エージェントneoやマイナビジョブ20’s、求人市場を広く確認したいならリクルートエージェントやdoda、複数業界の営業求人を比べたいならマイナビ転職 営業AGENTが候補になります。
営業経験を細かく言語化したいならSQiL Career Agent、書類・面接対策を深めたいならhape Agent、SaaS・IT営業へ進みたいならマーキャリNEXT CAREERというように、目的によって選択肢は変わります。
そして今回の比較で特に覚えておいてほしいのは、営業経験は「何年やったか」より「誰に・何を・どう売り・何の数字を追ってきたか」で見るということです。
法人・個人、新規・既存、有形・無形、案件期間、顧客規模、KPIまで整理すると、自分の営業経験の価値が見えやすくなります。
今の職場でノルマや残業、人間関係に苦しんでいると、「営業なんてもう嫌だ」と思うこともあると思います。
でも、新規開拓が苦しいだけなのか、個人ノルマが合わないのか、扱う商材に興味が持てないのか、社内調整に疲れているのかで、次に選ぶ仕事は変わります。
私は、営業職の転職では総合型で市場を広く確認し、特化型で自分の経験と応募先の営業構造を深掘りするという使い分けが、納得できる転職につながりやすいと考えています。
焦って一社に決める必要はありません。
次の会社で同じつらさを繰り返さないためにも、「どの会社に入るか」だけではなく、「自分はどんな営業の仕組みなら力を発揮しやすいか」というところまで整理してみてくださいね。
よくある質問
営業職への転職は総合型と営業特化型のどちらがおすすめですか?
求人を幅広く比較したいなら総合型、営業経験の棚卸しや企業ごとの選考対策を深めたいなら営業特化型が向いています。
迷っている場合は、総合型1社と営業特化型または領域特化型1社程度を比較し、紹介求人や担当者の説明の違いを見る方法があります。
営業未経験でも転職エージェントを利用できますか?
利用できます。
今回比較した中では、第二新卒エージェントneoやマイナビジョブ20’sなど、20代・未経験層を対象として紹介されているサービスがあります。
営業未経験の場合も、接客、販売、顧客対応、目標管理、調整、提案などの経験を「営業職でどう再現できるか」という視点で整理することが大切です。
求人件数や書類通過率が高い転職エージェントを選べばいいですか?
数字は参考になりますが、それだけで選ぶのはおすすめしません。
同じサービスでも媒体や集計期間によって面談回数などの数字が異なるケースがあるため、いつの数字か、対象者や母数は何か、公式一次情報なのか比較媒体掲載値なのかまで確認することが重要です。
求人件数についても、営業求人全体の数ではなく、自分が希望する業界・営業スタイル・年収・勤務地まで絞ったときに、どれだけ選択肢が残るかを見て判断してください。


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